表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
っちょ!これ! 私の想像してた異世界転生と違います!  作者: 神籠神社
私、異世界で信者ができました。
24/46

塩とお風呂と黒い星

前回の妖怪麻袋を見たマリコちゃん

友達のお父さんの怪我が治る。友達が魔改造巫女服を着る。

 買い物から帰って夕飯を食べてお風呂に入りだらだらと時を過ごす。

 寝る前におしゃべりしてたら途中から話題が歌になって各自故郷の歌を披露する。

 カノンちゃんは、アニソンを気に入りカタリナちゃんは小学校の校歌を気に入る。異世界人の趣向がよく分からない。でも楽しい時間を過ごせてよかった。いい感じに眠くなったところで就寝。


 そして今日も朝起きてご飯を食べならがの定例ミーティングをする。


「昨日はゆっくりできたし今日はダンジョンでも行く?」

「はい! ダンジョンで稼ぎましょう!」


 カタリナちゃんが張り切ってる。昨日お父さんと劇団の再立ち上げを誓ってたからかな?


「カノンちゃんも問題ない? 11階層でどんなモンスでるの?」

「11階層は塩のゴーレムだよーわたしは倒せなかったけどマリコちゃんなら余裕だと思うよー。あと一匹づつしか出ないから逃げるのは楽だったー」

「塩のゴーレムがどんなのか想像できないけどまぁいっか。今日はダンジョンへ行こ」


***


 ダンジョンの11階層に着く。

 見た目は広い鍾乳洞で謎鉱物が光ってて綺麗だ。むしろこれをもって帰れば稼げるんじゃないかと思って叩いて削ったら消滅してしまった。

 持ってけるものと持って帰れないものの区別がつき難い。石ころは持って帰れるくせに。

 観光気分で適当に歩いていると早速モンスを発見。

 塩のゴーレムと聞いていたけどこれ岩塩っぽい。

 ゴツゴツしてる人の形の岩が二足歩行でぼーっとしてる。大きさは3メートルくらいで大きめ。


「カノンちゃんアイツなんかぼーっとしてるし弓で不意打ちしてみる?」

「うーん前やったときは当たっても刺さらなかったんだよねー。まぁ失敗しても後で矢を回収すればいいしやるだけやってみるー」


 カノンちゃんがッサっと弓を構え矢を放つ。矢は吸い込まれるようにゴーレムの右膝に刺さる。


「おー刺さったー」


 カノンちゃんが喜びながら追撃の矢を放とうと構えるとゴーレムがこちらを向くため体を反転させようと足を動かす。

 ガゴン! っと右膝から亀裂が入り右足部分が壊れゴーレムが倒れる。

 ゴーレムは立ち上がろうとするがバランスが悪いらしく手を滑らせる。

 ゴン! っと頭から転び頭が砕けゴーレムが沈黙……魔石と岩塩を残して消滅する。

 ドロップアイテムの岩塩は20センチ四方の大きさなので一個でもなかなか使い切れない感じだ。


「おー初めて塩ゴーレム倒せたー」

「よかたねカノンちゃん。そしてなんか哀れなモンスだったね」

「マリコさん巨体の魔物はやはり膝が弱点なんでしょうか?」

「巨体というかどんな生き物でも膝やられたら大ダメージだと思うよ」

「確かに大きさは関係なく膝は重要ですね私達も気をつけないと」

「まぁ取りあえず岩塩残すみたいだしこれ狩りまくればそこそこいいお金になるかな? 売れなくても我が家の食卓の塩が潤うし」


 そんな訳で11階層で乱獲する。

 カノンちゃんの不意打ちと同時に私とカタリナちゃんが駆け出し左右から膝を破壊して倒し頭を砕く簡単な作業を繰り替えしながらボス部屋に向かう。

 ボスは一回りデカくて黒いだけだった。

 ただドロップアイテムは、黒い岩塩で口どけが良くまろやかで癖になる味で気に入ったので家で使うことにした。


 外に出るとまだお昼前だったけど早めの昼食を食べに行く。

 カノンちゃんの顔見知りの屋台でここでは、スライムの核を綿状にしててんこ盛りなトッピングをして数種類ある濃いめのスープを選んで食べることができる。

 スライムの核はところてんを作る器具みたいのに入れて押し出すと、どるんって感じで出てくるのでこの料理はドルンガーと言うらしいガーの部分が何処から来たのかは謎。

 代金は先払いだけどカノンちゃんがこの前乱獲したスライムの核十個と今日とった塩一個を渡し無料にしてもらう。

 駆け出し時代に食べるものが無い時よくお世話になってたらしい。

 各自好きなトッピングでオーダーして食べる。中々ヘルシーで美味しい。皆で食べ比べして楽しみながら食べる。


「私はこのでっかいうずら肉のトッピング味濃いめが好きかな」

「この野菜マシマシもゴマタレが美味しいですよ。カノンさんのお勧めはなんですか?」

「うーん、わたしは塩こそが至高! 他にはメリッサちゃんの唐辛子スペシャルも意外と癖になる味で……っあ……メリッサちゃんの荷物一杯収納に入れっぱなしだった……」

「あぁーすっかり忘れてたね。魔物の大群で慌しかったし。食べ終わったらメリッサさんの工房行こっか?」

「そういえばあの騒動の打ち上げメリッサさん居ませんでしたよね。戦闘終わった後も忙しかったのかも知れませんね」

「うーんメリッサちゃんがんばり屋だから怪我した人に回復ポーションとか売って歩いてたのかもー。とりあず今から工房いってみよー」


 そんな訳でドルンガーを食べ終わった私達はメリッサさんの工房へ向かう。

 工房の扉が開いていたのでそのまま中に入る。

 私は、なんかお疲れぎみのメリッサさんに挨拶する。


「こんにちはメリッサさん。なんかヤツれましたね」

「えぇ……ギルドに依頼されて魔物の皮を加工するのに使う薬品を大量に頼まれたの……。魔物が腐る前に処理したいから急いでくれって頼まれて寝る間も惜しんで作ってるけどなかなか終わらなくって」

「えぇーメリッサちゃん倒れちゃうよー。ギルドの言うことなんてほっといて休めばいいよー。そこまでギルドに尽くす必要無いよー」

「カノンさんの言う通りなのかも。少しくらい休んでもいいわよね? 私ギルドの職員じゃないし……」


 そう言ってメリッサさんが椅子に腰掛ける。燃え尽きたボクサーみたいになってしまった。

 もしかして魔物との戦闘したあと二日連続で徹夜してたのだろうか……。

 可愛いそうだしちょっとしたお手伝いでもしてあげようかと考えてたら先にカノンちゃんがお手伝いを申し出る。


「メリッサちゃんお昼食べたー? 簡単なものでよければ作くろうかー?」

「すみませんカノンさん昨日の夜から何も食べていなので助かります」

「私もお手伝いしましょうか?。素材の下ごしらえとか雑用とかあればですが」

「うーん。素材は準備済みなの。体を拭きたいからお湯作っていただいてもいいかしら? そこの奥の部屋が洗い場でタライがありますので」

「分かりました。お湯で来たら呼びますのでそれまでゆっくり休んでくださいね」


 カノンちゃんは早速調理をはじめカタリナちゃんもそれを手伝うみたい。

 私も奥の洗い場に行く。そしてあるものに気づき対独り言を呟く。


「これお風呂ですやん……」


 思わず関西弁になる。

 一人用とはいえ見事な白色の大理石できたたお風呂だ。超欲しい。

 取りあえずお願いされたタライではなくお風呂にお湯を張ろうと思ったけど私水魔法使えないじゃん……カノンちゃんを呼ぶか悩む。

 でもなんとなくノリで魔法を詠唱してみたら簡単に水が出せた。

 多分この前の摩利支天様の追加の加護ってやつだと思われる。

 そのまま張った水をいい感じに温めてからメリッサさんを呼ぶ。

 着替えの白ビキニをもってやってきたメリッサさんがビックリする。


「こんな短時間で……どうやってお風呂を?」

「魔法です」

「マリコさん接近戦闘だけじゃなくて魔法も使えるなんてすごいんですね」

「そんなことよりもこの大理石のお風呂! 驚きましたよ! これお値段おいくらですか?」

「これは私が作ったの。詳しくは、あとでご説明しますね」

「はい、よろしくお願いします」


 なんかお風呂作ってもらえそうな予感。でも過労状態のメリッサさんに今作れって言うのも酷なのでそのうち作ってもらおう。

 私は、メリッサさんに「ごゆっくり」っと言い料理の手伝いをする。

 ついでということで夕飯分も適当に四人分作り、三人分はカノンちゃんに収納してもらった所でメリッサさんが中々出てこない事に気づき心配になったので皆で見に行くことにした。

 扉をノックしてから「メリッサさん入りますよ」っと声を掛け中に入るとそこにはお風呂で寝ているメリッサさんが……。

 凄くグラマーなメリッサさんの裸体に生唾を飲む。そしてまたこの世界の神の力を知る。


「カノンちゃん……なんでメリッサさんの胸の部分に黒い星が見えるの?」

「マリコちゃん……あれは黒星ブラックスターと言って女神のお力により見えてはいけない部位に自動で発動する魔法だよ……」

「相当お疲れだったみたいですね」


 カタリナちゃんが一人冷静に状況を分析していた。

 ついでだったので寝てるメリッサさんに私が回復魔法を掛ける。カタリナちゃんに掛けた時に疲労回復したって言ってたし。会った時に掛けてあげればよかった。

 そして寝ているメリッサさんの肩を揺らし起こす。

 メリッサさんは、何事も無いかのように見えてはいけない部分に腕をそえてさり気なく体を捻り見えないようにする。


「あらあら失礼しました。淑女は見せないの戒律を破ってしまいました」

「いえ見えてないのでセーフです」

「うん大丈夫だったよー。ご飯できたから呼びにきたんだよー」

「ごめんなさい。つい気持ちよくって寝てしまったのね」

「いえいえメリッサさんが無事でよかったです。では私達は向こうでまってますね」


 しばらくするとメリッサさんがお風呂から出てきて昼食を食べる。

 回復魔法の効果かすっかり元気になったみたいだし大理石のお風呂のこと聞いてみよう。


「メリッサさんさっきの大理石のお風呂の件なんですけど……」

「あーあれは大理石を錬金台に乗せて変形させるだけで作れるの。でも重すぎて錬金台から動かせなくってギルドでお願いして冒険者4人で洗い場まで運んだのよ。そのうちお風呂を沸かす魔道具も作ろうと思ってるの」

「では材料だけ用意すれば作って頂けますか? 持っていくのはカノンちゃんの収納でできるよね?」

「うん、取り出すとき落として壊さないように注意すれば平気だよー」

「それでしたら大丈夫ですね。材料はダンジョン近くの資材屋で買えますが需要があるのであまり安くはないの。12階層のストーンゴーレムのドロップアイテムなのでマリコさん達なら自分達で集めた方が安上がりでいいかもしれません」


 今日攻略したのが11階層で12階層は大理石なんだ。丁度いい集めてお風呂作ってもらおう!


「分かりました! 12階層で一杯素材集めたらもってきますね」

「あーでも今ギルドの依頼がたまってるの。それが終わったあとででお願いね」

「よーし! マリコちゃん! 新しいお風呂ゲットのためにダンジョンに行こー」


 カノンちゃんが立ち上がりダンジョンに行こうとする。ちょっと待てー!


「カノンちゃんここに来たのはメリッサさんの荷物渡しにきたんだよ!」

「っあ! 忘れてた! メリッサちゃんこの前預かった荷物渡しそびれてたけど何処置けばいいー?」

「そうでした! 私もすっかり忘れてました。荷台は自分で引いてきましたが小物はカノンさんに渡したままだったのね。すみません。そこの木箱にまとめて入れてください」

「はいなー」


 カノンちゃんが荷物を木箱に入れメリッサさんに挨拶して工房を出ると少し日が傾きだしていた。

 ダンジョンに行くには微妙な時間だったのでちょっと買い物してから我が家に帰る。


 夕食もメリッサさんの家でまとめて作ったので地味に時間が余り、皆でお風呂のデザインを考える。

 お風呂文化のあるエルフのカノンちゃんと風呂好き民族日本人の私で白熱した議論と考案の結果大きい流線型の船みたいな形にすることにした。

 五人くらい同時に入れる大きさになるので通常であればお湯を張るのが面倒とか思われるが私達には魔法があるのでまったく苦にならない。


 日本の生活を知っていると今の桶に立って入るお風呂は正直微妙だった。

 でもメリッサさんのお風呂が完成して日本にいた時よりも素敵なお風呂がゲットできると思うとテンションが上がってくる。

 明日はダンジョンのモンスを根こそぎ狩り尽くそう。

ブックマーク登録・評価いただけると励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ