第14話 ~銃を持たせなければ時間掛かるが余裕~
この回は原文には無い所です。キスして終わるとか普通にありえんてぃ
「I’ll be back!!(ネイティブ)」
「だから使い方間違ってるって!」
例の侵入者がさっきと同じセリフを言い、佐夜ももう一回ツッコむ。いや、もしかしたらこのロボ、この言葉しかインストールされていないのか?
「お、おい! 結界が壊れるぞ!?」
「嘘だろおい!?」
「逃げろ!」
「「「「ぅわあああああああ!?」」」」
「「「「きゃあああああああ!?」」」」
外部からの衝撃に強い筈の結界が壊された事で徐々にヒビが入っていく結界に外で観戦していたその他の生徒や一般人、警備や大会関係者達が皆焦り、既に侵入者が現れてから観客の半数以上が警備の人の誘導指示で逃げて行く。
「「「「「「姫様、大丈夫ですか!?」」」」」」
すると割れた結界外から警備と王族の護衛達が駆け付ける。
「え、ええ……私は無事ですわ」
「姫は下がってください。ここは我々が─────」
エミリアの無事を確認し、例の侵入者を捕らえようと数名が例のター〇ネーターっぽい奴に凸する。
『排除する』
ジャッキッ!
「っ!? ダメだ伏せろ!」
が、例のシュワちゃん|(仮)はどこから出したのか、ショットガンを取り出してリロードし狙いをエミリアとその直線上にいる騎士・警備達に向ける。佐夜はリロード音でヤバいと感じ狙われた者達に伏せる様に言い、地面に手を当てて即席のバリケードを生成する。
※:真っ直ぐな楯『|』で防ぐのではなく、斜め『/』に作って逸らす感じ。
バァン、バァンバァン!!
「きゃああああああ!?」
「エミリア!」
「っておいイング。今はそっちに行くな!?」
敵が謎の筒状の武器をこちらに向けたと思ったら爆発音みたいな轟音が轟き、佐夜の咄嗟の指示で伏せているエミリアも何が何だか分からずに悲鳴を上げ、その窮地に陥っているエミリアを見てイングがすかさず助けに入ろうと向かうがそれは逆効果だ。
ジャキッ、バァン、バァンバァン!!
「『カゼノコロモ』!」
「きゃあ!?」
シュワちゃん|(仮)がリロード⇒発砲するその間にイングは佐夜から供給してもらった魔力で『カゼノコロモ』を発動し、一瞬でエミリアを抱きかかえて射線から逃れる。ちなみにお姫様抱っこ状態。
が、相手はアンドロイド。いくら早くなろうと機械のセンサーからはそう簡単に逃れられない。シュワちゃん|(仮)もすかさずショットガンの照準をエミリアに合わせる。
風の最上位魔法で銃弾も避けられると思っていたイングだが、相手が未知の敵のショットガンはある程度正確で、散弾銃な故、直撃はしないものの小さい弾丸がイングとエミリアの皮膚を掠り、2人は焦る。
タック「マズイ、このままだとあの2人殺されるぞ!」
ノン・ロロ「「助けないと………っ」」
佐夜「ダメだ、迂闊に近付くな! 今跳び出してあのじゅ……武器がこっちに向けられたらアレで殺される」
マナ「………でも早く何とかしないと2人が危ないっ」
ニケ「そこは2人の運に頼るしかないさね」
イングとエミリアがショットガンで狙われ続けている中、残りのアルケシスメンバーは佐夜の作った即席の厚いバリケード内で打開策を練っているがそこは佐夜の言う通り今、ここから飛び出して例のシュワちゃん|(仮)を妨害する前に撃ち殺されるのがオチだ。
なのでここは横移動しながら避け続けているイングがそのまま闘技場を半周し、佐夜達のいる所まで辿り着けば少なくとも状況は打開できるし、現にエミリアが狙われている事は既に周りも周知の事なのでエミリアの護衛・騎士達は一度撤退して物陰から反撃の機会を伺っている。
バァン!!
「ぐあぁっ!?」
「きゃああ!?」
「「「「「「イング!?」」」」」」
だがそんな希望も虚しくイングの肩に散弾が直撃し、エミリア諸共地面に転がる。
「くそっ。もう我慢出来るか!」
「タック!?」
「ちっ、仕方ないねアタシ等も特攻するよ!」
「ニケまで!?」
「「ノンとロロも行くよ! マナお姉ちゃんは後ろから援護お願い!」」
「……分かった」
「君等もか!?」
イングが倒れ、超絶ピンチになった事で我慢の限界を迎えたタックとニケがバリケードから飛び出し、先手必勝と言わんばかりにタックが速攻火魔法をシュワちゃん|(仮)に当て、こちらに注意を引こうとする。
が、相手は全然こちらの攻撃を一切気にせず、銃口を上に向けリロードする。
「今だ!」
「「「「「「っ!?」」」」」」
するとその瞬間誰かの声と共に例のシュワちゃん|(仮)の立っている場所の半径1メートルに穴が開き、シュワちゃんはそのまま無表情で深そうな穴に落ちていった。
タック「い、今のって錬成術か?」
ニケ「サヤの仕業かい?」
佐夜「い、いや……俺じゃないぞ?」
マナ「………じゃあ一体誰が?」
佐夜「……そんなの多分1人しかいないだろ」
飛び出したのはいいものの、いきなり敵が消失した事で拍子抜けになったタック達は疑問に思いつつも急いでイング達の元へ向かう。当然佐夜も急いでみんなの後を追う。
「サヤさん。危ない所でしたわね?」
「やっぱりアンタか……」
すると観客席に隠れていたのだろうサラが相変わらずのゴスロリ姿で佐夜の所に来た。どうやら加勢してくれるらしい。
「俺達もいるぜ? 一応な」
「マーロ!? それにケラールやグラッセの人達も!?」
シュワちゃんが落下したのと同時にサラと同じく反撃の機会を伺っていた実力者たちが次々と闘技場に降りて来る。
「何か良く分からない奴の乱入(侵入?)を止める為、来たのはいいけど……どうやら私達の出番はもう無さそう?」
「それは早計じゃない?」
「それよりも早く怪我人の手当てをしないと」
「急げ、意識が無い者や出血が酷い者達を優先的にバックヤードに運ぶんだ!」
シュワちゃんが一時的に穴に落ちている隙にこの闘技場に残っている手の空いた警備員や生徒達が急いで急患達をこの場から運び出す。
『排除……するッ』
「ぅゎ来た!?」
何とか怪我人(イング&エミリア含む)達をバックヤードに運んだ瞬間、サラが生成した深い穴に落ちたシュワちゃんが這い上がって来た。ロボなので無表情なのだが、何か若干怒っている感じがするのは気のせいなのだろうか?
「みんな、あいつが武器を取り出す前に叩くんだ! 早く!」
「「「「「「「っ!?」」」」」」」
本当は皆、相手の出方を窺ってから行動しようとしていたが、佐夜の『相手に武器を取り出す時間を与えるのはマズい』的な発言で皆は『佐夜はこの敵の事を知っている?』と疑問を持ちつつも、ここは佐夜の進言を下にシュワちゃんに一斉攻撃を仕掛ける。
……もし通常状態で重火器を持たれていたら絶対何人か撃ち殺されていたのは必至。むしろイングが必死で他の人に弾が出来るだけ当たらない様(跳弾は仕方ない)逃げ回っていた事で重症者はいるが死者はいなかった事が重畳。
だが穴に落ちて這い上がって来る時ふちに手を掛けているので両手には銃は握られていない。
なので攻めるのは今しかない!
─────60分後(鳩のBGM)─────
といって60分掛けてようやくシュワちゃん似のアンドロイドが沈黙した。正直数の暴力ではあるのだが、相手は只の金属で出来たロボではなく特殊なワイヤーを外皮や着ている服に巻いているらしく、剣で斬っても全然斬れない。当然耐久性も高いので殴ったらこっちが痛い故に、迂闊に接近したらカウンターを喰らう。
「だったら魔法で仕掛ければいいのでは?」
と、誰かがそう提案し魔法戦に切り替えるがシュワちゃんの構造上魔法にも強いらしく、炎にも水(氷)にも電気にも強く、風(や嵐)などでふっ飛ばそうにも体重が重いので飛ばないし、先ほどサラが仕掛けた穴などをもう一回やろうにも既に1回掛かっている相手のシュワちゃんには通用しなかった。
なので結局相手の隙を見て少しずつ削っていくしか手段が無かったのだ。正直思ったより時間が掛かったのでみんな既に体力も魔力も殆ど残っていない。それくらいこのシュワちゃん|(仮)ことアンドロイドは硬かった。
ホント、超、硬かった(ニケ談)。
「ミ……ミッ…ショ…………ン、し………ぱい………ガガガgg…g…………」
「「「「「「……………」」」」」」
機械らしくショートさせながらバグるシュワちゃん。戦っている間は死闘を繰り広げていたが、流石に30人以上で1人(?)にボコるのは後味が少々悪く、数名は若干の罪悪感を感じる。
「はぁ、はぁ………や、やっと倒れた………」
「グルル……。殴り続けた所為で手がヤベェ……っ」
一方の拳闘士であるニケとガルは手を痛めていた。そりゃ特殊金属を殴り続けたら痛いわな。
「皆さん。大丈夫ですの!?」
「「「「エミリア様!?」」」」
すると怪我の手当てが終わったのか、イングのお陰で比較的軽傷で済んでいたエミリアが応援に駆け付けた。
マナ「……エミリア、もう終わった…よ?」
エミリア「マジですの!?Σ(゜□ ゜)」
佐夜・タック「「いやマジて姫様!?」」
エミリア「え、あ、こほん……。本当ですの?」
ノン・ロロ「「ホントー!」」
手当てをしている者達から「苦戦している」と聞いて愛用の槍を持って急いで駆け付けたのだが既に終わっているとマナから言われた事でつい地が出たエミリア。
それ以外の者達もすっかり終わったと思いそれぞれが「やったぜ!」的な会話で盛り上がったり「やりすぎたかな……?」みたいな罪悪感で反省する人もいた。
「……ション、失敗に…よ………り、じばくそ…うち……作動!」
そんな馬鹿な会話の最中、ショートしながらスパークしているシュワちゃんが不穏な単語を言い放っていたが誰も聞いちゃいなかった。
※:つつく(当たり前だろ)
次回はどう自爆範囲から逃れるかが争点です。
マロン「……相変わらず長くなりそうね」




