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316・「道」の運ぶもの。

 旧都と南の商都との間の道の整備がほとんど終わったそうだ。

アスファルト舗装・幅は前世の4車線くらい・歩道付き。

歩道と車道のあいだに街路樹も植えて貰った。


ほとんど……と言ったのは一部に舗装を拒否していた領主がいるからだ。

「アスファルトの黒い舗装なんて気持ち悪いからイヤダ!」と言うのが

本音らしい。

道が領地の境界線になってるそうで道自体は国の物だそうなんだけど……


反対側は商都の侯爵様の領地なので相談してみたよ。


「構わんよ。

道を私の領地を使って設置してくれたまえ。

道は本来国の物だからね。

道の分だけ国に返上すれば良いだけの話だよ」


五月蠅い道の反対側の領主は放置して侯爵様の領地へと食込む形で工事は完了。

侯爵様は道が改良されたのに合わせて道沿いの宿場町を整備し直した。

旅が楽になった商人達はクレームを付けた領主に良い印象を持たなかったらしい。

侯爵様の領地側の宿場町を利用することが多くなったそうだ。

領地が道の分だけ少なくなってもそれ以上の利益になったそうな。


本来国の物である道路の改良については国から許可が出ているにもかかわらず

クレームを付けた貴族は実は公爵家だった。

貴族としては最高位でこの国には2家しか無い。

公爵様はクレームを言っただけで別に法を犯したって訳じゃあ無かった。

でもそんな公爵様を王様は叱責した。


「本来なら国が整備すべきものである中心的な『道』だ。

戦争のせいで手が回らなくなっていたところを商業ギルドからの申し出で

整備を任せているのだ。

国策にはあまりクレームなど入れて欲しくはないな!」


公爵家の領地も今回の戦争ではかなりの被害を受けている。

復興のためにも「道」は重要だと思うんだけどね。


商都の先の外国への道も引き続き整備がされている。

工事の関係者も慣れた仕事になってきたそうだ。


「旧都から王都への道も取りかかることになりました。

完成は多分春までは掛からないと思いますよ。

まあ、費用が商業ギルドこっち持ちなんで多少はイタイですがね。


商都との行き来が楽になったので目敏い貴族様方から自分の領地でも出来るのかと

問い合わせが増えてます。

一遍に全部とは行きませんが皆の仕事が増やせそうですよ。」


「道」はいろいろな物や人を運ぶ。

戦争で物流は大ダメージを受けたからね。

旧都・商都間だけでなく国中の道が整備出来たなら復興も順調に進むと思う。


災害の為に生活物資を3日分くらいは備蓄するようにと前世のあの国では

推奨されていた。

遅くとも4日後には救援が届くようにと努力が続けられていたんだと思う。

でも直後に全員を救援することはどんな大国でも不可能に近い。

自助努力を推奨したい気持ちは理解できたね。


大地震のあとで地元の土木業者達は何処からの要請も来ていない頃から自主的に

道の修復に当たっていたそうだ。

たとえ舗装が出来ていなくても通れる「道」が有るなら救援の物資も人も現地に

届けられるからね。


でも道が整備されているとそこを通って侵略されることもある。

この国は戦争が終わったばかりだから対魔王国については暫く心配は要らない。

宰相閣下は北の国を警戒しているけどね。

そのためにも国を復興させないとまともに戦争もできないことになるよなぁ。


軍人志望だけどオレって平和なあの国の人間だったんだもんな。

戦争はできたらしたくない……

防衛戦の勉強とかしてみるのもいいかもしれないね。



 学園に入るのにもまだまだ歳が足りないのに悩みは深いヘンリー君なのでした。

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