13話
OFUSE始めました。
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31日目。……遂に無敵時間が終わった。今日からは死の恐怖と戦わなければならない。魔族は信用するしかない。裏切られたら死ぬだけだ。その覚悟はした。メロニエールに裏切られていたら死ぬしかない。
そうだろう? ダンジョンの魔物には、メロニエールを襲うなって指示を出してある。随伴する者が居るかもしれないから、随伴者も通せと言ってある。それで軍隊を持ち込まれたら、死ぬしかないだろう。
心配するだけ無駄なんだ。そもそもメロニエールが居なければ、こんなにダンジョンを発展させられていない。錬金術だって、道具が無ければどうすることも出来なかったんだから。……ダンジョンポイントで出せるのは確認したが、それも後の話だ。先に道具があるって知らなければ、どうすることも出来なかっただろう。
「……さて、無敵時間が終わったわけだが、暇だな。錬金術しかやることが無い」
「暇で良いとは思いますけどね。忙しくダンジョン運営をしているよりはマシだと思いますよ?」
「忙しいのは忙しいんだけどさ。主に錬金術で。俺だけが忙しいわけでも無いんだけど」
「そうですね。今はどの魔物も忙しいですね。これだけ忙しいダンジョンも中々ないとは思いますけど」
「そんな事は無いだろう? ダンジョンを始めた頃なんてのは、自転車操業が当たり前なんだろうし。その点こっちはチートを使っているから、ダンジョンポイントは余っているけどな。それよりも、もっと畜産場を大きくしないと、食料供給が追い付かないんだが。畑も大草原20個分くらいは作っているけど、まだ収穫まで時間がかかるし、それまで食料は肉で何とかしないといけないんだよ。そうなると、オークの数も必要になるし、マジで休む暇がない。錬金術をして、ポイントを稼いで、それで食料を供給する。これが止まると、ダンジョンで餓死者が発生する。ダンジョンなんて大きくなっても自転車操業なんだよなあ。必死にこがないと倒れてしまう」
「1度にやろうとするからですね。でもまあ、後半年もすれば、軌道に乗るとは思いますよ? 大草原の方から食べ物の供給が始まってくるのは、後20日くらいでしょうし、それが来れば、後は流れで何とでもなるとは思います。そもそも麦畑なんて管理しないでも育つんですから、良いじゃないですか。収穫はしなければならないですけど、品種改良された麦は、刈り取った後もまた放置しておけば生えてきますからね?」
「それはびっくりしたけどな。何? 切った株だけ残しておけば、また生えてくるの? 確か稲は生えてきたような記憶があるんだけど、麦も一緒なの?」
「その分、大地の栄養が減るんですけどね。けど、それは関係ないので。ここはダンジョンですし」
「それはそう。ダンジョンだから出来るというか、普通にやろうと思ったら、肥料が大量に必要になるだろうしな……。肥料はリン酸、窒素、カリウムがメインで、後はまた色んな栄養素が少々と。肥料もちゃんと作るんだろうし、魔族の農家も大変だな。俺はやりたくないぞ」
「その辺は自動化させてあるので、そこまで難しいものではないというか。魔道具さえ揃えてしまえば、後は自動的に麦や他の作物を育ててくれるので、投資先には良いんですよ?」
畑が自動化されているって言うね。一番面倒な奴なんだけどな。収穫とかどうしているんだろうか。魔道具で全部できるのか? その辺が解らないけど、聞いても仕方がないからな。魔道具、高そうだし。それにメンテナンス費用もかかりそうだ。
自動化は羨ましいが。……ゴーレムがもう少し賢ければ出来たんだろうが。ゴーレム君は本当に単純作業しか出来ないんだよ。畑の収穫なんて出来ない。作物を握りつぶす事しか出来ないんだ。
「魔物たちを楽させることは出来ないか。魔道具一式を揃えるだけで、マジックバッグが10個くらい飛びそう」
「まあ、その位の費用は必要ですね。仕方が無いとは思いますけど。でも、食料なんて絶対に必要なものですからね。何をするにしても食料が必要ですから。人間も魔族も魔物も、食べ物が無ければ死んでしまうんですし。……一部、例外はいますが」
「例外だからなあ。食べ物を食べる事は出来るけど。……甘い物が食べたいな。蜂蜜はまだか?」
「まだですよ。最低でも3か月は必要でしょう。……それでも驚異的な早さですけどね。ハニービーたちの食事でもありますから。でも、蜂蜜をそのまま食べるんですか?」
「流石にそれはなあ……。パンケーキでも出して食べるとは思うけど」
「……ダンジョンポイントで出すんですか? パンケーキを?」
「それしか方法が無いだろう? 厨房が無いんだし」
「いえ、そもそも出せるんですか?」
「出せるぞ。基本的な料理なら何でもいけるとは思う。……料理なんてメロニエールくらいしか食べないとは思うけど」
「何で出せるんでしょうね? まあ良いですけど。でも、美味しい料理なら食べてみたいですね。偶に帰って食べてますけど、携行食だと飽きますし」
「なら3食贈呈しよう。気分で出していくから、味わってみてくれ。感想は反映できないけどな」
「まあ、普通のダンジョンは料理なんて出て来ませんし」
まあ、確かに。料理を出せるダンジョンってなんだよって感じもするからな。宝箱に入っていた料理を食べるか? 罠だと思うのが普通だろう。毒でも入っているんじゃないかと警戒する。
そもそも腐ってないかも心配だな。長時間放置されている訳だし。ダンジョンの謎物質のせいで腐らないとかあるんだろうか。ありそうだな。防腐剤よりも強力な何かが入っていそうだ。
ただまあ、栄養になるのかどうかが問題ではあるんだけどな。魔道具も側だけ真似たものだったしなあ。料理も味だけ再現した何かって可能性もある。……考えたけど、言わないでおこう。栄養になってくれると信じて出そうか。
いや待てよ? 霞を食べている様な感覚になるのであれば、食べれば食べるほど痩せるんじゃないか? 美味しい、腹に貯まる、けど0キロカロリー。最高じゃないか?
少なくとも女性には最高の食べ物じゃないかね? 栄養は別に取って貰ってだな。そうしたら簡単にプロポーション維持とか出来るんじゃない?
……メロニエールは十分にやせ型だとは思うが。個人的にはちょっと肉がある方が良いと思うんだ。その方が健康的に見えるし。同級生に超やせ型の人が居るんだけど、骨と皮みたいな感じなんだよなあ。あれを好きになれって言われても困るし。
人の好みはそれぞれだとは思うけど、俺はちょっと肉付きが良い方が良いな。メロニエールは奇麗な女性だなとは思うけど、ドストライクかと言われると、ちょっと違う。感覚的にはインローみたいな感じ? 微妙に解り難いかもしれないけど。
そう言えば、ダンジョンマスターは繁殖できるんだろうか。……一応男なんだけどなあ。女性のダンジョンマスターが居れば、可能なのかもしれない。けど、何が生まれるんだろうか。ダンジョンマスターが生まれても、ダンジョンが無ければ無意味じゃないか?




