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乳ガンになった話を書いておく。  作者: 雷鳥文庫


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見張りリンパって知ってる?

 ところで皆さん。


「見張りリンパ」こと「センチネルリンパ節」の事をご存知だろうか。


胸に出来たガン細胞はリンパにのって転移するわけです。

そのときこの「センチネルリンパ節」をまず通るわけです。

なので手術の時ここのリンパ節を取って調べるわけで、「見張りリンパ」と呼ばれます。


手術前日。担当の女医先生から説明を受けています。

こちらの病院は外来も執刀医も一緒なのですね。安心です。


絵を書いて説明してくださいます。


「まず、この…見張りリンパを取って調べます。」

「はい。」

「でこちらでガン細胞が見つかれば、大きさによってはここも切りとります。」


センチネルリンパ生検


腋窩リンパ節郭清


と書かれます。


「はい。」


「リンパの周りをこう切り取るのですが、」

絵の上をぐるりと丸でおおって説明が続きます。

「そうすると、腕が浮腫んだりします。」

「はい、母がそうでした。」

手術をした方の腕がぱんぱんに浮腫んで腫れていたのです。

目で見て大きさが違いました。


「リンパ節を傷つけるとそうなることがあります。

多分、郭清はしなくていいと、見張りリンパを取るだけですむとは思いますが、その後も左腕は傷をつけないように。

例えば、この後は採血は反対の腕でやるように。虫刺されもしないように気をつけてください。」

「そうなんですか。」


それは大変だ。

それからはずっと採血は右腕でお願いしています。

私の腕の採血は難しいらしく、健康診断の時とか

「反対側の腕も試して良いですか?」

と言われることは多いのですが、

「いいえ、ごめんなさい。右腕のみでお願いします。」

とお断りしています。


中には、

「え!じゃあ右腕だけでチャレンジなの!!こんなに難しいのに!」

と切れる人もいますよ。

 

いつも右腕チャレンジ、左腕にもチャレンジ、やっぱり

「も、もう一度右腕で…」

と言われて両腕青い内出血だらけになってましたからね。


それに、

「ええ…最近ではリンパを取ったからって…採血は大丈夫とも言われてますよ…」

とも言われます。そうなのかしら。



閑話休題。

「それで手術の前にリンパの場所をわかりやすくするために色素を入れます。青い色素です。」

「わかりました。」

(結構、これが痛かった。そして手の甲が青く見えたり、尿が青くなりましたよ…)


「もし、沢山リンパ節にガンが見つかったら大きく切りとります。

その時はここにドレーン(管)が入ります。」

「はい。つまり麻酔から覚めて管がついていたら入院が長引くのですね?」

「ええ、何もなければ手術の次の日に退院ですよ。」


それも早いなあ。


管が付いてるか付いてないか。ドキドキなんである。


そして当日。


歩いて手術室に行く。さあ手術だ。

なかなか眠くならない。

「もしかして緊張してますか?」

そりゃそうですよ。

「深呼吸して下さい…」


それから意識はなくなったと思う。



で、目が覚めたら病室なんである。

二、三時間で終わると言われていたけど実際は6時間くらいはかかったらしい。


すっかり夜だった。


以前の子宮内ポリープのときも予定より長くかかって家族にとても心配をかけた。

今回もだ。



左胸を見る。


ヨシ、管は刺さっていない!


腋窩リンパ節郭清はなかった!

リンパは見張りリンパだけの摘出で済んだんだね!


とりあえずほっとする私。


…次に来たのは尿意である。


しばらくは動けない。点滴もついている。

以前お産の時も、子宮内ポリープの手術の後も管で導尿してくれた。

確か?最初のトイレは呼んでくれと入院のしおりにありました。

頼めばいいか。


お願いする。




えっ?ええ?まさかっ?

ベッドの上で?容器を下にあてがわれる?

(尾籠な話ですみません。)


まさかの体験でした。



それから次は自分からトイレに行けました。



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