68_あゝ矛盾。
矛盾こそが精神であると考えております。
何かにつけて一貫性が要求されるご時世です。就職活動では学生時代からの一貫した方針が喜ばれるし、何よりネットにおいては過去の発言との無矛盾性・整合性が求められています。
もちろん、矛盾がないことがある種の美徳であろうことは否定しません。
しかし人間とは、もっと言えば生命とは、一つの理論に単純化できるようなものでもなかろうと思うのです。
私たちは瞬間瞬間にいます。目の前の出来事に対して過去の経験をふまえた判断をくだす。それはもちろんよくあることです。とはいえその瞬間にくだす判断は、あくまでもその時点での私がくだす判断であり、過去の判断と異なったとしてもおかしくはないはずです。
過去の自分と今の自分が矛盾していてもいいし、今の自分と未来の自分が矛盾することも構わないのだと私は考えています。
今のは時間を隔てて矛盾することを許容するという話でしたが、もっと言えばその瞬間の中で矛盾していても良いのです。
曲がり角で右に行きたい自分と左に行きたい自分がいていい。がんばりたい自分とめんどくさいと思う自分がいていい。希望を持つ自分と絶望する自分がいていい。
矛盾にこそ向き合うべき何かがあると思うし、矛盾をはらみながら進むからこそ生命は生命なんだと思います。
珍しく次回に続く




