48話
吹き飛ばされて地面に叩き付けられたことで破壊されてしまった剣持ちゴーレム1号機を回収すれば、ボスモンスターの女王蟻モンスターの身体に深く突き刺さっていた剣も一緒に回収される。
その結果、剣が刺さっていたから栓となって体液が漏れ出していなかったけれど剣がなくなってボスモンスターの女王蟻モンスターの身体から大量の体液が噴出した。
これがボスモンスターの女王蟻モンスターに取っての致命傷だったのだろう。
大量の体液が流れ出ているからかボスモンスターの女王蟻モンスターは急速に動きが鈍くなって来ており、その隙を突く形で第1陣のゴーレムたちだけでなく防御に回っていた第3陣のゴーレム2号機たちもボスモンスターの女王蟻モンスターに攻撃を仕掛けていく。
一斉に行なわれるゴーレムたちからの攻撃を受けて身体中にある傷口から体液を垂れ流すボスモンスターの女王蟻モンスター。
ボスモンスターの女王蟻モンスターもゴーレムたちに対して抵抗していた動きもどんどんと悪くなっていく。
段々とボスモンスターの女王蟻モンスターの動きは鈍くなり、動きが鈍れば鈍るほどにゴーレムたちの繰り出す攻撃は命中する。
そうしてとうとうボスモンスターの女王蟻モンスターは立っていることも出来なくなったのか地面に倒れた。
ふっと力を失って倒れ込んだせいで地面に巨体の体重が押し付けられて土煙りが立つがそれでもゴーレムたちは攻撃するのをやめなかった。
「もう倒せたな。これで異界の攻略が終わった。」
俺は自然とそう思って口に出していた。
スキル【超直感】がボスモンスターの女王蟻モンスターを倒せたことを知らせてくれたのだろう。
ボスモンスターの女王蟻モンスターを倒したことで大部屋の壁の穴から現れていた蟻系モンスターも出現しなくなる。
あとは今も大部屋にいる蟻系モンスターの掃討を行なえば戦闘は終了するが、俺はその前にやることがある。
口元にタオルを巻いた俺は未だに戦場になっている大部屋の中に箱庭の出入り口を開いた。
「すぅーーはぁーーすぅーーはぁーーすぅーーよし行くか!」
俺は全力で走り出した。
開いた箱庭の出入り口に向かって駆け出して出入り口を抜けると、そこはすぐ側にボスモンスターの女王蟻モンスターの亡骸が転がっていた。
箱庭の出入り口の周りはボスモンスターの女王蟻モンスターと戦っていた第1陣のゴーレム部隊と第3陣のゴーレム2号機たちが守っている。
箱庭の出入り口から飛び出た俺も蟻系モンスターたちからゴーレムたちが守ってくれることだろう。
「デカい……!!」
アイテムボックスに収納しようとしているボスモンスターの女王蟻モンスターの巨大なサイズに止めていた呼吸も気にせずに声が出てしまう。
「ッ!!(今は収納するのが先だ。)」
話したから呼吸をしてしまったせいで苦しくなってしまったがすぐに呼吸を止めてアイテムボックスに収納する為にボスモンスターの女王蟻モンスターに触れた。
そうして俺はボスモンスターの女王蟻モンスターをアイテムボックスに収納してすぐに大部屋から箱庭に戻った。
「はっ、はっ、はーーー苦しかった。」
大部屋で少し呼吸をしただけでも息をするのが苦しかった。
苦しかったのは大部屋は蟻塚の中でも深い位置にあるせいで酸素が薄かったのが原因なのではないかと思う。それかゴーレム3号機の酸やボスモンスターの女王蟻モンスターや酸砲蟻の蟻酸の臭いか。
とりあえず呼吸しても問題ない箱庭に戻れた俺は急いでアイテムボックスの中のボスモンスターの女王蟻モンスターを解析し始める。
「うわっ、こんなに時間がかかるのかよ。」
ボスモンスターの女王蟻モンスターを解析するのに必要な時間が3日間も掛かるのには驚いた。
流石に3日も解析に時間を使いたくはないから急いで魔核を使って解析時間を速めることにした。
そうしてボスモンスターの女王蟻モンスターの解析を終わらせたことでボスモンスターの女王蟻モンスターを解体していく。
ボスモンスターの女王蟻モンスターを解体して手に入ったのがこのアイテムたちだ。
女王蟻の爪、女王蟻の牙、女王蟻の甲殻、女王蟻の酸袋、女王蟻の魂珠、中級魔核の5つのアイテム。
そして解体して分かったことだがボスモンスターの女王蟻モンスターは女王蟻と言うモンスターだった。
それにしても女王蟻から手に入った5つのアイテムを使えば、特に中級の魔核を使えば今のゴーレムたちよりも強いゴーレムが作れそうだ。
けど今日はやめてゴーレム作りは明日にしよう。それにようやく大部屋の蟻系モンスターの掃討も終わったようだ。
ゴーレムたちは大部屋の蟻系モンスターを全て倒してドロップアイテムに変わった蟻系モンスターたちのドロップアイテムを回収を始めている時に大部屋の中央に頂点がピラミッドみたいな柱が現れた。
「なんだあれ?それに柱の根本に宝箱があるぞ。もしかして異界のボスモンスターを倒したから出たんじゃないのか、あれは。」
俺はすぐに大部屋のゴーレムたちに指示を出して宝箱の回収と柱の確認を行なわせる。
蟻系モンスターのドロップアイテムを回収するゴーレム、柱を確認するゴーレム、宝箱を回収に向かうゴーレムとゴーレムたちはそれぞれの役割に分かれて行動していく。
まず俺が確認するのは柱だ。
あの柱がどんな意味のある物なのかを知りたいけど、見ただけじゃ分からないだろうな。
柱に近寄っているゴーレムを中心にした視界で柱を眺めて見ることから始める。
映像に映っている柱は真っ白な柱だ。
上から下までじっくりと映像に映っている柱を確認すると、どうやら柱の根本付近が黒い色に染まっているように見える。
「何かしらの条件で柱が黒くなるのかな?これは。」
なんとなくの予想を立ててとりあえず思い付いたのは異界のモンスターを倒すこと、それと魔核を柱に捧げること、最後に時間経過の3つだ。
とりあえず俺は蟻塚の小部屋を守っているゴーレムたちの数機を蟻塚探索を行なわせて蟻系モンスターを倒させに向かわせると、ゴーレムたちが回収していた蟻系モンスターの下級の魔核を柱に近付けさせてみるように指示を出した。
その結果分かったのは魔核を柱に近寄せたり触れさせても何もならないと言うことだった。
他にも蟻塚を探索して蟻系モンスターを倒させてみたけど、それでも柱に変化はなかった。
これを見て柱は時間経過で黒くなると言う予想が濃厚になった。




