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確かに俺達は新メンバーを探していたし、次のライヴも模索していた。だが日程なんて考えてはいない。そもそも思惑通りの日程でライヴをした事なんて一度もなかった。それでもパート選びは自分達の意思で決めている。次だって本来ならピアニストを求めていた。その為の準備は進めていた。一人面白いのを見つけていたんだ。たった一度のすれ違いではあったが、二度目をじっと待っていた。必ず出会える。それは予感ではなくて確信だった。この気持ちは向こうも同じだった筈。すれ違い際のその瞳が物語っていた。
まぁ、その話は置いておこう。今はサック奏者の話だ。俺はその手紙をポケットにしまい、そのままの流れで指定された場所に向かっていった。ショッピングモールから歩いても二十分程度の場所だ。行かない理由を見つけられずに困ったよ。
どんな奴かと想像するのは楽しかった。おっさん達のオススメならば嫌な予感はしない。むしろピタッとハマる事しか想像出来なかった。
俺としてはだが、がっつりジャズマンなんて面白いなって思っていた。まぁ、俺がジャズについて無知だからこその思いなんだよな。
ジャズはロックだ。メタルだと言っても過言じゃない。そもそも管楽器は鉄製だ。その音も金属性で音量も激しさもある。
河原でのあいつには興奮した。俺はその場で叫びたい衝動を抑えるのに苦しんだ。
河原からの帰り際におっさんへと電話をかけた。
今見て来たところだよ。あいつは何者なんだ? 知り合いだっていうなら今から少しくらい顔を出したらどうだ?
俺はとても興奮していて、何故だか攻撃的になっていた。
俺達だって会いたいって思ったさ。これだけ近くに来ているんだからな。けれどまぁ生憎予定が詰まっている。驚くなよ、俺達が今何処にいるかを知っているのか?
俺は知らないし興味がない。そのままを伝えると、フッと鼻で笑って答えた。
ここは空の上だ。沖縄に向かって飛んでいる。おっ、お前の姿がよく見えるぜ。
おっさんの言葉は無視をして咄嗟に電話を切った。素晴らしい判断だよ。




