315・猫車。
読者の方からご指摘をいただきましたので人物名から諱を削除しました。
知ってても特定の人しか呼ばない特別なホントの名前……
なんかファンタジーっぽくて良いと思いますけどね。
登場人物の命名にすら難儀してしまう作者としては歴史上の人物の名前で
ひっかかるとは思いもしませんでした。
う~ん、コレって「孔明のワナ」には入れてもらえませんよねぇ(笑)。
秋が終わろうとしている。
ココの世界の木々も紅葉していたよ。
そうして落葉していった。
館の庭には大木と言っていい木々がある。
つまり落ち葉が山なんだ。
でもたき火はしてはいけないことになっていると言う。
「旧都だけでなく王都もですよ。
昔は狼煙が連絡手段だった頃もあるんです。
なので不要不急の時には余計な煙は上げてはいけないことになってます。
落ち葉だと薪と違って煙が上がりやすいですからね」
まあ、都会の真ん中でハデな煙が上がったら何事か!? って思うよな。
あの落ち葉ってどうするんでしょう?
「集めて庭の隅の目立たないところで堆肥にしてますよ。
庭師と料理長が相談して野菜やハーブなんかを育ててます。
勿論花壇にも使ってますよ」
落ち葉は山のようになっていた。
堆肥を作ってる場所に運ぶのを暫く待って貰うことにした。
なぜって……
あんなにあったらやっぱりやりたいよね。
ボールプールならぬ落ち葉プールをさぁ。
軽く走って行って落ち葉の山にダイブした!
見ていたトムとタムが続いて飛び込んできた!
なので落ち葉を抱えて投げつけた。埋まれっ!
勿論反撃が来たよ! 2対1! でも負けないもんね。
庭師がせっかく集めた落ち葉だったけどもう一度散らかしちゃったよ。
ごめんねぇ……
見ればミーアも参戦しようとしてたよ。
でもデカパイかあさんに捕獲されていた。
まあ、お行儀がいい遊びじゃあないもんな。
三人で落ち葉の山を引っかき回していたらいつの間にか人数が増えていた。
遊びに来たお子さまモニターズが勝手に参加してたんだ。
結局、執事氏にお説教を喰らったよ。
庭師の仕事の邪魔をしないように! ってね。
でも、庭師は笑ってたけどね。
「私も弟子入りした頃似たようなことをしてましたよ。
気持ち良かったです。
でも落ち葉をキレイに払い落とせなかったので親方に一発でバレました。
クリーンの魔法でキレイにするなんて思いもしませんでしたから」
落ち葉だらけの子供達をデカパイかあさんはクリーンの魔法でキレイにした。
そうしてオレ達は落ち葉を堆肥にする場所まで運ぶのを手伝ったんだ。
手押し車に載せて運んだ。
ちいさなリヤカーみたいな物だったよ。
ココには一輪車って無いのかなぁ?。
勿論乗るヤツじゃあなくて作業用のヤツだけど。
「車輪が一つってことですか?
一つでどうやって運ぶんでしょう?
車輪が一つじゃあ水平に保てないと思うんですけど」
絵に描いて説明したよ。
そうして館に常備してある材料で錬金術を使って造って見せたんだ。
現物を見て納得したカール君は早速商業ギルドと職人ギルドに連絡した。
一人でも結構な量を運べるし車輪が一つでもかえってコントロールが
しやすかったりするからね。
なにしろ原型は三国志に出てくる蜀の国の丞相・諸葛孔明の発明とされている。
天下の奇才と敵の司馬仲達に言わせたほどの彼がこんな物を……
と思うかもしれない。
でも、それだけ「運ぶ」というのは大変なことでもあったってことだ。
結局オレの造った一輪車はお子さまモニターズには新しいオモチャと認定された。
落ち葉を運ぶのにも使ったけど乗って乗られて運んで運ばれて飽きもせずに館の
庭を走り回っていたよ。
人を運ぶのにはちょっと危ない気がしないでもなかったけどね。
ココと前世では危険の基準が違う気がしたんだ。
でも、オーイ……気をつけて遊んでくれよぉ~~(汗)。
猫車・作業用一輪車の別名。単に「猫」とも呼ばれる。
・取っ手の形が猫の手に似ていた
・逆さに伏せると蹲った猫に見える
・猫のように狭いところにも入れる
・車輪が猫のようにゴロゴロ音を立てるなど
名前の由来は諸説あるがいずれも根拠は薄いとされている。
(ウィキペディア)




