7話
酸砲蟻を解体して甲殻、酸袋、魔核と手に入ったがこれも酸砲蟻の解析が終わってから使い道が見つかるだろう。
兵隊蟻、酸砲蟻の2種類の蟻のモンスターがあの異界から現れることが分かった。まだ他にも蟻のモンスターの種類はあるだろうが。
それにゴーレム2号機2機でごっそりと異界の前の蟻のモンスターの死骸は無くなった。
あそこに蟻のモンスターの死骸が溜まっていたせいでゴーレム1号機の射撃グループの射線が妨害していた。
その妨害も少なくなった。これで一時的に蟻のモンスターが異界から現れてもすぐに射殺することだろう。それもすぐにまた溜まりそうだけど。
「はぁ、また地道にやっていくか。」
まだ異界が発生してから4時間くらいしか経っていない。が、それでも戦って戦って戦っている。
疲労感がすごい。ゴーレムたちへの指示と蟻のモンスターの死骸の回収と解体くらいしかやっていないが、それでも夏の暑さもあってヘロヘロになりそうだ。
水分補給を小まめにしているからもあるけど、これはステータスを獲得したからこそ熱中症にだってなっていない気がする。
「でも、もういい加減に終わって欲しいな。まだ出て来るんだろうけど。」
【超直感】の効果でまだ最低でも1時間はまだ掛かると感じている。しかも早くても1時間なだけで実際にはもっと時間がかかると思う。
せめて午後8時までには終わって欲しい。それ以上時間が掛かると完全に暗くなってしまう。
この場所自体が山に囲まれている様な地域なせいで暗くなるのも早いのだから、ほんとに早く終わって欲しい。
「一応だけどライトが必要になりそうだ。」
異界が出る前に色々とアイテムボックスの方に入れていた中に懐中電灯もあるけど、それだけであかりが足りるのか微妙なところだ。
懐中電灯だけでもやれそうだとは思うが、それでももっと明かりを用意した方が良いのだろうか?
悩みながらも酸砲蟻が異界から現れたら即座に射撃を行なうように指示を出していく。
まだまだ時間が掛かりそうなこともあって精神的な疲労感も出て来る中でゴーレム2号機2機分の修理する分の魔力が溜まった。
「思ったよりも消耗が激しかったな。修理に使う魔力が多かったぞ。」
かなりの量の魔力を使った強化をしたゴーレム2号機2機の修理が終わった。
流石に強化に使う魔力が多かったせいで耐久力の消耗も多かったのだろう。
巨体のゴーレム2号機を強化するだけでも消費の多かった魔力を、通常の強化よりもより多くの魔力を送ったのも原因ではあるのだろうが。
酸砲蟻の死骸を回収した際に消費した魔力が回復してきたこともあり、ゴーレム2号機2機は完全回復した。
ここからまた地道に蟻のモンスターの死骸を回収しながら、魔力がある程度回復したら最低限での魔力で強化したゴーレム2号機2機で蟻のモンスターの死骸を大量に回収させる。
酸砲蟻の死骸を回収してから1時間くらいの時間が経ち、蟻のモンスターの異界が現れてから5時間が経った頃にまた新種の蟻のモンスターが異界から現れた。
まだ日が落ちていない内に新しい新種の蟻のモンスターが現れたことに良かったと思いながら一斉射撃を新種の蟻のモンスターに行なった。
「倒せた。良かった。」
安堵した。
15機のゴーレム1号機の射撃で新種の蟻のモンスターを倒せた。
全身穴だらけで身動きを取らない新種の蟻のモンスターの確認を終えて、次にまた新種が現れた時にどうするかを考える。
流石にゴーレム1号機15機からの射撃なら新種の蟻のモンスターを倒せることはわかった。
次は何機での射撃を新種の蟻のモンスターが現れたら指示を出そうかと考えていると、異界から多めの兵隊蟻と5匹の酸砲蟻に新種の蟻のモンスターが1匹の群れで現れる。
まずは酸砲蟻の始末からだ。
俺はすぐに射撃グループのゴーレム1号機に酸砲蟻への攻撃の指示を出した。
ゴーレム1号機3機ずつで酸砲蟻を攻撃する様に指示を出せば、それを聞いた射撃グループのゴーレム1号機たちは攻撃を開始する。
3発の弾丸を、それも狙いやすい腹部を狙っての射撃を受けた酸砲蟻たちは腹部から酸を吹き出しながら身悶えしている。
まだ生きている酸砲蟻たちにトドメを刺す為に再び酸砲蟻を攻撃する様に指示を出した。
射撃を行なうゴーレム1号機たちだったが、2回目の射撃で酸砲蟻たちを倒すのに失敗した。
「あんな行動初めてだぞ?」
兵隊蟻たちが酸砲蟻を守る様に猟銃の射線に入って射撃の盾になったのだ。
これまでの戦闘では取らなかった兵隊蟻たちの行動に困惑する中で新種の蟻のモンスターが視界に入る。
「まさかアイツか?」
あの新種の蟻のモンスターが蟻のモンスターの指揮を取っているのではないか。そう何故か思ったのは超直感でだと思う。
新種の蟻のモンスターがいる限り兵隊蟻や酸砲蟻の行動が今までとは違う行動を取る様になると判断した俺は新種の蟻のモンスターを攻撃する様に指示を出した。
今回は10機のゴーレム1号機が猟銃で新種の蟻のモンスターを攻撃すれば、新種の蟻のモンスターは穴だらけになるはずだった。
「またか……。」
兵隊蟻たちが新種の蟻のモンスターの盾になったせいで1発も新種の蟻のモンスターに弾丸は届かなかった。
これだと新種の蟻のモンスターや酸砲蟻を倒すには、まずは兵隊蟻を倒して盾の代わりになれない様にする必要が出てきた。
直感的に感じた通りに俺は指示を出すことにした。
脚立に登ったゴーレム1号機たちに射撃をいつでも行なえる様にし、残りの他の射撃グループのゴーレム1号機たちに酸砲蟻たちを狙って射撃させる。
酸砲蟻の盾の代わりになる兵隊蟻たちの姿が視界に映った。
ここだ。そう思った通りに脚立の上のゴーレム1号機たちに射撃を行なわせた。
酸砲蟻たちを守る兵隊蟻の数は一時的に少なくなったタイミングでの射撃は酸砲蟻たちに命中する。
「よし、これで遠距離攻撃は防げた。あとはじっくりやって行こう。」
俺はゴーレム1号機の射撃グループに攻撃を指示する。
次々に射撃グループのゴーレム1号機からの攻撃に数を減らしていく兵隊蟻。
兵隊蟻の数がある程度減れば盾の代わりには兵隊蟻を使えない。
盾のいない新種の蟻のモンスターに射撃を行なわせて、どれだけの射撃を受ければ新種の蟻のモンスターが倒れるのかの確認を行なった。




