↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
82/137

7 神技炸裂の巻 4

登場人物の簡易紹介(誰かわからない奴がいた時だけ見てください)


キラー:主人公。召喚された元高校生。クラスチェンジアイテムによりニンジャとなった。

ストライク:森で見つけたカメレオン。

サイシュウ:ダンジョンで出会い、仲間になった異世界の上級冒険者。

ソフィア:共に召喚された吉良の同級生。日米ハーフの少女。

ティア姫:吉良が身を寄せるハイマウンテン王国の姫君。

スターゲイザー:主人公達を地球から集団転移させた魔術師。

アリン:コリーン国の女騎士。クマ獣人。キラー達に敗れて軍門に降る。

マンドリオ:ニスケー国の将軍。ゴリラ獣人。キラー達に敗れて軍門に降る。

キャシャロット:カパード国でキラーに買われた元メイドの奴隷少女。マッコウクジラ獣人。

セファラス女王:カパード国の女王。ハダカデバネズミ獣人。キラー達に敗れて軍門に降る。

スフィル王子:アーマルベン国の王子。キラー達に加勢した縁で仲間に加わる。

シャンマウ:ウェスパレス国の女グラップラー。ネコ獣人。

『後はこの都を落とすだけだ』

 スターゲイザーがそう呟き、乗機がゆっくりと前進する。

 ハイマウンテン勢はそれを迎え撃つべく身構えた‥‥!


 真っ先に叫んだのはアリンだ。

「おのれ、我が同胞の仇! 大将首はもらった! 征伐!」

 Sクマーベアーが爪を振りかざして走る。

 スターゲイザーの乗る死神のごとき魔術師の機体が顔をあげた。フードの奥で、巨大な一つ目が光る。白銀級機(シルバークラス)・Sハンドレッドアイは大きな杖を振りかざした。

 杖の先に光球が生じ、一瞬で放たれる。

 光球がベアーの手前で、爆発的に膨れ上がった。


 広範囲を包み込んだ結界の中で、光と爆風が荒れ狂う!

「ガギゴゴー!」

 アリンの絶叫‥‥だがそれさえも爆発に吞み込まれ、微かにしか聞こえなかった。


 光と風が消える。

 焦げて煙燻る大地の中、クマーベアーは半ば溶解して倒れていた。


 サイシュウが呻く。

「あれはこの世界の破壊魔法でも最上級の一つ、核撃魔法ニュークリアーブラスト‥‥!」



 ベアーを仕留め、ハンドレッドアイの巨大な一つ目がハイマウンテン勢を見渡す。

 だがそのうち一機が既に消えていた。

 姿を消したSモールラットは——ハンドレッドアイの足元の地面を突き破って現れた!


「ふははー! 地下からの奇襲じゃー!」

 意気揚々と叫ぶセファラス女王の声とともに、モールラットのドリルが唸りをあげてハンドレッドアイに突き刺さる。


 否‥‥刺さらない!

 黒いローブのような装甲は、モールラットのドリルを完全に弾いていた。

「なんじゃとー!?」

 驚愕するセファラス女王に、スターゲイザーの冷たい声。

『魔術師は鎧を装備できない脆い職‥‥というのは生身の話だ』

 そしてヒュッと杖を振る。

 先端でモールラットが軽く叩かれると、強烈な衝撃波が発生し、ラットを紙屑のように吹き飛ばした。


 全く慌てた様子が無かったのは、地下からの攻撃を予想していたからだ。

 カパード国のケイオス・ウォリアーが地下から奇襲してくる事を知っているのは前回も記した通り。


 だが攻撃が全く通らなかった事は確かだ。

 マンドリオが冷や汗を流す。

「ぬう‥‥シンプルに強い」


 強敵を前にキラーは隙を窺っていた‥‥が、ストライクが体色をくるくると変えている事に気付く。

「どうした、ストライク?」

 訊きながらも、カメレオンの感情が激しく揺れている事は察した。いつもと違い、ヒエイマルを召喚する様子も無い。

(様子がおかしい。怒り? 動揺? 興奮? なんだ?)


 しかし、考えている暇はなかった。

「ぐわぁーっ!」

「うわぁーっ!」

「んにゃーっ!」

 通信機から悲鳴が届く。マンドリオ、スフィル王子、シャンマウ‥‥三人がいっせいに倒されたのだ。

 右、左、上の三方向から攻撃をしかけた三機ではあったが、ハンドレッドアイを中心に放たれた赤い高エネルギー波動にまとめて叩き潰されたのである。



 ほんとんど倒されてしまったハイマウンテン勢。

(俺がやるしかあるまい)

 キラーは乗機Sゲイルイーグルを空へ飛ばせる。

「邪道地形置換(ちけいちかん)術‥‥!」

 巨大な布を取り出し広げるイーグル。そこに映るのは‥‥星空!


 インタセクシルの機体は宇宙運用を前提としていないので、基本的に宇宙適応は低い。もし敵を地形・宇宙に置いて、自機は地形・陸から攻撃できば、圧倒的に優位に立てる事になる。

 宇宙空間と大気内の地上が隣接しているような環境が無いから普通はできないだけで――忍術で環境を造りだせば、できる。できるのだ!


 だがしかし。スターゲイザーは‥‥

『期待以上と言っておこう。だが、な』

 その機体・Sハンドレッドアイが、纏っていたローブを脱ぎ捨てた。

 白い骨のような装甲が露わになる——その各所に光る、目玉のような結晶も!

 全身に妖しく輝く目を開いた、これがこの機体の全力状態(フルパワーモード)なのだ。


 杖の先端が輝き、その軌跡でハンドレッドアイは宙に文字を刻んだ。

 同時にキラーを激震が襲う!

「むっ!?」

 イーグルは大勢を崩し、地上へ真っ逆さまに‥‥。



「どうなってるの!?」

 呆然と呟くソフィア。

 彼女は——いや、彼女だけではない。ハイマウンテン勢は見た。

 ど(・)こ(・)か(・)ら(・)か(・)飛(・)ん(・)で(・)き(・)た(・)棍棒(クラブ)が、ゲイルイーグルの側頭部を直撃したのを!

 その衝撃で忍術のための布は消え、イーグルは墜落したのだ。


「くっ!」

 呻きながらキラーは宙で体勢を立て直す。

 だがその時には、スターゲイザーは次の行動に移っていた。

 ハンドレッドアイが杖を掲げると、紫色の魔力が先端に収束する。

『グラビトンスター!』

 スターゲイザーの呟きは、彼が使った独自の魔術の名前だ。

 彼の乗機が杖を振り回した。紫の魔力球——彼の魔術によって造られた高重力の力場——が、光の糸で杖と繋がったまま、振り子のように放たれた。


 咄嗟に避けるキラー。イーグルは分身を生み出し、四方に散る。

 だがそれら全てが高重力球に吸い寄せられ、飛んでくる球にしこたま打ちのめされた!

 分身は消え、イーグルは地上に落下、激突‥‥!


「き、キラーさんが!?」

 スフィル王子が驚愕する。

 いや、王子だけではない。その場の皆が驚いていた。

「ちょっと! ねぇ、ねぇ! 大丈夫なの?」

 ソフィアがいつになく焦ってキラーへ呼びかける。


 キラーからの返答は無かった。

 イーグルは地に伏せたままだ。


 信じられない顔をしてシャンマウが呻く。

「馬鹿にゃ‥‥キラーが敗れた‥‥?」

設定解説


・ハンドレッドアイを中心に放たれた赤い高エネルギー波動


スターゲイザーの魔法・ビッグバンウェーブによるもの。

MAP兵器として自分を中心に全方位を粉砕する。


・グラビトンスター


これもスターゲイザーの編み出した魔法。

高密度の重力球は敵を吸い寄せる効果を持つので、結果的に恐ろしい高さの命中率補正を誇る。

そういう理由なので回避系の特殊能力も無効化する。

ほとんど必中に近い、回避系殺しの魔法なのである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。