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第7話 魔力測定器で“あり得ない数値”が出た

第7話です。

研究所に集まった冒険者たちの測定会で、思わぬ事態が起こります。

研究所の中は、朝から妙に賑やかだった。


「おい、次は俺だ!」


「順番守れって!」


冒険者たちが机の周りに集まり、魔力測定器を囲んでいる。


昨日、測定器の噂が街に広がったのだ。


ミリアが慌てて紙に数字を書き込んでいた。


「えっと、次の人どうぞ!」


冒険者の一人が装置に手を置く。


魔力を流す。


装置の表面に数字が浮かび上がった。



43



「お、結構あるな」


「俺より高いじゃねえか」


周囲がざわめく。


アルドが腕を組みながら言った。


「まるで力比べだな」


ミリアが苦笑する。


「本当は研究なんですけどね……」


次の冒険者が前に出た。


若い男だ。


装備は軽装で、あまり強そうには見えない。


「えっと、やっていいんですか?」


「魔力を流してください」


ミリアが装置を差し出した。


男が手を置く。


魔力を流す。


数字が浮かぶ。


ミリアが読み上げた。


「魔力量……12」


周囲が少し笑う。


「新人か?」


「まあそんなもんだろ」


だが次の瞬間。


装置の表面にもう一つの数値が浮かんだ。



781



ミリアが固まった。


「……え?」


アルドが眉をひそめる。


「何だその数字は」


ミリアが装置を確認する。


「おかしいです」


「こんな値、初めてです」


冒険者たちがざわついた。


「壊れたんじゃないのか?」


「測り直せ!」


男がもう一度魔力を流す。


数字が出る。


魔力量



12



そして



781



同じだった。


ミリアがレオンを見る。


「先生……」


レオンは装置を受け取った。


そして男を見た。


「もう一度魔力を流せ」


男が頷く。


魔力を流す。


装置が光る。


数字は変わらない。


レオンは静かに言った。


「装置は壊れていない」


アルドが聞く。


「じゃあその数値は何だ」


レオンは装置を机に置いた。


「魔力量ではない」


ミリアが驚く。


「え?」


レオンはノートを開いた。


「この装置は魔力だけを測っているわけではない」


「魔力の反応を解析している」


ミリアが言った。


「つまり……?」


レオンは男を見る。


「お前には魔力とは別の適性がある」


冒険者たちがざわつく。


「適性?」


レオンは装置を指した。


「これは魔法適性の数値だ」


ミリアが息を呑んだ。


「魔法適性……」


アルドが驚く。


「そんなもの測れるのか?」


レオンは答えた。


「偶然だ」


「だが測れた」


ミリアの目が輝く。


「つまり……」


「魔法の才能が数字で分かる?」


レオンは頷いた。


研究所の中が静まり返った。


そして次の瞬間。


冒険者たちが一斉に騒ぎ始めた。


「そんな装置聞いたことない!」


「ギルドが欲しがるぞ!」


「王都が黙ってない!」


アルドが苦笑する。


「とんでもない物を作ったな」


レオンは装置を見つめた。


小さな金属の筒。


だがその中には


魔法の常識を変える可能性があった。


ミリアが小さく言う。


「先生……」


「これ、世界が変わります」


レオンは静かに答えた。


「変わるだろう」


研究所の窓から、街の屋根が見える。


まだ小さな辺境の町。


だがレオンは知っていた。


この研究所は


やがて魔法世界そのものを揺るがすことになる。


そしてその研究所を、遠くから見つめる者がいた。

第7話を読んでいただきありがとうございます。


魔力測定器から、思わぬ研究テーマが見つかりました。


ここから研究所の研究はさらに広がっていきます。


面白いと思っていただけたら

ブックマークや評価をいただけるととても励みになります。


次回は、<魔法適性>という新しい研究テーマに挑みます。

お楽しみに!

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