84_ハイエースネオ万年筆、まさかの廃番……。
セーラー万年筆から『ハイエースネオ』という安価な万年筆が出ておりました。実売で1000円ほど。2010年ごろからの商品ですが、先代の『ハイエース』は1980年くらいにはあったようです(ただ詳しいソースが見つからず)。少なくとも、リニューアルしてから16年ほどの歴史がありました。
そのハイエースネオ万年筆ですが、残念ながら今年の2月の価格改定でひっそりと廃番していたらしく。今更ながらそれを知り、残念な気持ちになっているところです。
このハイエースネオという万年筆、私も2本ばかり持っておりますが、いかにも事務用といった趣の強い廉価万年筆です。見た目からして黒と銀(クリアバージョンは多少ポップさがありますが、PILOTのカクノやプラチナ万年筆のプレピーと比較すると無骨さが目立ちます)、余計な装飾や機能のないシンプルな万年筆です。細身なので手帳などにも挿しておきやすいと思います。事務用廉価万年筆としてはかなり良い1本と言えるでしょう。値段も安いし。
とはいえ、この令和の現在に事務用廉価万年筆の居場所はなかったのかもしれません。実際問題、事務用ならボールペンで良い。インク漏れなどの事故を考えると、むしろボールペンの方が良い。
いくら文具好きの間で万年筆が人気の昨今といえど、それは文具好きの間だけであり、私自身自分以外の万年筆ユーザーとリアルでお目にかかったことはありません。一般層にとって万年筆はやはりどこか嗜好品であり、玩具性が強いものなのでしょう。カクノのヒットも、安価にも関わらず趣味性が高い見た目であったことが大きいのではないでしょうか。だいたい、値段が安いと言ってもそれは万年筆の中で比べればの話であり、ボールペンが数百円で買えることを考えると1000円は別に安くはありません。
何より私自身、ハイエースネオユーザーにも関わらずその廃番を7ヶ月越しに知ったわけですから、いかに万年筆の話題が自分からチェックしない限り入ってこないかが窺い知れます。ハイエースネオの廃番は、Xでもまったくと言っていいほどポストがヒットしません……。本当に「ひっそりと」廃番してしまいました。大慌てで予備用と保管用に2本ほど買い足しておきました。普段あまり意識していなかったくせに、廃番となると急に使いたくなるのだから消費者というのは現金なものです。




