〝異端なる獣たち〟
「すごい! そんなことがあったの!?」
「そうよ。ミサにも見せてあげたかったわ」
「うん、見たかったなぁ。それで、あとはどんなことがあったの?」
「そうねぇ……」
弱い朝日が顔を出している時間。二人だけの女子会が行われているのはガルダの家だ。隠れ里のリーダーの家は大きく、居間はとても広い。そこでリアナとミサの歓談をバックにユリクス一行はのんびり寛いでいた。
「それにしても、ガルダさんは本当にすごい人ですね」
「だな! おかげですげぇ成長できた気がするぜ!」
「ガルダさんに感謝だね」
ライトが淹れたコーヒーを飲んでいる六人は上機嫌だ。話をしている五人は各々成長できたらしく、それも相まって実に嬉しそうである。そんな会話を特に何も考えずに聞き流しながらカップに口をつけていたユリクス。しかし聞き捨てならない言葉が聞こえてきた。
「ボク思うんスけど、ガルダさんと兄貴って似てるっスよね!」
「ふむ、言われてみればそうか?」
「どこがってわけじゃないんスけど、なんか本当の親子というか姉弟みたいっス!」
「……あ?」
「怖い怖い怖い!!」
「お、おぉ、すまんな……」
「ユ、ユリィが不良みてぇになった……」
「なんとも言えない黒いオーラを見ました……」
奴と似ているなど聞き捨てならない。ユリクスは不機嫌をそのまま表に出した。あのイヴァンまでたじろいでいるので相当な態度だったようだ。だが似ているなんて言った奴が悪い。ユリクスが主犯のライトを睥睨すると、ライトはわかりやすく震え上がった。
少し離れた場所にいたリアナとミサが六人に歩み寄ってくる。こちらの話を聞いていたらしく、リアナの表情は呆れ返っていた。その横でミサは楽しそうににこにこしている。
「あんたたちは一体何をやってんのよ」
「リアナの姐さーん! 兄貴が怖いっスぅ!」
「はいはい。で、ユリィはなんでそんなにガルダさんと似てるのが嫌なわけ? 強いし良い人なのに」
「……あんなババアと一緒にするな」
「ユリクスがそこまで口汚く相手のことを言うのは珍しいな」
「まぁ修行時代のことを考えたら仕方ないんじゃねぇか?」
「大変だったらしいですからね」
以前ユリクスから聞いた修行内容を思い出す一同。それに比べて自分たちは助言をもらっただけなので、ユリクスにしかわからないガルダの一面があるのかもしれない。そう思えば納得か。そう得心がいった時、鈴を転がすような控えめな笑い声が輪の中に響いた。
「でも嫌いなわけじゃないよね」
確信めいた口調で言ったティアに視線が集まる。ティアは嬉しそうにユリクスを見て続けた。
「嫌いどころか好きなんだよね、兄さん?」
「「「……」」」
自然と全員の視線がユリクスに向いた。ユリクスは顔を背けてカップに口をつけている。全員は察した。というより見た。スズメラで過ごしていた時点でユリクスの表情筋は復活に近づいてきていたので、無表情が崩れて若干だが顔に出ていた。図星だと。
「「「わかりやす」」」
「っ……」
ユリクスはカップを雑に置いてテーブルに肘を付き、片手で顔を覆った。その様子を全員が微笑ましい表情で見る。仲間たち以外が見てもわからないだろうが、それでもユリクスにしては随分わかりやすくなったなぁ、と。
「兄貴ぃ……」
「……見るな」
「ほんとにわかりやすくなったわねぇ」
「……うるさい」
「俺ぁ嬉しいぜ」
「……黙れ」
「どんな表情をしているか教えてやろうか」
「……言うな」
「ユリィさん、ますます素敵になって……」
「……やめろ」
「ふふ、私嬉しい」
「……」
ユリクスは自身の表情筋を呪った。もう一度くたばれ表情筋。永眠しろ。
「あ、戻っちゃったっス」
至るところから刺さる視線にげんなりしたことで無表情が戻ってきたらしい。遅いぞ無表情。もう二度と俺から離れるな。
ユリクスはそれはもう強く表情筋に命じるのだった。
リューズが頭の後ろで手を組んだ。
「ユリィの可愛い一面が見られたのはいいとして、ガルダさんはどこに行ったんだ?」
「……おいリューズふざけ――」
「ここに来た時にはもういなかったが……」
「……」
ユリクスは疲れた。ガルダがどこに行ったのかは聞かされていたので知っているが教えるのはやめた。我関せずというようにカップに口をつける。
ミサがうーんと顎に手を当てて考える仕草をしてから言った。
「多分ですけど、町に行ったんだと思います」
「町っスか?」
「はい」
「何をしに行ったんでしょう?」
「買い物か……ギルド支部長に会いに行ったんだと思います」
ユリクス以外の全員が目を見張った。リアナが顎に手を当てる。
「支部長は神人族の味方だし、おかしくはないわね」
「里とギルドで連携を取っているのか」
「今回は俺たちのことを伝えにいったのかもな!」
「ねぇユリィ、そこんとこ詳しい理由聞いてないの?」
「……」
「ちょっとユリィ」
「リアナ、兄さん拗ねてるから今は無理だよ」
「子どもか」
ユリクス的には誰のせいだと言いたくなる。とはいえ拗ねてはいない。拗ねてはいないのだ。ただライトの淹れたコーヒーが美味しくてカップから口を離したくないだけなのだ。断じて拗ねてはいない。
まぁ目的は聞いていなかったので何も言わなくても問題はない。それに、その疑問はすぐに解消されるだろう。何故ならば、もう帰ってきているからだ。
家の扉が開く音がした。居間に入ってきたのは当然ガルダだ。
「おかえりなさい、ガルダさん」
「ただいまティア。弟子は挨拶もできないのに、アンタは偉いねぇ」
「……それで、何の用だ?」
「何の用って、ここはアタシの家だろうが。まぁそれはいいとして、全員揃ってるなら話は早いな」
「それって、ボクらに用があるってことっスか?」
「あぁ。ハワードの爺さんがアンタたちを呼んでるよ」
「誰かしら?」
「チベトーナのギルド支部長さ」
ギルド支部長と聞き、ユリクスを除く全員が目を見張った。そしてユリクスはというと。
「……チベトーナ?」
「……アンタね、自分が入国した町の名前くらい覚えておきな」
教えてもらっても、そんな名前だったかなぁ、とあまりピンと来ていないユリクス。その様子を見てこの場にいる全員は呆れたように笑った。
「というわけで、町へ行くよ」
「町って、俺たちゃ指名手配されてるから入れねぇんじゃねぇか?」
ガルダがやれやれと首を振る。
「誰も彼もがアンタたちみたいに肝が据わってると思うなよ。普通は相手が強いとわかってたら怖くて近寄れないっての」
「「「あー」」」
常識の麻痺がここでも発揮された一同である。だがこれだけでは終わらない。
「どうせなら食料も調達しちゃいましょ」
「売ってくれますかね?」
「売らせればいいだろう」
「リューズがいたらみんな言うこと聞いてくれそうだね」
「大きいっスからね」
「がっはっはっ! 任せな!」
自分たちの会話が如何に悪人らしいか全く気づいていない六人。それを見ていたミサは顔を引き攣らせ、ガルダはユリクスに歩み寄る。
「おいユリクス、アンタアイツらに悪い影響を与え過ぎじゃないか?」
「……俺のせいにするな。……俺のせいではない、はず」
「……ガウ……」
「やっぱアンタのせいか」
「……………………違う」
メラがユリクスと目を合わせようとしないので、やはりどこに行ってもユリクスに味方はいないのであった。
◇◇◇
ガルダに連れられてチベトーナの町にやってきた一行。指名手配されている身として慎重に行動……はせずに堂々と町中を闊歩していた。ユリクスたちの存在に気づいた町人たちは、戦々恐々と道端で立ち止まるなりそろそろと歩き去ったりしている。そんな光景にもユリクスたちはお構いなしだ。
「いやー、町を歩くのは久しぶりで気持ちいいっスね」
「ほんとよ。こんなことなら馬車ですし詰めになる必要なかったじゃない」
「あれは酷いものだったな」
「でもそれじゃあ検問で引っ掛かってたと思いますよ」
「それはめんどくせぇな! まぁあれもいい思い出だ!」
「……お前が言うな。お前のせいで狭くなったんだぞ」
「私はドキドキして楽しかったよ。ね、メラ」
「……ガウ!」
「……無理をするなメラ」
緊張感の欠片もない会話を先頭で聞いていたガルダが大きく長嘆息した。全員が視線をガルダへと向ける。顔だけで振り返ったガルダの表情は呆れ返っていた。
「アンタたちは肝が据わり過ぎて心配するこっちがバカらしくなってくるよ」
「……心配してたのか?」
「当たり前だろ。ただでさえ肩身が狭い思いをしていたアンタたちが余計に生きづらくなったんだ。気に掛けて然るべきさ」
「……そうか」
師匠の思いがけない真意にユリクスの心は少しだけ揺れた。この感情はすでに思い出したもの。嬉しい、だ。
「まぁユリクスはコミュニケーション能力も常識もないぼんくらだからすぐバレると思ってたけどね。なのに三年もよく隠し通せたなと感心してるよ。その強運に」
……前言撤回。目の前でからかうように笑っているこいつの首を今すぐ斬り落としてやりたい。今なら許される気がする。
「おいユリクス、こんなところで神器出すんじゃないぞー」
「……チッ」
不機嫌を隠すことなく舌打ちしたユリクスに対してガルダはけらけらと笑った。二人の後ろで仲間たちが「仲がいい師弟だなぁ」とまったく同じことを考えているのだが、当の二人は気づいていない。
散歩をするようにゆったり歩いていると、不意にライトが足を止めたので他の者も立ち止まった。
「あそこ行きたいっス!」
全員でライトが見ている先へと視線を移す。そこには大きめの屋台があった。台の上に様々な食材が置いてある。
なるほど買い物か、と得心がいったため、全員で店に歩み寄った。店主が「ひっ」と情けない声を上げたが素知らぬ顔で近づいていく。人好きする笑みで店主に向かい合ったレージェが品物を指さした。
「これ、売っていただけますか?」
「お、おまえたちに売るものなんてなにも……」
「お? 金以外にもなんか必要か? 何をやればいいんだ?」
「ひっ! 殺るなんてそんな!? なんでも持っていってください!!」
リューズの言葉で可哀想なほど涙目になった店主が這々の体で逃げていった。それをぽかんと見送るリューズ。
「俺ぁなんか変なこと言ったか?」
「なにも言っていないと思いますよ」
「うーんと、これ必要っスね」
「私これ欲しいな」
「金はここに置いておけばいいのか?」
「そうね。そこ置いときましょ」
「ほんとにアンタたちは……」
「……ライト、これも買っておけ」
「アンタもか……」
ガルダが何やら言っているが、一行は特に気にしない。もう肉料理だけは嫌なので食材の購入は最重要事項なのである。
満足がいくまで大量購入した一行はほくほく顔で店を後にした。ガルダだけは達観したような表情になっている。ユリクスは首を傾げた。
「……何故そんな顔をしている?」
「さてね。とある集団の奇行にいちいち反応してたら疲れると思っただけさ」
「……そんな集団がいたのか?」
「もう何も言わないよ」
ガルダにそこまで言わせるとは、すごい集団がいたものだ。ユリクスは素でそう思った。一歩引いて仲間たちを見ればユリクスとて呆れることはあるのだが、今回のように自分も参加してしまうと気づけない。ユリクスにとっても食は大切なのだ。
再び戦々恐々としている町中を歩く一行。「そういえば」とライトがガルダに声を掛けた。
「ガルダさんもボクらと一緒に行動してたら、今度から買い物できなくなるんじゃ?」
「確かに堂々とはできなくなるね。でも次からはハワードの爺さんをこき使うからいいさ」
「お爺さんなんスよね……?」
「爺さんだが問題ない。伊達に支部長なんてやってないよ」
「その支部長をこき使うガルダさんって……」
「……ライト、これがガルダだ」
「あー……はいっス」
ガルダの人柄をなんとなく理解してきたので納得できてしまった。ユリクス一行に呆れるガルダとて奇人の一人なのである。
ギルドに向かいつつ周りの景色を楽しむ一行。先頭のユリクスとガルダは興味なさげに真っ直ぐ前を向いて歩いているが、他の者はあちらこちらへ視線を巡らせている。今まで様々な町を見てきたが、やはりこの町もならではの特色があって面白い。雪国なので家は落雪式住宅だ。どの家も屋根が尖っている。隠れ里の家も同じ造りではあったが、こうしてたくさんの家が並んでいると趣があるのだ。
指名手配される前と一切変わらない態度で町を楽しんでいると、ふと町人たちの会話が耳に入ってきた。周りの人々のことなど一切気にしていなかったユリクスたちだが、その会話には耳を欹てる。自分たちについての少し変わった話題だったからだ。
「おいあれ……」
「あぁ。〝異端なる獣たち〟だ」
声を潜めて交わされる会話の中で気になる単語があった。その聞き慣れない単語にガルダ以外が訝しむ。
「アグリー・デスペラーズってなんだろう?」
「あぁ、それはアンタたちの通り名だよ。獣族であるにもかかわらず生きてる異端なならず者ってな」
獣。ならず者。異端者。
悪辣な自分たちの呼び名を聞いて、ユリクスを除く六人は……。
「「「だっさ」」」
見事にハモった。
「なんで余計なの付けちゃったのよ。普通にデスペラーズでいいじゃない」
「変に捻られるよりはシンプルな方が断然いいな」
「もっとこういい通り名あったっスよね!?」
「誰ですかねぇ、そんなダサいの広めたの」
「がっはっはっ! 語呂悪ぃな!」
「ライトよりセンスない」
「「「わかる」」」
「ちょっと!?」
ライト以外は頭を抱えて溜め息をつき、ライトは思わぬ飛び火で涙目になっている。しかしそれだけでは収まらず、あまつさえ自分たち自身でもっといい通り名を議論しだす始末だ。最早指名手配されている状況を楽しんでいるとさえ言える。そんな連中を振り返って見ていた二人は。
「これでも響かないとか……コイツら楽観的過ぎないか……」
「……いつものことだ」
同時に、はぁ、と嘆息した二人は後ろを気にするのをやめた。正面に向き直って完全に意識からシャットアウトする。
「……そういえば、ギルド内にいる冒険者たちは流石に煩わしいんじゃないか? 斬るか?」
「そうやってすぐ斬ろうとすんな。ギルドには裏口から入る」
「……裏口?」
「あぁ。支部長がいる奥の部屋に直接通じてる入り口さ」
「……そんなものがあるのか……」
「ギルドには訳有りな奴が来ることもあるからね。そもそも、ギルドは神人族のために作られた施設だ」
「……なに?」
ガルダの忍び声に合わせて、ユリクスも声音を変えた。
「ギルドを作った総長と支部長たちが全員神人族の無実を信じてる時点でなんとなくわかんだろ?」
「……どうでもよかった」
「……何も考えてなかったと。まぁアンタはそういう奴か」
「……それで、どういうことだ?」
ガルダはちらりとユリクスを見遣ると、すぐに正面に向き直った。
「アンタも一つのいい例だね」
「……俺が?」
「あぁ。ギルドが神人族のためにしていることは主に二つ。一つは冒険者たちから情報を得ることだ」
「……情報?」
「どれだけの冒険者が神人族を罪人と断定しているか。あるいは嫌疑をかけているか。解放者はどれだけいるのか。その把握。そして把握した内容と、冒険者たちから直接得る情報を〝決別の日〟の真相を掴む手がかりとする。反対にどれだけの冒険者が〝決別の日〟に疑念を抱いているかも把握するようにしているな」
「……確かにゲオルグは何れ〝決別の日〟の真相を掴むと言っているな」
「そういうこった。ま、ド直球で得られる情報じゃあないから、正直なところ大した手がかりにはならないな」
「……情報として完全なものにするまでどれだけの時間がかかるんだろうな」
「そう言ってやるなよ。真相を掴むのは容易じゃない。だからそういう地道なことをしていくしかないのさ」
「……なるほどな。それで、俺が例というのはもう一つの方か?」
ガルダが鷹揚に頷く。
「もう一つは、アンタのような生き残った神人族を見つけること。神人族の力なら本人が気をつけてても何かしらの出来事で話題になる可能性があるだろう? 特に血気盛んな冒険者共なら酒の肴としてその手の話題はあがりやすい。神人族かどうかの確証を得るのは難しいが、もしも神人族であるとわかれば助力する。実際、隠れ里にいる奴の中にはギルドに匿ってもらった結果来た奴もいる」
「……それも容易じゃないな」
「まぁね。本来なら容易じゃない」
「……本来なら?」
「笑えることに、ゲオルグが言うには、とんでもなく目立ってた上に神人族だった奴はアンタだけだったらしいぞ。目立ち過ぎてノーマークだったから支部長たちもみんなめちゃくちゃ驚いたってな。あぁ、そういう意味ならやっぱ容易じゃないな!」
「……」
隣で必死に笑いをこらえているガルダを見てユリクスは仏頂面になる。とてもバカにされているのはわかるのだが、自分の行いを省みれば何も言えない。というより、強い者を神人族の可能性としてみていたならノーマークじゃだめだろ。ユリクスは内心でゲオルグを非難した。
「……まぁ、それはいい。……だが結局のところ、ギルドでは真相を掴むことはできそうにないな」
「そう言ってやるな、と言いたいところだが、それが現実であることも確かだ。つまりそれくらいしかできないほど〝決別の日〟は謎に包まれてるってこった。だからアンタたちは真相を掴む鍵なのさ」
「……鍵?」
「アンタたちは……というよりアンタという存在は〝神の六使徒〟だの〝あの方〟だの、今まで全く得られなかった情報をいくつも呼び込んだ。しかも狙われているときた。放っておいても情報が転がってくるだろうな」
「……迷惑な話だな」
「そうなってくると、はっきり言ってギルドは面目丸潰れだな!」
「……最低だな」
可笑しそうに言うガルダにユリクスは嘆息する。しかしガルダの表情が僅かに柔らかく緩んだのでユリクスは小さく首を傾げた。
「ま、ギルドの力云々はともかくはっきり言えることは、ギルドは絶対に敵にならない、ということだ。アタシは全てのギルドを回って支部長を確かめてきたからそこは断言してやるよ」
「……そうか」
ガルダの人を見る目は確かだ。なら本当にそうなんだろう。公に力になることはないだろうが、それでも総長や支部長など、力のある者たちが敵にならないということだけでもありがたいことだ。敵になっては実に面倒くさい。
ガルダがクスクスと笑った。
「アンタたちの存在でギルドの行動指針は大きく変わるだろうな」
「……どういうことだ?」
「簡単に言えば、一番の情報源であるアンタたちの行動を把握することを最重要事項とするってことさ」
「……味方にも狙われるのか……」
「ある意味四面楚歌だな。笑える」
「……全員斬り伏せたい」
狙ってくる敵は鬱陶しい。ギルドは味方の皮を被ったストーカー。仲間は手が付けられない狂人集団。
「……どうしてこうなった……」
ユリクスは空虚な瞳で遠くを見つめることしかできなかった。
お読みいただきありがとうございます。
実は私も町の名前がすぐに出てこなかったので、若干ユリクスさんに憑依しました。というより代弁してもらいました。




