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G.G.M 〜グレートゴーレムマスター〜  作者: 甲羅に籠る亀


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15話

 魔核不足で今も蟻のモンスターとの戦線で倒れている蟻のモンスターの死骸を回収したいところだが難しい。


 こちらに迫って来ている蟻のモンスターの数が多過ぎるせいで、常にゴーレム1号機たちを筆頭にゴーレム3号機、ゴーレム4号機たちが攻撃を行なっている。


 そこに蟻のモンスターの死骸の回収をするとなると、今も押し寄せている蟻のモンスターの軍勢の勢いを抑えられなくなってしまうだろう。


 この蟻のモンスターの軍勢が居なくなった頃に素材を回収したとしてどれだけまともに使える素材が残っているのかは気になる。


 出来ればここで多くの魔核を回収して置きたい。魔核の数だけゴーレムが作れるのだから。


 「流石に難しいな。」


 俺も猟銃を撃っているのだがゴーレム1号機たちよりも命中率が悪いが一応は当たっている。


 その理由は簡単だ。


 あまりにも地面が見えにくいくらいに蟻のモンスターが埋め尽くすほどにいるからこそ適当に撃っても当たるくらいだから。


 それでも俺は目標を決めた蟻のモンスターを狙って猟銃の引き金を引いている。





 蟻塚を刺激してから1時間経った。


 ゴーレム1号機を増やしているがそれでも少しずつ蟻のモンスター軍勢の勢いに負けて攻め込まれていた。


 まだゴーレムたちと蟻のモンスターの軍勢との間には距離があるが、このまま更に1時間、2時間、3時間と時間が経ってしまえばどんどんとゴーレムたちとの距離も縮まってしまうだろう。


 「どうしよう。」


 俺は考えていた。


 今現在、俺が持っている魔核をどう使うのかを。


 ゴーレム1号機を更に作るのか、それとも広範囲に攻撃が出来るようになっているゴーレム3号機を増やすのか。


 考える。考える。考える。


 「汎用性のあるゴーレム1号機の方が使い勝手が良いもんな。」


 結局、俺はゴーレム1号機を更に増やすことに決めた。


 今現在のアイテムボックスの中にある魔核の数は13個。


 この13個全ての魔核をゴーレム1号機のゴーレムコアとして作り替えていく。


 ゴーレムたちの武装の装填やゴーレム4号機への魔力補給用の魔力以外の魔力を使い切ってゴーレム1号機を13機製造した。


 13機のゴーレム1号機と猟銃13丁を持ってゴーレム1号機の射撃グループは数を増した。


 これで少しは今までよりも早く蟻のモンスターを倒して、こちらに迫って来ている蟻のモンスターの軍勢を抑え込めるようになったはずだ。


 「動きが変わった?」


 蟻のモンスターの軍勢の動きが変わった。


 蟻塚からこちらに向かって一斉に向かって来ていた動きから、今は同じ様に向かって来てはいるのだが向かって来ている範囲が狭くなって集団の密度を上げて迫って来ているのだ。


 なんでこんな動きを蟻のモンスターの軍勢がし始めたのかを疑ってしまう。


 騎士蟻が参戦した影響で蟻のモンスターの軍勢の行動が変わったのかとも思ったが、これまでの倒した蟻のモンスターの軍勢の中に騎士蟻だっていたのをゴーレム4号機からの視界で確認している。


 そうなるとなんでこんなに蟻のモンスターの軍勢の動きが変わったのかが疑問なところだ。


 新しい指揮官個体の蟻のモンスターが登場したのかと思ってゴーレム4号機からの視界を複数変えながら調査するが新しい新種の蟻のモンスターの姿は伺えない。


 その事から新種の蟻のモンスターが何かしらをしたとは思えないが、でもこの蟻のモンスターの軍勢は厄介なのと同時にこちらとしても少しだけ楽にもなっている。


 仲間の死骸の上を通ってこちらに向かって突き進む蟻のモンスターの軍勢に対して、ゴーレム3号機たちからの酸の噴射で前線の蟻のモンスターたちは酸の雨でかなりのダメージを与えられているからだ。


 広範囲からこちらに向かってくる時は効率的に使えなかった酸の噴射も、こうまで密集して攻めてくれるとゴーレム3号機たちからの攻撃でかなりの数の蟻のモンスターを倒せていた。


 「あ、変わった。」


 この攻め方だとゴーレム3号機の酸の噴射で数を大きく減らしてしまうと理解した様で蟻のモンスターの軍勢は最初の頃と同じ広範囲から攻めてくる形に変わった。


 「あのまま削れるところは削り切りたかったんだけどな。」


 まあ相手の蟻のモンスターも考えて来てはいるのだろう。


 俺の方も考え、と言いたいところだがとにかく魔力をゴーレムたちに送りながら猟銃の引き金を引くことだけに意識を向けるのが今の俺のやることだ。


 とにかく撃って撃って擊ちまくる。


 そうしていればいつかは蟻のモンスターの軍勢もその数を減らして、いずれは蟻塚からの増援の蟻のモンスターも出て来なくなるはずだ。





 「おかしいだろう。どんだけ居るんだよ。」


 あれから更に2時間経った。


 それなのにまだ蟻塚から蟻のモンスターは出現して俺たちの方へと向かって群れを成している。


 肉体的には猟銃を撃つ動作で指も身体も痛いし、精神的にはいつまで経っても減らない蟻のモンスターの軍勢によって疲労していた。


 このままだと蟻のモンスターの軍勢に押し切られるんじゃないかと不安になってくる。


 「どうすれば…………あ、そうか!」


 俺はあるアイデアを思い浮かんだ。


 そのアイデアを行なうのに必要な魔力だって問題ないほどにある。


 この3時間の蟻のモンスターの軍勢との戦闘でレベルが上がって15レベルまで上がっている。


 今の魔力の回復量ならかなりの無茶だって出来るはずだ。


 俺はゴーレム3号機たちに高圧洗浄機の様に酸の噴射を蟻のモンスターの軍勢の奥まで届く様に斜めに上空に向けて噴射させた。


 ゴーレム3号機の武装である酸弾砲の酸の容量が減っていく中で、俺は全てのゴーレム3号機の酸弾砲の酸の量を魔力を消費して増やしていった。


 上空から降り注ぐ酸の雨。


 蟻のモンスターの軍勢の半分近くが酸の雨に被弾して全体的にダメージを与えていく。


 甲殻や足が溶けて動けなくなる蟻のモンスターの個体が多くなっている中で、そこにゴーレム1号機たちの射撃が次々に蟻のモンスターを仕留めていった。


 ゴーレムたちとの距離を縮めていた蟻のモンスターの軍勢もその距離をどんどんと伸ばすことになっている。


 「でもこれやばいな。」


 ゴーレムの魔力補給や武装の装填にしか魔力を使っていなかったから溜まっていた魔力ももう4分の1まで減ってしまう。


 流石に完全に魔力切れになるのは避けないといけないから、ゴーレム3号機たちによる酸の雨はここで一旦中止にするしかない。

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