38話
ゴーレム2号機の大盾が破壊されてもゴーレム2号機が活動可能なのであれば問題はないけど、流石にあの大盾で戦わせるのは不安になってくる。あのままだと遠からずボスモンスターの女王蟻モンスターに大盾を破壊されてゴーレム2号機もやられてしまうだろう。
「大盾だけ送ればいいか。」
大盾はゴーレム2号機専用で重量があるからこそ持ち上げられるのはゴーレム2号機だけだからと、俺は異界から蟻のモンスターが外に出ないように待機しているゴーレム2号機の中から1機を呼んで大盾を大部屋の入り口近くに持っていくように指示を出した。
新しく作ったゴーレム2号機専用・蟻甲殻の大重盾を持ってボスモンスターの女王蟻モンスターと戦っている大部屋の入り口までゴーレム2号機は運び始める。
このままボスモンスターの女王蟻モンスターと戦っていれば大盾だけが消耗してしまうことがあるかもしれない。
「大盾だけでも用意して置くかな。」
ゴーレム2号機用の大盾を新しく幾つか作り出して蟻塚に続く箱庭の出入り口近くに並べて置いておく。
これで大盾を運ぶ必要があればゴーレム2号機に指示を出すだけで良くなったはず。
俺は戦場のゴーレム部隊全体に新しくゴーレム2号機専用の大盾を大部屋の入り口に置いておくことを伝える。
あと少しで大盾を持ち運んでいたゴーレム2号機がボスモンスターとの戦場になっている大部屋の入り口まで持って来れるだろう。
「大盾を置いたら戻って来てくれ。」
ボスモンスターの女王蟻モンスターとの戦いの場になっている大部屋の入り口まで大盾を運んだゴーレム2号機に指示を出して戻らせようとするが。
「あ、やっぱりさっきの指示はなしだ。大盾を2号機が取り替えたら壊れかけの大盾を持ち帰ってくれ。」
指示を中断して新しく別の指示をゴーレム2号機に出した。流石に壊れかけの大盾が大部屋の入り口前に置かれていることになるのは次に大部屋に入るだろう第2陣のゴーレム部隊が大部屋に入る邪魔になるだろうからだ。
でもボスモンスターの女王蟻モンスターの猛攻を受けていて壊れかけの大盾を持つゴーレム2号機はすぐに大部屋の入り口に置かれている大盾に壊れかけの大盾をすぐには持ち替えられそうにない。
けれどそれも他のゴーレム2号機たちがボスモンスターの女王蟻モンスターに近寄ることで注意を引いて攻撃を受けていたゴーレム2号機を下げさせることで大盾を交換する時間は出来た。
ゴーレム2号機が壊れかけの大盾と新品の大盾とを交換すると、新品の大盾を持って来ていたゴーレム2号機が壊れかけの大盾を持って箱庭に戻り始める。
そして新品の大盾を持ってゴーレム2号機はボスモンスターの女王蟻モンスターからの攻撃を受けているゴーレム2号機たちの元に戻ってまたボスモンスターの女王蟻モンスターからの攻撃を受け止める役目を負う。
ゴーレム2号機がボスモンスターの女王蟻モンスターの攻撃を受けているそうしている間にも、攻撃役のゴーレムたちがチクチクとほんの少しだけダメージをボスモンスターの女王蟻モンスターに与えていた。
身体の甲殻の表面のかなりの箇所がゴーレム3号機の酸で溶かされていてもボスモンスターの女王蟻モンスターの耐久力は少ししか下がっていない。
でもそこに他のゴーレムたちからの攻撃で甲殻や関節に少しずつダメージを与え、更にそこにゴーレム3号機の酸が甲殻を溶かして少しずつボスモンスターの女王蟻モンスターの甲殻は薄くなっていることだろう。
しかしここでボスモンスターの女王蟻モンスターの行動パターンは変化した。
ゴーレム2号機たちへの攻撃を中断してボスモンスターの女王蟻モンスターは後退すると大顎を開いて大部屋の天井に向けて蟻酸を吐き出した。
大量の蟻酸が雨のように降り注ぐことになり多くのゴーレム、特に天井近くを飛んでいたゴーレム4号機たちに大きな被害が出たし、大盾を傘のように上げて蟻酸を防いでいたゴーレム2号機の足元までやって来れなかったゴーレム1号機たちとゴーレム3号機たちの被害も大きい。
全体的にかなりの被害がゴーレム部隊全体に受けてしまったが、今回のボスモンスターの女王蟻モンスターが蟻酸を吐き出して起きた事態でもゴーレム4号機と余程大量の蟻酸を受けたゴーレムたち以外は蟻酸でダメージを受けていても戦える状態ではある。
でもこれはチャンスでもあった。
蟻酸を大量に吐き出したからかボスモンスターの女王蟻モンスターは蟻酸を吐き出すのをやめた後に息を荒げるような仕草をしている。
今のところタイミングならボスモンスターの女王蟻モンスターからの反撃を気にせずにゴーレムたちは攻撃を行なえるだろう。
そのチャンスをゴーレム部隊は見逃さずにボスモンスターの女王蟻モンスターに向けて攻撃を行ない始める。
蟻酸で濡れている地面を移動するから足が蟻酸の影響を受けてはいるが、それでもゴーレムたちはボスモンスターの女王蟻モンスターに攻撃を行なっていた。
そんなゴーレムたちのボスモンスターの女王蟻モンスターと戦う姿を見ながら俺は戦闘不能の状態になっているゴーレムたちを回収して修理を行なっていく。
「もうそろそろかな。第2陣のゴーレム部隊は出発の準備をして置いてくれ。」
多分だけどゴーレム部隊のこの攻撃を最後に第1陣のゴーレム部隊は下げて第2陣のゴーレム部隊をボスモンスターの女王蟻モンスターの元に送るのが良さそうだ。
このボスモンスターの女王蟻モンスターに行なっている第1陣のゴーレム部隊の攻撃に参加しているのは防御担当のゴーレム2号機たちも参加している。
やはりゴーレム2号機の大盾を叩き付ける攻撃が1番ボスモンスターの女王蟻モンスターにダメージを与えている気がする。
これ、もしかしたらゴーレム2号機をたくさん送り込む方が良かったのだろうか?そう思ってしまうくらいにはボスモンスターの女王蟻モンスターにゴーレム2号機はダメージを与えていた。
けど、ゴーレム2号機がこれほどダメージを与えているのは、これまでゴーレム1号機やゴーレム3号機やゴーレム4号機の与えたダメージの結果でもある。
威力偵察をしていた時にゴーレム2号機たちだけでボスモンスターの女王蟻モンスターに攻撃をしていた時はここまでダメージを与えてはいなかったからだ。




