52話
「さてと中級の魔核を使ったゴーレムを作りますか。まずはコアからだな。」
俺はまずゴーレムのコアを中級の魔核を使って作ることにした。
アイテムボックスの中に仕舞われている中級の魔核を消費して中級のゴーレムコアの作成を行なった。
「コアは出来た。あとはゴーレムのボディだけど、魔鉄と鋼鉄のどちらにするべきか。」
全体的な性能としては魔鉄の方が鋼鉄よりも上だけど、耐久力だけは鋼鉄の方が上だ。
魔鉄も鋼鉄もどちらを使ったとしてもゴーレムのボディとしての性能はどちらともが少しだけ高い。
性能が少し落ちるけど耐久力は上の鋼鉄を使用するか、それとも耐久力が下だけど全体的な性能が少し高い魔鉄にするのか。
俺はどちらにしようか悩んだ結果、今回のゴーレムのボディに使うのは魔鉄にすることにした。
そうと決まれば俺は手持ちの魔鉄と魔鉄が足りない分を魔力を消費して魔鉄製のゴーレムを建造していく。
「よし、あとはこれにゴーレムコアを装着させるだけだな。」
目の前に召喚した魔鉄製のゴーレムに俺は中級魔核を消費して作成したゴーレムコアを装着させようとした。
「あっ、忘れてた。ゴーレム魂魄も忘れずに装着させないと行けなかったか。」
俺は女王蟻の魂珠を使用して作ったゴーレム魂魄をゴーレムコアに装着させてから魔鉄製のゴーレムボディにゴーレムコアを入れていく。
ゴーレムコアを入れたことでゴーレムコアを入れる前よりも賢く自意識を獲得した魔鉄製ゴーレムが動き出す。
「俺の言っていることは分かるか?」
魔鉄製ゴーレムは頷いた。
俺の言っていることを理解していると分かったところで俺はゴーレムに名前を付けることにした。
「お前の名前はレムだ。これからよろしくな、レム。」
名前を付けて上げた魔鉄製ゴーレムは自分の名前を理解した仕草をして頷き返したのを確認して、俺はレムがゴーレム魂魄により手に入れたジョブがどんなジョブなのかを確認していく。
「レムのジョブは……総指揮者ってジョブか、どんなジョブなんだ?」
レムのジョブである総指揮者がどんなジョブなのかはゴーレムのマスターである俺には理解することが出来た。
どうやら小規模な部隊の指揮からもっと大きな全体的な指揮まで熟せるジョブのようだ。
総指揮者から指揮を受けたものは能力を強化されるらしい。その事からゴーレムたちの全体的な指揮はレムに任せるのが良さそうだと分かった。
でもその為にゴーレムたちを指揮するのに必要なゴーレムたちの情報をレムには学習して貰う必要があるだろう。
ジョブの総指揮者のお陰で指揮をする知識は既にあるだろうし、その為にも今は他のゴーレムたちから情報交換をして貰おう。
俺はレムを連れていく前に指揮強化の指揮棒を指揮棒を仕舞い持ち運ぶ為の武装を作って渡すことにした。
パパッとゴーレムマスターの力を使って指揮強化の指揮棒を持ち運ぶ為の武装を作ると俺はアイテムボックスの指揮強化の指揮棒を作ったばかりの武装に入れてレムに渡した。
「腰の部分に巻いて指揮棒を使う時は指揮棒を抜いて使うんだぞ。あ、そうそう……。」
俺は指揮強化の指揮棒の効果をレムに伝えながらレムと一緒に箱庭に向かう。
そうして箱庭に到着すると、そこには3機のゴーレム1号機が他のゴーレムと情報交換を行なっているところだった。
今の3機のゴーレム1号機たちからならこれまでの全ての経験の情報を持っているだろうからと、俺は3機のゴーレム1号機の中から1機だけ呼んでこちらに向かわせる。
「来たな。それじゃあレムにこれまで集めた全ての情報を渡してくれ。」
俺がそう指示を出すとゴーレム1号機はレムにこれまで全てのゴーレムたちが集めた情報を渡していく。
これまでゴーレムたちが集めた情報を全て渡すことから情報の交換が終わるまでには時間がかかるだろうからと、俺は町に向かって飛行しているだろうゴーレム4号機たちを中心にした映像の確認をすることにした。
「まだ山の中を移動中みたいだな。でも少し離れたところに街並みが見えてきたしもう少しか。ならもう少しだけ待ってみよう。」
俺は途中で魔力回復の為に休憩していたからまだ街までゴーレム4号機たちは1機も着いていなかったのだろうと思いながら町に到着するのを待つことにした。
そうしてようやく街並みが近くまでなってきたところで、まだ映像としては距離があるせいで分からないが人型のなにかが動いているのが見えた。
「人か?でも俺の家側に近いところに異界が出来たって情報があったしな?」
俺の家がある山側にある街のところに異界が発生したと、これまで集めた情報にはあった。
そしてその異界から現れるモンスターが人型の銃器を持った存在だと言うのは集めた情報だ。
その事から今ゴーレム4号機から見えている人型の存在が人なのかそれとも人型のモンスターなのかどちらなのかは分からない。
「とりあえずもっと接近して貰わないと遠過ぎて分からないな。でも魔力が問題か。ゴーレム4号機たちは少し魔力回復の為に休ませてから町の異界を探させるとするか。」
俺は町に向かった全てのゴーレム4号機たちに地面に降りて魔力を全回復するまで休んでから町の異界の出入り口を探すように指示を出した。
ゴーレム4号機たちは俺からの指示を聞いて地面にゆっくりと降りていくのが映像越しに分かる。
90機のゴーレム4号機たちが全機地面に降りて魔力の回復に努め始めたのを確認した俺はレムの方を確認することにした。
「まだ情報のインプットは終わってないみたいだな。ならそれが終わるまで俺も本でも読むかな。」
家を出る前に回収していた武術指南書・体術編と表紙に書かれた本を読むことにした。
武術指南書・体術編にはどうやって身体を動かすのが正しい動きなのかを分かりやすい説明で絵と一緒に書かれている。
一通り読んでいざ身体を動かして武術指南書・体術編に書いてあった内容を行なおうとした時に丁度レムの情報交換は終わったところだった。
「終わったみたいだな。」
レムに肩を叩かれたことでようやくレムにこれまでゴーレムたちが集めた情報を渡されたことを知った。
これでレムはゴーレム1号機からゴーレム4号機まで全てのゴーレムの動きも知れたことだろうし、ゴーレムたち全体の指揮も行なうことが出来るようになったはずだ。




