第21話 ~合流~
指が痛い……(泣)
≪────って訳でセルニア王国に来ていたゼリア軍達はまとめて送還しておいたから後はそっちの次元迷子と次元転移装置だけだな≫
「いやいや、だけって地味にリオの負担大きいよ!?」
セウレン帝都の時も鎮圧したのはあの3人(ヴァン、ハーマン、義信)だけど正直あの程度を鎮圧するだけなら3人もいらないし、なんなら今のリオの承たクエストの方が難易度が高い。
だって今いる地下ダンジョン内にもゼリア軍も魔物もいるし、その上で次元迷子(可能なら周りの人も)を保護しつつ転移装置の捜索をしないといけない。ぶっちゃけ出来ない事も無いけどとにかく視界が悪いので何が起きるか分からない。
≪んなこたぁー分かってる。だからこっちの残党狩りが終わったら俺も転送でそっち行くわ≫
「早く来てね?」
≪出来るだけな。あまり期待すんなよ≫
「おk-♪」
そう言って若干嬉しそうにヴァンとの通話を切ったリオはそのまま忍び走りで地下3層へ向かった。
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GAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!
ガキンッ!!
騎士「うぐっ!?」
冒険者「うわあああああああ!?」
その頃4~8層を(沸いた魔物を倒しつつ)越えて9層へ到達したエミリア達はようやく騎士達&冒険者達と合流し、魔物と魔物&人を餌とする恐竜、そして機械人形を相手に奮闘しているが、魔物はともかく恐竜と機械人形がとにかく固く、全然ダメージを与えられない。
その上、機械人形は下手な倒し方すると爆発するのでその所為で何十人かが犠牲になってしまっているし爆発の影響でその部分の天井&床が崩落しダンジョン自体の構造&魔物の生態がおかしくなり現場は大乱戦と化している。
なるべく犠牲者を出したくないと王家のエミリアは前線に出たがるが、それを騎士達や冒険者達が拒むのでエミリアは全然戦えていなく、精々死角から飛び出て来た魔物にしか相手していない。
「え、衛生兵か回復師はいるか!?」
「いるけどもう応急物資も回復師の魔力ももう底を尽きかけてる!」
「くそっ。こっちも盾役がやられた!」
「やべぇ避けろ! こっちにまた見えない攻撃(マシンガン攻撃)が来たぁ!」
「こっちは別で魔物が沸いてめんどくさい事になってるんだよ!?」
「うわぁ、何でこんな所にシカがいるんだよ!? しかも纏わりついてウザい! 餌なんか持ってねぇよ!」
「そういやこのドラゴンって焼けば食えるのかしら?」
「食えるんだろうけど今はそれどころじゃない!」
「何だろうこのパイナップルみたいな武器?」
「馬鹿、それ爆弾だ捨てろ捨てろ!」
「ああもう無茶苦茶だ!!」
実際現場は大混乱。敵味方ははっきりしてるものの、乱戦に継ぐ乱戦が続き、味方の手当てが追いつかない。
「今です。皆さん、通路の真ん中を開けて下さい!」
「「「「「「「っ!」」」」」」」
といっても撤退するほど状況が悪い訳ではなく、時折ユニークスキルを持った者達が道を切り開くのでその隙に敵を突く。
ちなみに今のはサラの錬成術による特大の球体転がし(+ガルの殴りによる加速)で下層に続く階段にその球を突っ込んだのだ。要はゴルフみたいなもの。それによりこれ以上敵が増える事なく今いる敵のみを重点的に叩く事が出来る。
殲滅後は再び階段を塞いでいた球を外してその瞬間、階段前でたむろっていた敵を魔法で焼けばいいし、その中に機械人形がいれば連鎖爆発で階段は崩れるが敵も吹っ飛ぶので一石二鳥。
ドカ───────ン!!
「「「「「「「っ!?」」」」」」」
「「「「「うわあああああああああああああ!?」」」」」
が、ここでアクシデントが発生。
何故か崩壊した壁からイング達が爆発と共に流れ込んで来たのだ。
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時は少し巻き戻ってイング達の場面。
「まさか遺跡にこんな仕掛けがあったなんてな」
「……ないすタック」
「偶然だけどなー」
「ちょっとお尻がぞわぞわするねぇ」
初めて乗るエレベーター(?)に佐夜以外の4人は少しテンション高い。
「………」
だが一方の佐夜はというと少し緊張していた。
「サヤ、緊張してるのか?」
「ああ、着いた途端戦闘になるかもしれないと思うと……な」
「……それはあるかも」
「やべ、そう言われると心構えしてなかったわー俺」
「しっかりしな。ここはもう敵の拠点だからね。先行している者達だって何人かは無事じゃないだろうし」
「それって……死んでる………って事?」
「……だね」
「「「「………」」」」
戦闘とは言えないが、争ったのは先ほどの軍服少女だけであり、命のやり取りの経験があまり無いニケ以外の4人は何とも言えない顔になる。
特に佐夜は異世界人ゆえに当然死体など見た事が無いだろう。あっても葬式くらいだ。
ちなみに同行していたダンジョン前の門番達はみな持ち場に戻っているのでここにいるのはアルケシスの5人だけ。
ドォーン、ドォーン!!!
「な、何だ?」
「……壁の向こうから爆発音?」
「多分先行組が戦ってるんだろうね」
「じゃあこの爆発音は例の機械人形が爆発したやつか」
すると壁の向こうから爆発音が聞こえてきて一同例の機械人形を思い出す。あれ1体で結構な威力の爆発があるのでこう何発も爆発音が鳴るという事は結構な数の機械人形が向こうにいるという事になる。
「な、なぁ……何か段々爆発音が大きくなってる様な気がするんだけど気のせいかな?」
「「「「………」」」」
するとその爆発音はどんどん大きくなりもはや耳を澄まさなくても聞こえてくる爆音に皆嫌な予感がしてギリギリまで引き下がる。
ドォーン、ドォーン、ドカーン!ドカーン!!!
「おい、おいおいおいおい、これマジでマズいんじゃねーか!?」
「………言わなくても分かってるっ」
「ヤバいね。侵入者防止の為か、梯子が無いから捕まる所が無いよ」
「最悪俺かサヤのスキルで何とかするから落ち着け。……サヤ、いけるか?」
「ああ」
段々迫ってくる爆発にイングと佐夜はスキル発動のタイミングを伺う。別に今発動させて皆を護ってもいいのだが、それだと上下左右前後360度囲うような感じでバリアを張ればすぐに魔力が尽きる危険があるので出来ればどこから爆風が来るのか見極めてから発動させる様だ。
一応、マナも爆発に備えて水魔法の準備をしているがそれはあくまで鎮火しか出来ず衝撃波とかは防げない。
タックは何故か罠で使うであろう鍋みたいな物を頭から被って小さくなっており、ニケに関してはただひたすら防御の構えを取っている。
そして約30秒後遂に────────
ドゴ───────────ンッ!!!!!
「「「「「っ!!!」」」」」
凄まじい威力の爆発と衝撃波が5人を襲い、爆風と衝撃波の威力をイングの風魔法やマナの水魔法、佐夜の防護壁で和らげても尚、全身に響く程の痛みは5人を貫き、一瞬だけだが激痛が走る。
大きな痛みは大体10秒位で消え、同時に爆風もその10秒後には収まり、5人は安堵と共にまだ少し痛む身体を擦っていた。
「いちちち……初めて食らったぜあんな痛みっ」
「……まるで筋肉痛(泣)」
「そうかい? アタシはもう平気だけど」
「格闘家と一緒にすんなっ……いつつ」
「~~~~~~っ」
痛む身体の反応は人それぞれで、特に佐夜はイングと共に前に出ていただけあって結構痛む。
尚、この爆発でエレベーターは途中で停止している。
「で、これからどうする?」
「どうするも何もエレベーター(?)が壊れた以上そこの穴から出るしかないだろ」
「だね。万が一このままこの床が落下しようものならそれこ────」
「………? どうしたのニケ?」
「「ニケ?」」
「~~~?」
まだ痛みで声が出ない佐夜を除き、4人でどうしようか話していると、途中でニケが煙で見えない背後を向き、固まった。
そう、人間(+エルフ)の4人はまだ気付かないけどニケは視覚的に見てしまった。
あの爆発で1体だけまだ爆発せずに爆風で自分達の背後に飛んで来ていた事に。
「アンタ等、早くこの場から離れるよ!」
「え、ちょ!? 何がどうなって───」
「っ、そういうことか!」
「……危険っ」
「うわぁ!?」
と、ニケがすぐに動けない佐夜を担ぎ、ニケの様子からそれを察したイングとマナ、未だ状況に気付かないがとりあえずタックも急いでそこから離れてダンジョン内に突入し、その直後───────
ドカ───────ン!!
「「「「「「「っ!?」」」」」」」
「「「「「うわあああああああああああああ!?」」」」」
背後から規模は先ほどよりは小さいがそれなりに大きい爆発と共に吹き飛ばされ先行組がいる層に着いたのだった。
当然、猫のニケ以外、まともに受け身など取れる訳もなくイングマナはともかく、タックは顔面を地面に引き摺る様に吹っ飛んで行ったwww




