8話
新種の蟻のモンスターに行なった射撃は合計で8発目で新種の蟻のモンスターは動かなくなった。
これは当たりどころの問題もあるだろうが、それでも8発の銃弾を受ければ新種の蟻のモンスターも倒せるモンスターだ。
それでも兵隊蟻や酸砲蟻を倒すよりも銃弾を喰らわさないといけないのは厄介なところだろう。
少数だが兵隊蟻が異界から現れている状況で、今なら新種の蟻のモンスターの死骸も回収が可能なはず。
俺はゴーレム2号機を1機大量の魔力で限界以上に強化して新種の蟻のモンスターの回収をさせる。
最初の1匹目は解体に回して、2匹目の新種の蟻のモンスターを解析したいところだが、解析に使える枠が空いていないので諦める。
解体した結果、あの新種の蟻のモンスターの名前は分かった。
新種の蟻のモンスターの名前は騎士蟻。解体して牙、甲殻、魔核が手に入った。
解体して手に入った素材も解析しないと使えないからまだ使えないアイテムだ。
騎士蟻の回収をしたゴーレム2号機の修理を行ないながら、異界の入り口を見ていれば、また異界から騎士蟻が他の2種類の蟻のモンスターを連れて現れる。
「またか。」
騎士蟻よりも酸砲蟻の排除を優先する指示を出して射撃グループのゴーレム1号機たちは次々に銃弾を撃っていく。
だがやはり騎士蟻の指揮で動いた兵隊蟻たちが酸砲蟻を守る様に盾になってゴーレム1号機たちの攻撃を防いでしまう。
それでも脚立から放たれた高所からの射撃は数発酸砲蟻たちに命中する。
最低でも酸砲蟻にダメージは与えられた。これで酸砲蟻たちが怯んでいる内に畳み掛けたい。
俺からの魔力補給で装填される猟銃から次々に弾丸が放たれて盾代わりの兵隊蟻の数も減っていく。
「まじか!」
盾代わりの兵隊蟻たち以外の兵隊蟻たちを先頭にして騎士蟻がこちらに向かって攻めてきた。
ただ攻める。
それだけを目的にしている兵隊蟻たちの移動スピードは速い。
射撃グループのゴーレム1号機の一部を迎撃に回して接近してくる蟻のモンスターの群れに射撃を行なっていく。
酸砲蟻からの遠距離攻撃の排除を優先する為に接近してくる蟻のモンスターの群れの排除に回しているゴーレム1号機の数は少ない。
そのせいでどんどんと攻めてくる騎士蟻が指揮する兵隊蟻の群れとの距離が縮まってしまう。
このままだと不味い。
回収グループのゴーレム1号機とゴーレム2号機を射撃グループのゴーレム1号機たちの後ろに下げる。
これで蟻のモンスターの群れを狙える射線が増え、より多くの蟻のモンスターの群れに攻撃を命中させられるはず。
「これならギリギリ待つはず。」
もし射撃グループのゴーレム1号機たちの元まで接近してくる様ならゴーレム2号機を魔力で強化して戦って貰おう。
あの巨体から繰り出す攻撃なら蟻のモンスターが群れていてもまとめて倒せるはずだ。
そう思っていつでもゴーレム2号機を強化できる様にしていたのだが、ゴーレム2号機の出番は来なかった。
射撃グループのゴーレム1号機たちの前まで来る前に、酸砲蟻たちを狙っていたゴーレム1号機たちが酸砲蟻たちを守っていた兵隊蟻たちと一緒に酸砲蟻たちを倒したことで、接近して来ていた騎士蟻率いる兵隊蟻たちの迎撃に参加して倒してしまったのだ。
それでも5メートルくらいまで接近されてしまってもいるので少しギリギリだったかもしれない。
とりあえず今は異界から現れるのは兵隊蟻だけ。
今のうちに離れている酸砲蟻の回収をゴーレム2号機2機で行ない、かなり近くまで来ていた騎士蟻と兵隊蟻の回収を回収グループのゴーレム1号機たちが集めてくれたのをアイテムボックスへと回収。
それから何度か兵隊蟻と酸砲蟻の蟻のモンスターの群れが異界から現れたが問題なくゴーレムたちが対処した。
異界発生から6時間が経った頃にこれまで以上の数の蟻のモンスターが群れを成してやって来ることになる。
「おいおい、どんだけ出て来るんだよ!」
ぱっと見ただけで30は超えている上にまだまだ異界から蟻のモンスターがやって来ているのが見て取れる。
このままだも50、60は平気で戦わないといけない状況になるのではないだろうか?
「不味いな。ゴーレムを増やして対処しないと……。」
これまでゴーレム1号機が集めた土の回収をしているので、ゴーレム2号機なら3機は追加可能なくらいには土素材はある。
接近された場合に戦うのは今もあるゴーレム2号機3機でも大丈夫なはず。
ここは猟銃とゴーレム1号機の量産をするべきところだろう。
とりあえず猟銃とゴーレム1号機を10機分製造する。
これまでの戦闘で俺のレベルも9レベルまで上がっているし、これなら増えたゴーレム1号機たちが使う魔力の分よりも魔力の回復量の方が多いと思う。
そこら辺は実際なところ戦闘が始まってみないと分からないところだ。
もう既に射撃グループのゴーレム1号機たちは攻撃を始めている。その射撃グループに製造したゴーレム1号機たちも参加して次々に攻撃を行なっていた。
「厄介だな、騎士蟻は……。」
今回の蟻のモンスターの群れには騎士蟻が3匹もいる。そのせいでこちらに向かって来る騎士蟻2匹と兵隊蟻の群れと、酸砲蟻と酸砲蟻を守る兵隊蟻を指揮している騎士蟻と分かれての戦闘になっている。
俺に向かう酸砲蟻からの攻撃は護衛のゴーレム2号機が守ってくれているから問題ないが、ゴーレム1号機たちに向かう酸砲蟻の攻撃はかなり厄介だ。
残り2機のゴーレム2号機の1機が脚立を守る役目を担い、最後のゴーレム2号機は万が一の時の為に待機している。
射撃グループの15機のゴーレム1号機が迫って来ている騎士蟻たち率いる兵隊蟻の群れの数を減らし、残りの10機のゴーレム1号機が酸砲蟻の数を減らそうと射撃を行なう。
酸砲蟻の腹部にさえ銃弾が命中すれば酸弾を放っては来なくなり、酸砲蟻を狙うゴーレム1号機たちは腹部を狙うのだが兵隊蟻がその身を盾にして防いでしまう。
脚立からの高所からの射撃ならそれなりの確率で酸砲蟻へと命中している事もあって少しずつ酸砲蟻たちからの攻撃が減っていた。
でもこれまでの酸砲蟻からの攻撃で脚立を守っていたゴーレム2号機は動けるがダメージを負い、射撃グループのゴーレム1号機が6機ほど酸弾を受けて損傷し回収グループだったゴーレム1号機と交代するということがあった。




