鬼がいる
雪崩のように迫ってきた魔獣たちを討伐し終えた後は昼食タイムである。魔獣の死骸の海の中、食料を広げて昼食を楽しむ。とはいえ残念なことに、また魔獣が攻めてくる恐れがあるためライトの料理はお預けだ。その事に嘆くのはユリクスのパーティー。
「早く依頼を終わらせてライトの料理が食べたいわー」
「干し肉じゃ物足りねぇよなぁ」
「チッ、物足りないどころか不味いくらいだ」
「まだ少ししかいただいてないのに、私もすっかり胃袋を掴まれてしまいました」
「そんなに褒めてもらえると料理担当冥利に尽きるっスね」
「兄さん、ライトのお菓子ちょうだい」
「……少し待て」
「ちょっとそこずるいわよ。あたしにも」
「俺も!」
「俺にも寄越せ」
「私にもお願いします」
わいわいがやがやと、死骸の海の中に似つかわしくない会話が繰り広げられる。ユリクスたちにはいつものことだが、それに慣れていないモテナは呆れ果てたように溜め息をついた。
「お前たちは本当に肝が据わり過ぎているな」
「モテナさんも食べる? ライトのお菓子美味しいよ?」
「別に食べたかったわけじゃないが……そんなに美味いのか?」
「美味しいですよ」
「……レージェの胃袋を掴んだことは心底気に食わんが、レージェがそこまで言うならいただこう」
モテナはティアからライト作のお菓子をもらう。日持ちもするしどこでも食べやすいからと、この間大量に作ったポルボロンというお菓子だ。借家以外で食べるお菓子はここ最近はこれに限る。
「……なんだこの菓子は。口の中で溶けたぞ」
「美味しいでしょ?」
「うむ、実に美味だ」
「ありがとうっス」
ライトのお菓子の美味しさにモテナの口元がほころぶ。再び差し出されるお菓子を受け取り、すっかりユリクスたちの輪の中に溶け込んできたモテナ。そんな彼におずおずと声が掛けられた。
「あの、モテナ様……」
「この者たちと必要以上に慣れ合うのは……」
「それにまだ魔獣も出るかもしれないですし……」
取り巻きA、B、Cは未だにユリクスたちをよく思っていないらしい。モテナは嘆息する。
「お前たち、先程の戦いでこの者たちに命を救ってもらったはずだ。その恩をもう忘れたか」
「いえ、そのようなことは」
「ならばいい加減意地を張るのはやめろ。それに、龍王はもちろん、他の者たちの実力も私はもう認めている。この者たちに敵意を向けるのは騎士としての道理に背く行為だ。お前たちも私の従者なら態度を改めろ」
「「「……承知しました」」」
「それと、魔獣が出るかもしれないということには同意する。だが、先程の数の魔獣を相手にできるのだから、このメンバーならばそうそう危地に陥ることはないだろう」
あのモテナがまともなことを言っている、とユリクスパーティーの面々は感心する。だが。
「それに、私がいるのだから何も心配はあるまい。なんせ私は、いずれ最強の座を手にする炎の騎士、モテナ・イデスバーンなのだからっ!」
「「「流石モテナ様です!」」」
この清々しい程の自分大好き。やはり残念だ。この男がモテることは一生ないだろうな、と一同は冷めた視線を送った。
「それにしても、レージェが神器を顕現できるほどの実力者だったとは驚きだわ」
とりあえず話を変えようとリアナが切り出す。
「そうっスよね。それにあの羽衣、綺麗だったっス!」
うんうんと頷く一同に、レージェは困ったような笑みを向けた。
「実力者、というわけではないです」
「だが神器は強い意志が芽生えなければ顕現しない。それほどの意志が、貴様にはあったんだろう」
「……いえ、そういうわけでも、ないんです」
俯いてしまったレージェに何と声をかけていいかわからなかった。そんな中で、モテナがレージェを見遣って労わるように言った。
「レージェ、やはり君は私と来るんだ。この者たちが君の秘密を受け入れてくれるのかわからないのだから、龍王と婚約すべきではないだろう」
「……秘密?」
ユリクスを筆頭に〝秘密〟という単語に一同は首を傾げる。そしてレージェは弾かれたように顔を上げた。
「その話はしないでください! ……っ……すみません、大きな声を出して」
レージェの逼迫したような声音に、モテナ以外は目を見張った。暫く場に重い沈黙が落ちる。
「……すまなかったな、この場で言っていい話ではなかった」
「いえ……」
何やら二人だけの秘密があることはわかった。だが、この場でそれを言及する者はいない。軽々しく触れていいものではなく、レージェにとって由々しい事柄であることが想像できるからだ。
「さて、昼食も済んだことだ、これからの話をしよう」
モテナが話を切り替える。一同は意識をレージェからそちらへ向けた。
「……これだけ道があるが、進む方向は決めているのか」
「この鉱山の道は全て頭に入っている。これから向かうのは次の採掘場だ」
「そこでも何かありそうねぇ」
「あるだろうな。あれだけの数の魔獣が一斉に襲ってくるなど、普通ならありえない。解放者が関わっていると考えるのが妥当だろう」
モテナの言葉に一同は頷く。
「……鉱山で魔獣が急激に増えた原因は解放者で間違いないな」
「兄貴、これで今回の依頼の一つが片付いたって思ってるっスね?」
「まだその可能性が高いってだけで決まったわけじゃないからね? 調査は続行だよ兄さん」
「……」
ユリクスの顔にはっきり書いてあるのを全員が読み取った。早く帰りたい、と。
「龍王、お前はもっと〝ギルド総長の懐刀〟としての気概を見せたらどうなんだ」
「……そんなものはない」
「兄さん、好きで〝ギルド総長の懐刀〟になったわけじゃないからね」
「脅されてなったからやる気も出ないんスよね」
「……おのれ龍王、レージェだけでなく総長にも気に入られるなど……」
「……どうしてそういう発想になる」
「ほらあんたたち、話ズレてるわよ」
リアナのツッコミで話が強制終了させられる。「お前たちといると調子が狂うな……」とぼやいたモテナが徐に立ち上がった。出発の時間だ。他の面々も立ち上がる。
モテナが同じ階層にある一つの道を指さした。
「あそこが次の採掘場に繋がる道だ。ついてこい」
最初と同じように先頭をモテナと取り巻きA、B、C。四人から少し離れた場所でユリクスたちがついていくように歩き出した。
「それにしてもよぉ、あれだけの数の魔獣を操ってるってことは、相手は相当強ぇってことか?」
「……いや、弱い魔獣であれば強くなくとも多くを操ることができる」
「詳しいな」
「……ゲオルグから聞いた」
「ユリィってなんだかんだ言いながら総長と仲良いわよね」
「……違う」
アクアトラスでは大事な話があったから話しただけで、仲が良いとは絶対に認めたくないユリクスである。
仄暗い坑道を進みながらのんびりと会話をしているユリクスたちだが、前方ではモテナたちが戦闘を行っている。だが介入するつもりは一切ない。故に会話は続く。
「ユリィさんはすごいですね。支部長さんとも対等に話していましたが、総長さんとも対等なんですね」
「対等っていうより、ユリィが傲岸不遜なだけよね」
「例えそうだとしても、堂々と話せるのはすごいことです」
「随分ユリクスを持ち上げるな?」
「婚約者ですから」
「そういえばそんな設定だったっスね」
「ライト君、しー、ですよ」
そんなたわいない話をしながら進んでいると、ユリクスが足を止めた。
「……待て」
「どうした、龍王」
ユリクスからの待ったにモテナと取り巻きたちは訝しむ。ユリクスが何かを感知したと気がついたのはレージェを除くユリクスパーティーの面々だけだ。
ユリクスがモテナたちのいる方角、正確にはその奥を鋭く見据えて言った。
「……この奥に人と魔獣がいる。複数だ」
「採掘場はまだ少し先だが、もう感知したのか」
モテナがユリクスの言葉を聞いて内心で舌を巻く。そろそろユリクスとの力の差に嫉妬心は抱かなくなってきていた。
「この先の採掘場もたくさんの道と繋がってるんスか?」
「いや、行き止まりだ。だから逃げられる心配はないだろう」
「なら安心ね。先へ進みましょう」
複数の敵がいると聞いても怖気づくことなく再び歩を進める一行。モテナたちが魔獣を屠りながら順調に進んでいき、とうとう最奥の採掘場に辿り着いた。
そこでも床、壁、天井が隠れるくらいの魔獣の群れ。数はおよそ三百か。そしてその奥に。
「なっ!? 冒険者だと!?」
「どういうことだ!? 手前の採掘場に大量の魔獣を配置しておいたはずじゃ!?」
「まさか全部倒したっていうのか!?」
三人の男がいた。
魔獣たちに怯むことなくモテナが一歩踏み出る。
「言葉を聞く限りお前たちは解放者だな? よくも我がイデスバーン家の鉱山を根城にしてくれたな。ただでは済まさんぞ」
「まさかモテナ・イデスバーンかっ! よりにもよって〝ギルド総長の懐刀〟が来るとは……!」
「動じるな、〝ギルド総長の懐刀〟一人を魔獣たちの数で押さえ込んで、その隙に逃げればいいはずだ!」
一人の男の言葉を聞いて、モテナは長い前髪をかき上げて言った。
「ふっ、聞いたか龍王、私の方が知名度はあるようだぞ? ん?」
「なっ!? 龍王だと!?」
「あの魔獣の軍勢と龍種の魔獣を倒したっていう!?」
「〝ギルド総長の懐刀〟が二人!?」
「モテナさん、兄貴の宣伝ありがとうございまーす」
「くっ……! 私としたことが……!」
どんな時でも実に残念な男である。
「〝ギルド総長の懐刀〟を二人も相手にすることになるなんて……!」
「魔獣の数で逃げる隙を作るしか……!」
「あんなことを言っているが、どうする龍王? どちらかが先に男たちを取り押さえるか?」
「……いや、魔獣を倒すのが先だ」
モテナからの問いにユリクスは頭を振って答える。
ユリクスはライオーネに着く前の洞窟で起こった出来事を覚えていた。先に男たちを戦闘不能にしてしまえば、魔獣たちが一斉に男たちに襲い掛かる可能性がある。その可能性をモテナに簡潔に説明する。
「なるほどな。ならば男たちが逃げないよう一人が相手にしつつ、他の者で魔獣を殲滅するのが得策か。して龍王、お前は男たちを殺さず取り押さえる手段を持っているか?」
「……あるにはある」
「ならば男たちの相手は任せたぞ。私の剣では誤って殺しかねん」
こうして、ユリクスが男三人の相手を、他の面々が魔獣を相手取ることになった。その作戦を聞いた男たちは冷や汗をかきながら見栄を切ってユリクスたちを嘲笑う。
「おいおい、この数を相手にする気かよ」
「正気の沙汰じゃねぇな」
「お前たちは余裕があるようだが、私たちが手前の採掘場で魔獣を殲滅したことをもう忘れたのか」
「くっ……!」
男たちが魔獣たちに隠れるように一歩後退り、代わりにこちらが一歩を踏み出す。それを合図に、魔獣たちが一斉にこちらに襲い掛かってきた。
全員が神器を顕現し、迎撃態勢を取る。反撃に出ようとしたその直前。
ビシャァァァァァァァン!!
辺り一面に紫電がスパークする。その眩しさに発生源以外の人間が咄嗟に目を瞑った。だが、それでも間に合わずに視界が数秒奪われる。
「「「うわぁぁぁぁぁ!!」」」
「龍王貴様だな!? せめて何か一言言ってからやれっ!!」
「目がっ! 目がぁぁぁぁっスー!」
「全然目が開けられないじゃない!!」
「がっはっはっ! いてぇ!」
「ユリクス貴様ぁ!!」
「ユリィさん、いつもこんな感じなのですか?」
「うん、いつものことだよ」
「ガウ……」
そう、犯人はいつも通りユリクスである。周りの被害など考えずにしれっと魔法を発動した。
ようやく視界が戻ってくると、そこには焼け焦げた大量の魔獣の死骸と未だに悶え苦しんでいる男三人がいた。
モテナがユリクスに冷めた視線を送る。
「で? 弁明があるなら聞こうではないか龍王」
「……早く依頼を終わらせたい」
「やはりお前は気に食わんっ!!」
ユリクスは、ユリクスだった。ユリクスパーティーの面々にとってはいつものことなので呆れたように笑うだけだ。
「……魔獣の数を大幅に減らしたんだが、何か悪いことをしただろうか」
「周りへの被害を考えろっ!!」
ユリクスへのツッコミはモテナが全てやってくれるので、やはり他の者は呆れるだけだ。
だが、魔獣の数が百近くにまで減ったのも確か。これで殲滅は大いに楽になった。
「くそっ、今は魔獣の相手が先か。龍王、後で覚えていろよ……」
「あー、たぶん兄貴覚えてないっスね」
「私もそう思う」
「まぁユリィだから仕方ないわね」
「くそがっ!!」
盛大に悪態をつきながらも、剣に纏わせた炎に圧縮された魔力量は見事なもので圧を感じる程だ。魔獣たちが本能で一歩後退る。戦闘だけなら頼もしい〝ギルド総長の懐刀〟なのになぁと周りは思わずにいられない。
苦笑いを浮かべながらそれぞれ神器を顕現させ、魔獣たちに向き合う。今回はレージェも参戦だ。
キシャァァァアア!
グルゥァァァァア!
魔獣たちが一斉に襲い来る。
モテナは一太刀で数体の魔獣を屠り、ライトは精密な狙撃で魔獣の急所を射貫く。リアナは鎖を手足のように操りながら魔獣を毒と鎌の餌食にし、リューズは剛腕と大鎚で魔獣を粉砕する。イヴァンは十のチャクラムと風を操って華麗に魔獣を切り裂き、レージェは美しい羽衣の硬軟を使い分けて華やかに魔獣を翻弄する。
「あたしたち最近魔獣の群れと戦ってばかりじゃない?」
「確かにそうだな!」
「皆さんそんなに戦闘を経験されているのですか?」
「んー、って言っても、群れと戦ったのってアクアトラスの四万とさっきの採掘場と今くらいじゃないっスか?」
「ふんっ、百程度では群れに入らんだろう」
「いや、三桁以上の敵と戦うことが異常だぞ。お前たちの感覚が狂いまくっていると何故気づかんのだ」
「「「モテナ様……」」」
そう言うモテナも、先程とは違い平気で群れを相手にしているあたり狂い始めていると気づいているのは取り巻きの三人だけである。ちなみに取り巻きたちはティアとメラの警護をしているので魔獣とは戦っていない。六人が次々屠ってしまうので魔獣が全くこちらに来ないのだ。
「そういえばユリィは?」
「えーっと、兄貴は……何してんスか?」
魔獣の相手ですっかり忘れていたが、ユリクスは男三人が逃げないように相手をしているはずだ。……はずなのだが……。
「……」
「「「……」」」
全員が魔獣を捌きつつユリクスの方へ視線を転じると、そこにはじりじりと後退る男三人とただ仁王立ちしているユリクスがいた。腕を組んでただじっとしているだけのユリクスと、それを強く警戒して身構えている男三人の絵面はいやはや、シュールだ。
「……おい、龍王、我々が魔獣の相手をしている時にお前は一体何をしている」
「……奴らを見ている」
「……」
確かに逃げないように相手にしろとは言ったが、もうちょっとやり方があるだろう……と思えてならない。傍から見たらじっと猫を観察している男がその眼力のせいで怯えられている図にしか見えない。
まぁ男たちが逃げなければなんでもいいか、とモテナたちは考えるのを放棄した。しかしどうやら怯えているだけの猫たちではなかったらしい。
「くそっ、こうなったら刺し違えてでも……!」
「「あぁ!」」
男たちが魔道具の剣を顕現し、ユリクスに襲い掛かる。ユリクスは黒刀を顕現した。
風、炎、雷をそれぞれ纏わせた剣が迫る中、ユリクスは体に身体強化と雷を施して自らも接近。男たちにはユリクスの姿が掻き消えたように見えただろう。一瞬でユリクスは男たちの懐に入り込む。そして、三つの刀身の腹に黒刀を叩き込む。バキンッと音を立てて魔力で作られた刀身が破壊される。圧縮度の低い魔道剣を破壊することなど、ユリクスにとっては容易いことだ。
得物を失った男たちはというと。
「ひっ、命だけは……!」
「もう抵抗しませんから……!」
「お、お助けを……!」
完全に戦意喪失していた。すると。
パキンッ! パキンッ! パキンッ!
何かが砕けた音が三回響いた。そしてその直後。
キシャァァァアアアアアア!!
まだ残っていた魔獣たちがモテナたちに見向きもせず一斉に男たちに迫る。
「龍王! 奴らを死なせるな!」
モテナが魔獣を倒そうとするが間に合わず、ユリクスに叫ぶ。残る魔獣は二十体弱。それらが一斉に迫るが、ユリクスは動じない。左手を魔獣たちの方向へ伸ばし、腕を下から上へ緩く振るう。すると、ユリクスの足元から紫電が発生し、天井まで続く網目状の壁が発生する。魔獣たちは駆ける勢いのまま紫電の壁に衝突し、焼け焦げて絶命していった。
「でたー! 兄貴の《登龍の絶壁》! 何者をも通さない紫電の壁!」
「龍種の魔獣ですら突破できなかったからなぁ。誰も通れねぇわ」
「あれだけ精密で強力な魔法を一瞬で展開するとは……」
「あれが龍王の力……」
「凄すぎる……」
「これが最強……」
モテナと取り巻きたちが思わず感嘆の声をもらす。
「貴様とて炎魔法を攻撃として使用することなど容易だろう」
「確かにそうだが、正直レベルが違う。悔しいがな」
矜持の高い者同士が揃ってユリクスの力に歯噛みする。だがそれも一瞬のことで、すぐさま男たちの捕縛のために歩み寄った。ユリクスの力を目の当たりにした男たちは大人しく捕縛されるかと思いきや。
「うわぁ! 化け物だ!」
「死にたくねぇ!」
「嫌だ! 来るなっ!」
惑乱し、逃げ惑う。その様子に溜め息をつきながら捕まえようと動いたモテナだったが。
「……黒刃紫輝流抜刀術」
「おい、龍王……?」
いつの間にか黒刀を鞘に収めていたユリクスが腰を落として構え、呟く。魔力が高まっていくユリクスを見てモテナや他の面々が焦りだす。まさか殺すのか、と。そんな周りの焦りを意に介さず、ユリクスは最後の言葉をよく通る声で呟いた。
「……〝雷龍砕牙〟」
紫電の残滓を引き連れながらユリクスが超加速し、男たちに順に迫った。そして思いきり黒刀の峰を叩き込む。
「「「ごふぉっ!」」」
男たちが盛大にぶっ飛ぶ。
ユリクスが繰り出したのは強力な峰打ち。事前にユリクスが言っていた相手を殺さない方法とはこれのことだった。ただし、強力故に骨は砕ける。
既に戦意喪失していた男たちに対してこの仕打ち、まさに。
「鬼かお前はぁぁぁッ!!」
モテナの怒号が鉱山中に木霊した。
お読みいただきありがとうございます。
網目状の紫電の壁を“焼肉の網”(バーベキュータイム)と名付けようとした私がいます。
次回更新は14日です。




