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六番ショート、遊佐華撃 主にピアノ担当 兼マネージャー
こんな名前にした両親を恨んでいる。
私は女の子だっていうのに、どうしてカゲキ? 確かに漢字に華が入ってはいるけれど、女の子らしくない。幼稚園の頃からも、その後の友達にも虐められている。どうしてなのっていう感情はとうに捨てた。
そんな事に意味はない。
自分の名前が嫌いだった。名前なんて意味がないってずっと思っていた。
けれどあいつは、あいつだけは私の名前を誉めてくれる。
ポジション的にもその音的にもピッタリだって言われた。
確かに私の音は過激だけれど、ポジションの意味が分からない。
あいつが目指す音楽は、理解し難い。
あいつに惚れている。勘違いしないで。異性ではあるけれど、性的感情はない。あいつへの想いは、家族への愛に近い。一時期本気で思っていた。あいつは離れ離れの異母兄妹だってね。
一つ年上のあいつは、幼稚園に入る前からの知り合い。親同士も仲が良く、今でも連絡を取り合っている。
あいつと同じ高校に行く事を認められたのは、そのお陰。年頃の私を居候とまではいかないまでも、アパートの一室を与えてくれている。食事にはほぼ毎日呼ばれる。家賃は親が払っていて、しかも格安で、光熱費はタダ、食費だけでなく生活費も与えてくれる。掃除と洗濯も私が学校に行っている間に済ませてくれる。
幼稚園の頃、あいつだけが私を虐めなかった。カッコいい名前だねって笑顔を見せる。
嬉しかったけれど、好きにはなったけれど、惚れはしなかった。
あいつだけが友達だった訳ではない。虐めなんて何処にでもある。今になったから言える事じゃない。幼い頃から感じていた。家族の中でも、幼稚園の中でも、虐めをしない子なんて見た事がない。それは私を含めて言える事。




