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ミナとNinjaグリーン


 「ねえねえ、祐一さん。あのさ~、なんでそんなにテレビ出演嫌なの?」



 美奈が小学生のように又もや挙手をした。



「目立ちたくないんだよ」



 そう言いながら、高崎を()なす祐一。



「あと、出来れば関わりたくない人達がいるんだよ」



 嫌そうな顔をしながら抱き着かれるのを更に避ける祐一。



「美奈は祐一さんが出演したほう方がいいと思うの?」



 麗奈が不思議そうな顔で妹を振り返る。



「ウ~ン、私にとってはグリーンがヒーローだったからなあ。同士もいっぱいいてさあ~、最終回でホワイトを庇って死んじゃったから、悔しかったんだよね」



 当時を思い出すように天井を見上げる美奈。



「多分、私の特撮仲間は皆んなそうだと思う。あの頃一緒に見てた仲間は、下の子の面倒見ながら一緒に見て兄弟仲が良くなったり、学校で嫌なことあってもグリーン見て励まされたりしてたもん」


「まあ、俺のやってたグリーンて俗に言う『かませ役』だったしね」



 微妙な表情の祐一。



「でもさ、Ninjaグリーンって怪我してもホワイトに振られても自分のやることちゃんとやっててさー。それ見て以来、放映ある日は『見ても宿題絶対やろうなっ!』 て誓ってから全員下校してたんだよね〜」


「「「「「・・・」」」」」



 なんか微妙にいい話になってきた・・・



「ああ、それと。私がモデルになろうって思ったのもそうだし、なれたっていうのも祐一さんのお陰なんだよね!」


「はあ?」




 当時、レナは小学4年生。もうすぐ第二次性徴期という女のコの体が変化し始める直前だった。



「アタシってさー、好き嫌いがすっごく激しくってね、お肉とお菓子しか食べない子だったの」



 女性の体に変化し始める時期に、偏食は良くない。


 ましてや肉やお菓子ばかり食べていては、縦より横に向かって成長してしまう可能性が非常に大きい。



「グリーンが『納豆毎日食べろ!ちゃんと魚も野菜も食え!』ってホワイトに言ってたことがあってさ〜、あ、コレは食べなくちゃって思ってね。そしたら今の体型に収まったんだよねぇ。あのままだとデブ一直線!」



 ――そうか、この素晴らしいボン・キュッ・ボンは兄貴のお陰か・・・ 



 複雑な顔の祥三。



「でさ、芸能界に近いとこへ行こうと思ってモデルになったんだよね」


「あれ? なんで芸能界?」



 木田が首を傾げる。



「Ninjaグリーンだけ、芸能界から引退しちゃって情報開示されなかったから、探そうと思ったんだよ~センセー! わっかんないかな〜、この乙女心!」



 祐一と祥三が微妙な顔になり、木田と麗奈がニコニコと笑顔になり、高崎は1人感動にうち震えていた・・・










 「それで女優や歌手じゃなくて何故モデルになろうと思ったの?」



 ふと、気がついた木田。



「だって、アタシあんまりお芝居上手くないし、歌も大したことないもん!」



 美奈がぷっと膨れっ面になり、祥三がそれを目にして若干悶えていた・・・




「まぁ、だからってどうしてもその特番に出てほしいわけじゃないんだけどね!」



 ガ~ンとショックな顔の高崎・・・残念っ!



「だって、私はNinjaグリーンだった祐一さんがお義兄さんになるわけだからNinjaグリーン仲間と比べれば独り占めっ! で美味しいわけだし~」



 うふふふふ〜と笑う美奈は女神様(アイーシャ)にそっくりである。



「でもな〜祐一さんがあの番組に出た切っ掛けは高崎さんが騙したとはいえ、準主役としてテレビ番組に抜擢したからなんだよね〜」



 ふと、美奈が思い直すようにつぶやくと



「じゃあ、美奈がモデルになったのも高崎が作った番組のお陰か・・・? ということは、今の私は結局その高崎のお陰ということになるのかな?」



 と木田が首を傾げて言う。


 なんか話が変な風向きになってきたぞ、と焦る祐一。



「でもさ、Ninjaグリーン以外はアタシにとっては●スだったから。殺陣もそうだし、爆破シーンとかも本人がやってたってからファンになったんだよね。アタシの周りは皆んなそうだったしー!」


「「「「「カ●」」」」」


「そうだよ~グリーンフッたホワイトなんか皆で丑の刻参りするって言ってたもん! まあ子供だったからさ、流石に其れだけは出来なかったんだけどね~」



 大人だったら行ったのだろうか? そして代わりに一体何をしたのかが非常に気になる所である・・・



「そうだよね。祐一さんていう素材と脚本とが合体して、出来上がったNinjaグリーン様なんだし。じゃあ、脚本家が良かったって事にもなるわよねえ・・・」



 何やらぶつぶつ言い始める美奈。


 ――おーい美奈帰ってこい!




「でもですよ、他の出演者の方々はその番組に積極的に参加されるわけですよね?」



 麗奈が、首を傾げながら高崎に聞く。



「ええ、他の4人は参加しますね」


「じゃあ、祐一さん1人位なら抜けても大丈夫なんじゃないでしょうか?」



 微妙な顔の高崎。



「お姉ちゃん、わかってないなあ~」



 チッチッチと人差し指を立てて振る美奈。



「言ったでしょ? 他はカ●って! 大人気だったのは祐一さんのグリーンだけ! 他はオマケだったんだよ。私達子供にとってはね! しかも死んじゃったからインパクト最大だし、その後テレビ画面から完全に去って行っちゃったから」



 ニヤニヤ笑う美奈。



「もしテレビに出るって事になったら、視聴率がどうなるかって事だよ~! だから高崎さん必死なんだってば!」



 その場の全員の視線が高崎に集中した。



「はい。その通りなんですよ・・・まあ自分はテレビ番組の現場からは、ほぼ引いちゃってるんですけど、昔の知り合いに泣き付かれちゃって・・・」



 頭をガシガシと掻く高崎は一度ため息をつくと



「ていうか、他のメンバーもその辺りは分かってまして、祐一君を連れてきて欲しいってしつこく連絡してきてて、嫌になって暫くアメリカに行ってたんですよね」



 眉を下げながらそう言って肩を竦めた。




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