第19話 ~エミリアはイングが好き(バレバレ)~
帰国後の自粛中ではありますが相変わらず語彙力がおかしくなっているので中々進まない・・・
「……やっと着いた」
「さほど時間は掛かって無いけどな」
昼食&邂逅からのいざこざを経て、ようやく(?)例の遺跡ダンジョンに着く一行。ようやくといってもアレから1時間は経ってない。
「どうでもいいが他の人達、もうダンジョン内に入ってないか?」
「確かにいないですわね」
「外で待機してる人もいるけど少ないね~?」
「話聞いてくる~?」
先に先行している筈の冒険者達や騎士達、生徒達の姿があまりいなく残っているのは僅か十数人。多分連絡要員だろう。ノンとロロ、そしてエミリアがダンジョン前で待機している騎士達の元に話を聞きに行った。
「サヤ、どう思う?」
「どうって?」
「いやさっきの奴だよ。やっぱりお前の言う通り奴も異世界の人間なのか?」
「うん。だってニケの持ってたお菓子の空箱も俺の知ってるやつだし武器もこの世界に無い筈だからな。もしこのダンジョンがそいつ等のアジトなら熊く探せば多分いるだろ」
「いるだろうけどよ。もし戦闘になったら前のセルニア帝都みたいになるんじゃないか?」
「いや、それは無い……と思う。被害は出るかもしれないけど」
イングに聞かれて佐夜は先ほど一瞬だけ争ったベレッカの姿を思い出す。だって軍服に使われている素材が傍目から見ても蚕や麻の類じゃない、明らかに異世界の素材で出来ていたっぽいからだ。
それに先日戦った機械人形が使ってた機関銃とエミリアから聞いていた隣国帝都の話だと敵は魔法が使えない代わりに、謎の爆発や小型の兵器(多分銃の類)を使用しているらしい。
なら銃の類はともかく、爆弾やロケランなどは使用しにくいだろう。だってここはダンジョンだから。下手に使って自分が生き埋めになるリスクを考えれば敵は手榴弾くらいなら使いそうではあるが、それもやはり下手には使えないだろう。
だから佐夜が思った敵が考えられる手は、
1、自滅生き埋め覚悟で爆弾を使ってくる(敵味方巻き込む為、多分無い)
2、大量の兵と共に重火器を用いてこちらに突っ込んで来る(こっちはありえる)
3、ダンジョンのどこかに罠を仕掛けてこっちを一網打尽にする(時間と魔物が障害となる可能性)
4、何かの理由で大人しく元の世界に帰る?(自分達にバレた為、こっちも無くはない)
「──ってところかな?」
「ちなみに選抜戦の時の機械人形は出て来ると思うか?」
「んー、そこは分かんない」
人間が重火器を持って来るのと機械人形が来るのでは場合が違うからそこは流石に佐夜でも分からない。
だって人間だったら撃つタイミングはそれぞれ自分で決めればいいが、機械人形だと敵発見時、トリガーハッピー宜しくガトリング撃ちまくり&自爆する可能性もあり得るから使い辛いとは思う。
実際敵がどう来るかは分からないけど。
「おーい。俺達も潜るぞー」
「いや、いきなりかよ!?」
「流石に準備くらいはさせてくれよ……」
又聞きしたタックが佐夜とイングの元に来て聞いた話をそのまま伝えると当然ツッコまれる。
「俺もそう思ったけど、いつの間にかエミリア皇女が既にガルとサラとノンロロを連れて先行ってたぞ」
「「はぁ!?」」
タックの言葉に佐夜とイングは周りを見渡す。が、そこにはニケとマナしか残っておらず、2人に話を聞いた所どうやらエミリアは2手に別れて自分達が先行するので後から追ってきて欲しいそうだ。
「で、どうする? すぐ入るか?」
「いや俺達は準備しながら少し様子を見よう。全滅したら洒落にならないからな」
「ならこの間にマナ、魔法をストックしておこうか」
「……分かった」
「じゃあ俺は遺跡の周りを見て来るわ。未開のダンジョンだから何かあるかもしないし」
「1人で行く気かアホ」
「アホ言うなし! ちゃんと他の人と一緒に見に行くに決まってるだろ」
「じゃあアタシもタックに着いてく。突入するまで暇だし準備運動がてら散歩してくるにゃ」
「散歩てw」
という訳でタックとニケはダンジョン入り口前で暇を持て余している騎士の2人連れて探索に行き、佐夜をマナはストック魔法を練成する。ちなみにイングはこんな時でも筋トレを欠かさない。
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「……これはまた異様ですわね」
「ええ……このような大きなトカゲは見た事がありませんわ」
「まるでドラゴンみたいな頭だね!」
「ドラゴンいっぱい!」
「はしゃぐのはいいが少し落ち着け。……皇女さんは気付いてるだろう?」
「ええ、ダンジョン内で魔物が死んでいるのに『死体が消えずに残っている事』でしょう?」
「うむ」
エミリア達がダンジョン内に入った時、既に戦闘が行われていた痕跡はちらほら見受けられていて地下1層、2層はすんなりサクサクプレイで進むことが出来た。ちなみに一応雑魚的な魔物もちょこちょこ出てはいたが、ここはガルの『威圧』によってレベルの低い魔物は勝手に逃げて行き、逃げない魔物はそのままノンロロの訓練の糧となった。
そして一行が地下3層に入った時、
「おらおらおらおらおらおらおらおら──────」
「ふしゅいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ──────」
何やらケラールのリーダーであるエイルが二本足で立ち前足に保護具を付けた魔物(多分カンガルー)と真正面から殴り合っていた。しかも若干劣勢気味。
「あ、皇女様達も来たね」
「……これは一体なんですの?」
「さぁ?」
当たり前だが状況が飲み込めないエミリアがグラッセのアイスナーに聞くもよく分からないらしい。何でも目と目が合った瞬間何かを感じ取ったとかなんとか。
「ここもあまり魔物が残ってないな」
「「気配が無ーい!」」
獣人3人が気配を探るが、残っているのはエイルが殴り合っているカンガルーのみ。他の魔物はほぼほぼ残っておらず1~2層同様、ドラゴンもどきの死体が消えずに残っているだけだ。
「……それにしては上の層でもそうでしたけど、こちらでも全然血の臭いがしませんわね?」
「あ、それは僕達も思った。多分この世界の生き物じゃないからなのかもね」
「でもあの強さであの数は反則よ!(涙目)」
「たくさんの人が喰われて死んだ。目の前で……(真っ青)」
「マーロとヴィレン、他のチームの前衛達もあのドラゴン達に押されてやられそうになった所を咄嗟に庇って貰った騎士さん達のお陰で致命傷は避けれたけどみんな何ヵ所か骨が逝っちゃってる……」
エミリアがナターレンや他のチームの後衛達に話を聞くと、どうやらあのドラゴンは『ドラゴンもどき』とかのバッタ物ではなく立派にドラゴン並みの力が有る模様。流石に炎や氷などの魔法や羽は生えてはいないがその分攻撃力が半端無いらしく、歴戦の騎士や冒険者達も一撃で粉砕されてしまったらしい。
それまでは手柄やドロップ品目当てで意気揚々と挑んでいた者達も流石に顔を青褪め、距離を取って遠距離攻撃や体力のある者、盾を持った者達が壁役となり、あとは数でゴリ押しすることになった。
………結構な犠牲を払ったらしく、何とか生きている者は上層に戻って緊急処置などの手当てをしてもらっている。
「……そうでしたか。私達が遅れたばっかりに」
「ううん。寧ろ一緒に入っていたらエミリア様もやられていたもしれないから結果的に良かったよ」
「……そう言って頂き感謝します」
人形師のファナにそう言われてエミリアは安堵した。もしかしたら遅れた事を咎められるかもしれないと思ったからだ。
「おい、お前達いつまでお喋りしているつもりだ。今、こうしてる間にも下層では戦っているんだ」
「あ、そ、そうでした。早速加勢に向かわないと……」
「アホか貴様っ」
「ヴェ!?」
ジト目のガルに言われ、自慢のレイピアに手を掛けて下層に続く階段に向かおうとするエミリアの襟を引っ張るガル。急に引っ張られて潰れたカエルみたいな声が出た。
「皇女、ここに負傷した者や生徒達がいる時点で少しは考えろ」
「けほっ……。考えろって貴方ね……」
ガルからのんびりするな的な事を言ってきたのに行こうとしたら止められるとか訳分からないエミリアは咳き込みながらガルを睨むがガルは何かを警戒している様で下層への階段をずっと睨んでいる。
「マーロ、お前達が下層じゃなくここにいるって事はつまり……この先はもっと地獄になってる可能性があるんだな?」
「ああ……。こっから下には選抜戦に落ちて来た例の機械人形がたくさんいたぜ」
「一体だけでも大変だったのにあの数は無理!」
「おまけに数は少ないけどここのと同じドラゴンもいたしね」
思い出しただけで身震いする生徒達にガルは苦虫を噛む。
「……って事だ皇女。迂闊に突っ込めば例の遠距離攻撃で蜂の巣になるだけだ」
「だからって皇女の首根っこ掴む馬鹿がどこにいますの!?」
「皇女も糞もあるか。イングの為にも無駄死にはしたくないだろ」
「っ、な、何でそこでイングが出て来るんですの!?」
イングの名を出した途端、分かりやすく赤面するエミリア。乙女だ。
「さぁな。……サラ、そっちが準備出来たら行くぞ」
「ええ。……といいますかエミリア様、イングの事好きだったのですのね」
「なぁっ!?」
「………(見りゃ分かるだろうに)」
貴族特有(?)の世間知らずのサラが今更周知の事実に気付きエミリアに問う。問われた方も顔が更に赤くなる。
「う~ん。こりゃ三角関係になりそうだね」
「私的にはサヤ×イングかなぁ」
「いやいや、その組み合わせは香ばしすぎるでしょw」
「そもそもサヤちゃんって男の娘じゃなかった?」
「お似合いなら性別など些細な事よ!」
「そういう問題!?」
ドラゴンや機械人形が下層にいるというのに急な本人不在のラブコメに発展しそうな雰囲気に周りの女子達も色めき立つ。
「「「「「……何だこの緊張感の無さは」」」」」
そんな中、流石にこの流れには乗れない男子達(当然ガルも含む)は口を挟もうとするも、女子の数の方が圧倒的に多いので黙るしかない。
ウィーン、ガシャン。ウィーン、ガシャン──────
「「「「っ!?」」」」
「こ、この音は────」
「────来たか」
そんな馬鹿な事をしていると下層から何か機械的な音が階段を上がって来る音が聞こえてきた。勿論選抜戦での乱闘に参加した生徒達はこの音でもう既に察した。
「アイ〇ビーバ○ク!(ネイティブ)」
「お前等避けろ!」
ガシャン(マシンガンを構える音)!
まさか目視できる位置に着いた途端、謎の掛け声と共に例の兵器をぶっ放す直前、ガルが勘で全員に指示を出し、動ける者は直線上に入らない様に隠れ、動けない者は白魔導士や練成師のサラによって防護壁で護られている。
「ここで自爆させる訳にはいかないから、な!」
ガスッ!
「ギ、ギギギ……!?」
トリガーハッピー宜しく、土煙が出る程撃ちまくる機械人形の死角を縫って真正面までやってきたガルが気で強化した拳で機械人形の心臓部『強水素エンジン』を掴み抜く。それによって動力源を失った機械人形は動きを止めた。
「サラ!」
「ええ!」
そして自爆するまでの猶予でサラにそれを渡し、錬成術で『強制分解』して無害な物へと変えようとする。
「………どうやらその必要は無いみたいですの」
「そ、そうか……」
が、どうやら動力部を綺麗な状態のまま引き抜いたので自爆する様子は無かった。
ちなみに選抜戦の時は初見かつみんなで攻撃しまくった所為で動力部にダメ-ジが入って事で自爆まで至った事は当然誰も知らない。
なので今回の様にガルの一点突破での動力部引き抜きが正解だったらしい。
「これが正しい倒し方だとすると……」
「下層にいる連中はどうなったんだ……?」
下層に行った者達が皆が皆、ガルの様な倒し方をしたとは限らない上、選抜の時みたいにフルボッコしたとなれば自爆は必至かもしれない。
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「秘密の通路ってここか?」
「ああ、ニケの嗅覚(?)と勘でここら辺を探って───」
「タックがコケた時にうっかり掴んだ木の枝がスイッチになってて引き、ここが開いた」
その頃探索していたタックとニケ&暇な人達が何かを見つけ、筋トレ中のイングを呼び付けた。
「……何かあったの?」
「これって……」
すると呼び付けたイングに着いて来た佐夜とマナもここに来たが、佐夜はタックが見つけた仕掛けを見て息を飲んだ。
だってどう見てもこれはこの世界には似付かわしくないオーバーテクノロジーな代物だったからだ。
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「さってと。早く次元迷子の子を保護して隊長達と合流しなきゃね」
そしてイング達がダンジョン入り口からいなくなった事で無人となった所にリオが颯爽とダンジョンへ入って行った。
下手すると日本語もおかしくなってるかもしれない(-_-;)
ここは一旦、他作品も読んで勉強し直さなければ。
ではまた




