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お金が貯まった


「王国直属の冒険者たちはすごかったね。私、感動しちゃった」


「いや」

 ああ……。


「幹部が捕らえられたから、これでさらに魔王軍の勢いも衰えるはずだよね」


「だといいがな」

 そうだね。


「こうやって魔王軍の幹部が次々と捕えられたら……その内に残りは魔王一人だけになってさ。

そしていつかその魔王も捕えることができたら……この世界は平和になるんだよね」


「そんなにうまくはいかない」

 うまくいけばの話ね。


「でもね……いつかそんな日が本当に来るといいのに」


 もしそんな日が来たら、そもそもスキルなんてものも不要になるのだろうか……?

 戦いすら……。



「……私たち、ようやくこの町に帰ってきたのね」


「短いお遊びだ」

 長い戦いだった。


「おーい!」


「あっ、二人とも!」


「ルビア……。ケガはない?状況は?龍人はどうなった?

報酬は?変なこととかされなかった?」


「……そんなにいっぺんに言われても答えられないよ。

何とか大丈夫よ、結構疲れたけどね、優秀なお仲間もたくさんいたし」


「良かった……」


「ハイになれる、最高のお遊びだったぜ」

 長くて疲れる、最悪の戦いだった……。


「さすがはロアルさんだ。むしろ気持ちよくなってやがるぜ……。

ケガなんてものも一つもしてねえみたいだな」


「ロアル様すごーい!」


「敵が無様だっただけだ」

 仲間が助けてくれたからね。


「ひょー、言うねぇ!」



「……それで帰ってきてすぐの、こんな時に言うのもなんなんだけど……。

お金が貯まったの。……今回の報酬分と今までの報酬分、あとは例の不労所得……」


「不労所得……?何のことかな?」


「私、全然知らなーい」


「労働所得、あの朝の頑張りの賜物だ」

 不労所得……あの夜の分か。


「朝の頑張り?」


「まあ……今はお金の内訳の事はいいわ。

それで王都に……早ければ明日にでも行こうと思うの。みんなはどう思う?」


「そりゃあ、めでたいな」


「私は別に構わないよ。ここのおスイーツとお別れになってしまうのは残念だけどね……」


「不愉快だ、行けない」

 とてもありがたい、行こう。


「そりゃあすぐには行けないよな……。なんせあの龍人と戦ってきた後なんだから」


「そうよ。明日は止めて、せめて一日ぐらい休養してから行くべきよ」


「私は遅くても構わない」

 俺は早く行きたい。


「じゃあ王都に向かうのは……明後日にしましょう。

……でも王都に行って目的を果たしたら、この町にもまた戻ってきましょうね」


「そりゃあな、王都で何泊もしてたら金がいくらあっても足りないしな」


「それもあるわね。だから目的を果たすまでよ。予定では三日間。

長くてもその間に伝説の魔法使い様を見つけだして……」


「ロアル様を正常に戻して貰うんだよね?頑張ってその人を見つけなきゃ」


「そうだな、よくわかんないが、その人に会ったらロアルさんがなんか変われるんだよな?

俺も精いっぱい協力させてもらうぜ」


「とても不愉快だ」

 みんな、ありがとう……。


「そ、そうだよな。今日は帰ってきたばっかりだし、ゆっくり休めよ。な」


「明日ゆっくり休んで、明後日に出発だね。王都に行く準備も早いとこしとかなきゃ」


「じゃあ、みんな、そういうことで……。

私も今日は早くに休むわ。明日は自由行動日で明後日の朝、町の広場にみんなで集合しましょう。

自由行動の日でも、王都へ行く準備はくれぐれも怠らないでね」


「よっしゃ!そうと決まったら相応の準備が必要だな。アイテムも色々ととりそろえておかないと……」


「お洋服は何を着ていこうかなぁ……」



 王都に行けば伝説の魔法使いに会えて、簡単にスキル天邪鬼とおさらばできる。

 そう考えていた時期が俺にもありました。


~第一章完~


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