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G.G.M 〜グレートゴーレムマスター〜  作者: 甲羅に籠る亀


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5話

 でも重労働の成果はあった。


 俺が土を掘っている間に貯まった魔力を使えばすぐにでもゴーレムを1機作ることが出来る。


 「土集め任せたぞ。」


 先ほどまで俺が使っていたスコップをゴーレムに渡して俺は汗をポケットに入れていたハンカチで拭う。


 戦闘が見える位置で日陰になっている場所で一休みしながらも兵隊蟻とゴーレムたちが戦っている戦線を眺める。


 ゴーレムが兵隊蟻の死骸を回収していても少しずつ戦線が後退していた。


 脚立を使った高所からの射撃もあって後退する速度が落ちても来ているが、このままだと家の近くまで戦線が下がるのは2時間、3時間くらいになると思う。


 出来ればそれまでに異界から兵隊蟻が出て来なくなって欲しいが、俺のスキル【超直感】が言っている。最低でも5時間は異界から出て来るぞ、と。


 兵隊蟻を倒すのは問題ない。兵隊蟻の死骸をどうにかしないといけないが、家の前まで戦線が迫ってくるまでに打破したいところだ。


 日陰での休憩を終わらせ、俺よりも土を掘るスピードが遅いがそれでも休まずに土集めをしてくれているゴーレムの元まで移動して土を回収してゴーレムを増やす。


 増やしたゴーレムは兵隊蟻の死骸を回収するグループに加えて、俺は山の様に集まった兵隊蟻の死骸をアイテムボックスの中に収納して解体まで済ませる。


 アイテムボックスの中を確認したが、どうやら兵隊蟻のドロップアイテムは牙、甲殻、魔核の3つで固定だろう。


 かなりの数を解体してもこれだけしか出なかったのだから。


 早く兵隊蟻の解析が終わらないか気になって仕方がない。解析が終わらないとたくさんある素材がいつまで経っても使えない。


 回収グループのゴーレムたちが集めた兵隊蟻の死骸の山の解体を全て済ませ終えた。


 あとは回収グループに回っているゴーレムを定期的に修復させるのと、猟銃の装填につかうのだけに魔力の消費を留めて、魔力を回復させてゴーレムを作らないと。


 最低でも回収グループのゴーレムの数を10機まで増やしておきたい。


 それからの俺は体を日陰で休めながら集まった土の山を回収してはゴーレムを増やし、兵隊蟻の死骸の山が集まればアイテムボックスの中に入れて解体、消耗が激しいゴーレムが入れば修復をしていった。


 そして、異界が現れてから2時間が経過した頃には目標の10機のゴーレムで兵隊蟻の死骸を回収する様に出来るようになった。


 「はぁ、ようやくだ。」


 10機のゴーレムを過剰に魔力を送ることでようやく異界から現れる兵隊蟻を倒した数と同じくらいの数を回収できるくらいになった。


 戦線の全体を見た限りでは戦線が後退することがなくなったのが分かる。


 これでようやく戦線が後退して家の敷地まで兵隊蟻がやって来るってことは無くなって安堵した。


 それでも戦線が下がらなくなっただけで休耕地の畑にはものすごい数の兵隊蟻の死骸が横たわっている。


 ここからは戦線を押し上げて行きたい。


 その為にゴーレムの2倍の大きさのゴーレムを作ろうと思う。


 雑草が混ざっているが土の山を回収した。これを使って通常のゴーレムを作るよりも多くの魔力を使ったゴーレムだ。


ゴーレム2号機

型 人型

全高 3メートル

装甲 土

動力 なし

武装

内部武装 なし

外部武装 なし

女性のマネキンの様な姿


 ゴーレム2号機の作成は終わった。


 「兵隊蟻の回収をしてくれ。」


 俺の指示を聞いて見上げないといけない大きなゴーレムが動き出した。


 ゴーレム2号機の巨体のせいで射撃グループのゴーレム1号機の射線が遮られてしまう場所もある。


 それでもゴーレム2号機が持ってくる兵隊蟻の死骸の数が多く、片手に3匹ずつ、合計で6匹を魔力の過剰補給もなしに持って来てくれている。


 他の回収グループのゴーレム1号機たちだって兵隊蟻の死骸を持って来てくれているのもあって少しずつだが休耕地の畑にあった兵隊蟻の死骸の数は減ってきた。


 それともう一つゴーレム2号機の力を感じる出来事があった。


 回収グループのゴーレム1号機が兵隊蟻に攻撃されると簡単にはやられないが兵隊蟻を倒せない。


 でもゴーレム2号機はその巨体を活かした踏み付けによる攻撃で一撃ではないが兵隊蟻を倒せた。


 戦力としても使えるが猟銃の方が遠距離攻撃という事もあって頼もしく感じる。


 ゴーレム2号機が攻撃に参加するのは戦線が崩壊したりした時の壁役としてになると思う。


 ここからが凄いのだが、ゴーレム2号機に大量の魔力を送って強化した場合だ。


 一度に運べる兵隊蟻の死骸の数が10匹になった。これは手の大きさのせいでこれ以上は持てないだけで強化された力ならもっと持てると思われる。


 強化状態は一撃で兵隊蟻を倒せる。


 体重を掛けた踏み付けだけじゃなく、拳を上から振り下ろした一撃でも1発だ。


 でも問題もある。


 強化状態での耐久力の消耗が激しい上に強化する際に必要な魔力もゴーレム1号機よりもかなり多い、しかも修理する際に必要になる魔力も多い。


 魔力の消費を考えなければ全体的にかなりの戦力になるゴーレム2号機だが、ここはゴーレム2号機の数を増やすくらいで強化しての運用はやめておく事にした。


 せめてもう少しだけ魔力があればと思っていると俺の魔力の回復量が増えた感じがした。


 「あ、レベルが上がったんだな。」


 確認したらレベルが7になっていた。


 魔力の回復量が上がっている。


 これならゴーレム2号機を戦闘に使う案もいけるかもしれない。


 まだ1機しかゴーレム2号機はいないが、あと2機のゴーレム2号機を増やして強化した場合を試してみてから戦闘方法を変えてみよう。


 ゴーレム2号機を作るにはレベルも上がって魔力の回復量も増えた事もあって魔力の問題はなくなったけど、問題は土の量が足りない。


 流石に魔力のみでゴーレム2号機を作るにはかなりの量の魔力を使うせいで、戦いで消費する魔力も考えると1時間に1機作れるかどうかだ。


 魔力の回復と土が集まるまでゴーレムたちを指揮して兵隊蟻を倒していくことにしよう。


 ゴーレム2号機の参戦もあって少しずつだが戦線も前進している。


 このままでもいずれは異界の近く以外には兵隊蟻の死骸もない、という状態まで持って行けそうだ。


 熱中症にならない様に気を付けながら水分補給を済ませつつ軽食を食べて日陰で休んでいた。


 そしたら兵隊蟻の死骸を回収していたゴーレム1号機の1機が大きなダメージを受ける事態になった。

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