疑問:私に何ができるでしょうか?
大まかに進めながら細かいことで追加していったりと
後からあれもこれもとなる事もありそうで
実際そんな事もないかもしれない。
そんな感じでただただ妄想・空想を書いてみてますので
あ。これ無理だわと思った場合には無理せず止めておきましょう。
体にあった小説をお選び下さい。
「聞こえる・・・梓?」
「・・・?」
誰でしょう?
ぼんやりした暗闇の中で、その人だけが水に浮いた灯りみたいにはっきり見えました。
「今はスズの元にもどっているのね。」
「・・・えっと。どこかでお会いしましたか?」
「もしかして、体が戻ってからの記憶がないの?」
「・・・えっと。皆さんそんな感じのお話をされているので、そうなのかもしれません。」
恐らくイザベル達と同じく、私がよく分からなくなった時よりも、前の知り合いなのでしょうか?
「そっか・・・。だから上手く繋げなかったのかな。」
「すみ・・ません?」
「いいよ。私ももうあんまり長居はできないし、ムカつくけど・・・スズに伝言だけお願いしようと思って。」
「・・・伝言ですか?」
ここはどこなんでしょう?
彼女はスズさんに、直接お会いできないということなのでしょうか。
「そう。私が嫌なの。あいつに来られるの、なんかムカつくし。」
「え・・・でも伝言を伝え・・?」
「・・・だって、あいつ多分・・・助けに来ようとするのは、分かってるから。」
それは、助けに来ないで欲しいって事なのでしょうか?
「そうよ。自分で何とかするわ。あんたが来たって無意味無駄!・・・どうせ来るんでしょ。分かってるけど、言っとく。」
「・・・いいんですか?」
どこか自暴自棄な彼女は、張りつめた糸みたいに、今にも切れてしまいそうに見えました。
きっと、勢いで言ってしまったのではないのでしょうか。
「・・・分からない。でも、今ここにあいつが来るのは嫌なの。
・・・だって、そんなの平等じゃないし。」
彼女は唇を噛んで、目を逸らした。
何か色々あるのでしょう。
でも、さっきの言葉をそのままスズさんに伝えても、伝わらない気がします。
「あ。ーーー」
「え?」
・
・
・
「・・・あの。」
「何よ?起きたの?」
「・・・・あれ?イザベルさん。」
「・・・?夢?フィー?」
夢の底から引き上げられるみたいに、気づけば布団の中にいました。
さっきまでの声だけが、水の底に沈むみたいに遠ざかっていきます。
夢ですか・・・?
「えっと・・・?夢でしょうか?」
「知らないわよ。誰に会ったの?」
「えっと・・・見た事のない女性でしたが、スズさんに伝言をと、おっしゃっておりました。」
「・・・なんて?」
「助けに来なくていいと。でもちょっと来て欲しい感じなのでしょうか?」
絶対に来ないで欲しいというと、ちょっと違う感じなのですが、でも来て欲しいとも違うような。
何てお伝えすれば宜しいのでしょうか?
「・・・まぁ本心が逆みたいだし、来て欲しいって事なのかしら。その辺も含めて、スズに伝えた方が早そうね。
場所の事とかは、何か言ってなかった?」
「あ。いえ、すみません。何も聞きませんでした。」
「まぁ、しょうがないわ。ひとまず折角起きたのだし、着替えて朝食に行きましょう。」
そういえば、アルファーさんの家から、別の場所へお邪魔する事になったのでした。
部屋の景色が全く違いますね。
梓さんのお部屋ということですが、結局使って宜しかったのでしょうか・・・?
「そういえば、服がまだないわね。上はちょっと大きめでも良いと思うけど、下は無理そうね。日向に借りに行くわよ。」
「まだ寝ていらっしゃったりしませんか?」
「大丈夫でしょ。寝てても起こせばいいのよ。」
なるほど。
イザベルさんはガンガンいくタイプなのですね。
イザベルさんは階段の反対側へ、トコトコ進んでいってしまいます。
少々お待ちください!
「日向ー!起きてるー?」
「わわ!イザベルさん。ノックしましょう!」
私も布団から出たばかりなので、髪の毛もぼさぼさのままなのですが…
「ぐぴー・・・」
イザベルさんがノックもせず開いた扉から、寝息?のようなものが聞こえます。
やっぱり寝ていらっしゃるようです。
今何時でしょう?
「日向ー!起きなさいー。アリスの着替えを貸してよ。」
「ぐぴっ!」
イザベルさんが、日向さんがいると思われる布団の上に、猫らしからぬ勢いで突っ込んでいきました。
わぁぁぁ!
どどどどどうしましょう・・・?
日向さん怒らないでしょうか?
「・・・・・・ぐぴー」
「また、寝てんじゃないわよ!着替えー。」
「うううう。イザベルゥゥゥ・・・無体なぁ・・・。後1日・・・・・ぐぴー。」
「一日中寝れるわけないじゃない!もうすぐ8時よ!どうせ起きる時間でしょ!」
「うううう。・・・・そのわずかな時間が貴重だというのに~・・・んー。」
朝起きるのはつらいですよね。
私もよく分かります。
イザベルさんはいつも私より早く起きていらっしゃるようですが、朝は強いのでしょうか。
「・・・・・うふぁ・・。イザベル・・・おはよう。なぁに・・?」
「アリスの着替え!まだ届いてないでしょ?日向の貸してあげてちょうだい。」
「あぁー・・・そうだったそうだったー・・・アリス入っていいよー。」
日向さん、あ。日向は・・。
泣く泣く起き上がりながら、扉から様子を見ていた私にも、気が付いて下さったようです。
「・・・日向。朝からごめんなさい。」
「いいのいいのー。何がいいー?この辺とかかな?」
「もう少しきつくない色が良いわ。この辺は?」
「良いよー。じゃあ、下はこっちでこんな感じかな?」
最初は濃い緑色のパーカーのようでしたが、イザベルさんが指したオレンジとベージュのニットに、やや薄めのオレンジのパンツになるようです。
お借りできるだけで充分ですよ。
「あ!ありがとうございます。」
「うぃうぃ~ふぁあぁ・・・。」
「ありがとうね。二度寝はダメよ。アリス、部屋で着替えてきちゃいましょう。」
「あ!はい。日向ーまたあとで。」
「ふぁ~い・・・・・・・・ぐぴー・・。」
部屋の扉を閉めようとした際には、日向の寝息が再び聞こえました。
もしかして、クローゼットの前で、そのまま寝てしまったのでしょうか・・・?
あぁ、イザベルさんは本当に早い。
ひとまずは日向さんのお洋服を、お借りして身嗜みを整えました。
改めてお部屋を出ましょう。
「そういえばイザベルさんは、私の家族の事をご存知なのでしょうか?」
「直接会ったことは無いわ。でも、それなりに外からの情報としては、知ってる方だと思うわ。」
「外から・・・。私達は外からはあんまりよく思われては、いなかったように思います。」
外に遊びに行く事は、殆どさせて貰えませんでした。
色々な人がお家にはいらっしゃるのに、みんな顔を隠したりコソコソと話していらして、明るい感じには見えませんでした。
私はその時はいつも部屋でよく聞こえない声だけを、いつも聞いているだけでした。
「さぁね。でも技術や技能が高いとは言われてるわよ。」
「そうなんですか?」
そういう事を聞いたのは初めてです。
確かにお兄様方は、日々鍛錬をしていらっしゃいました。
「おはよう。もうすぐできるよ。」
「あ。和さん。おはようございます。」
「キュウ!」「キー」「キュ」
「オはよう。アリス。」
「オハよう」
「おはヨ」
ウーノさん達もお手伝いされていらっしゃるんですね、可愛い。
「おはようございます。」
「アリスさんは、座ってて大丈夫ですよ。イザベル。こたつ電源入れて良いよ。」
「はーい。」
こたつへすぐに向かって行かれました。
本当にイザベルさんは行動がとても早いです。
そして、確かに私が手伝う必要はなさそうです。
「はい。どうぞ。」
「あ!ありがとうございます。」
「イザベル、野菜スープつける?」
「頂くわ。ありがとう。」
「いただきます・・・。」
「どうぞー。ウーノ達も良いよ。」
クロワッサンやロールパンなどが入ったバスケットと、個別にサラダとスクランブルエッグやソーセージ。
そして野菜スープです。
昨日のオムライスも、夜の焼肉定食もとても美味しかったです。
やはり和さんが基本的に料理は作っていらっしゃるようです。
・・・なんでしょうか。
味は違うのに、どれも同じ場所に帰ってくるみたいに優しいです。
私の家では、誰か家のお手伝いの方が当番で作っていらしたし、入れ代わりも多かったのでいつも料理も味も全く違っていました・・・
私がまだ食べている間に、日向と秀人も降りて来ました。
二人はあっという間に食べ終わって、下の階へ行ってしまいました。
・・・私はもしかして、食べるのが遅いのでしょうか?
「ゆっくりで、大丈夫だよ。」
「・・・すっすみません。」
「お。いいもん食ってるね。俺も良いかな?」
「はい。ありますよ。どうぞ。」
「よっしゃあーサンキュー」
昨日、いらした方で・・・なんでしたっけ?
日向さんと秀人さんが不思議なお名前を候補にされていて、えっと・・・
でも最後は、ご本人が確か選ばれたお名前が・・・
「勘右エ門さんは、今日どうされますか?」
そうそう。かんうえもんさん。
覚える名前がいっぱいですね。
「特に考えてないなぁ。何か手伝う事があるならするよ?俺結構器用だよ。」
「どんな事をされてきたんですか?」
「んー?DIYとか?燻製釜とかも作った事あるぜ!」
「思ったより・・・本当に何でもやるんですね・・・。じゃあちょっと修理をお願いしたいモノを見繕っておきます。」
「おう!」
「キュキュ?」
DIY?くんせいがま?
やっぱりよく話は分からなさそうですね。
「おはよーさん。嬢ちゃんも興味があれば見にくれば良いよ。」
「あ。おはようございます!はっはいっ、」
「キュ!」
目が合ってしまいました。
ついつい、見つめ過ぎました。
すみません。
「そういえば、スズはもう出た?ちょっと話があるんだけど?」
「スズ?多分もう出てると思うよ?チャットでも入れる?」
そうでした!
すっかり忘れておりました。
イザベルさん、ありがとうございます。
でも既にお出かけされてしまったのでしょうか?
「アリスの夢で、フィーがまた出たらしいのよ。場所は分からないみたいだけど。一応伝えておいた方がいいでしょう?」
「フィーさんが?・・・なんて?」
「本人の言葉としては、助けに来るなって事みたいだけど、本心は微妙なところね。」
「…そんな感じなんですね。一応連絡は入れておきますが、結局はスズは今日か明日あたりにでも、行くんじゃないでしょうか。」
「でも、場所分からないんでしょ?」
「まぁそうなんですが、一応前に探った悪魔の世界の地下に、行こうとはしてるみたいですよ。」
・・・どこにいるか分からないフィーさんを、探しに行かれるんですね。
それは確かに、場所を聞いておくべきでした・・・
フィーさんは、助けに来なくていいとはおっしゃってましたが、本当にどうなのでしょうか。
「嬢ちゃんにとっては、ここにいる人もその夢の人も知らない人なのか?」
「え?・・・あぁえっと、そうですね。初めてお会いした人ばかりだとは・・・うーん?」
「そうでもない違う感じ?」
「…わかりません。私が忘れてしまっているだけなのかも、知れないので・・・。」
「なるほどね。嬢ちゃんは、もし忘れてるだけなら、どうしたいんだ?」
「…えーと。それはもちろん、思い出すべきだとは思います・・・。でも思い出すってどうするのでしょう・・・?」
ここにいる方々も、夢に出てきたフィーさんも…・・・
私にとっては、どんな方々だったのでしょうか。
みんな素敵な方々だと思いますが、私にとっては会って数日。
「思い出や記憶っていうのはな。自分でも調整できないもんだ。良い思い出だけ思い出そうとしても、同時に悪い思い出も思い出しちまう事もある。」
「・・・・なるほど。」
「だから思い出すにも嬢ちゃんの場合は、覚悟が必要なのかもしれないな。」
「・・覚悟、ですか。」
「俺はこんなおじさんだからな、良い事も悪い事もひっくるめてこうして笑ってられるが、それは人それぞれだろう。」
「・・・・・」
・・・思い出すのは良い事ばかりじゃない。
おっしゃる通りかもしれません。
私は何か他にも引っかかっている、そんな突っかかりを感じます。
皆さんを思い出すということは、きっとそれを思い出すという事にも、繋がるのかもしれません。
「まぁ焦っても仕方ない。ごちそうさん。俺は適当に建物の周りにいるから、適当に声でもかけてくれ。」
「はい。分かりました。庭の外にある建物には、近づかないでくださいね。」
「あいよー。」
「あ。私もごちそうさまでした。食器はこちらで良いでしょうか?」
「はい。お粗末様。流しに置いといてもらえたら大丈夫ですよ。アリスさんも、もし外に出る場合には、周りの建物より内側まででお願いしますね。」
「分かりました。」
私は、どうしたらいいのでしょう・・・
日向さん達は下に降りていかれたようですし、皆さんお忙しそうです。
「あの・・・。何か私も手伝えることはありますか?」
「・・・。そうですねぇ。ウーノ達と一緒に本を読んでみませんか?」
「?」
「一緒ニよむ?ワからない文字教えてクレルとたすカル。」
「キュウ!」「キュー」
「あ。そうなんですね!はい。大丈夫です!」
文字を勉強していらっしゃるのでしょうか。
本を読んで学んでいらっしゃるんですね。
私も難しい文字は読めませんが、お手伝いしてみます。
もしもお時間があるようでしたら
一文二文、はたまた評価頂けたら
ちょっと凹んだり、めっちゃ喜んだりします。




