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第6話 魔力を数値で測る装置を作ったら魔術師たちが騒ぎ始めた

第6話です。

研究所で新しい研究が始まります。

ミリアが研究所に来て三日が経った。


工房の机の上には、紙が山のように積まれている。


術式の図。


魔力流動の記録。


そしてレオンの研究ノート。


ミリアは机に突っ伏した。


「……すごいです」


「何がだ」


レオンはペンを走らせたまま答える。


「魔法ってこんな構造してたんですね……」


「普通は知らない」


レオンは淡々と言った。


「魔術師は感覚で魔法を使う」


ミリアはノートを指さした。


「でもここ、魔力が逃げてますよね?」


レオンが顔を上げた。


「気づいたか」


ミリアは少し嬉しそうに笑う。


「少しだけですけど」


アルドが椅子に座りながら言った。


「正直に言うが」


「お前たちが何をしているのか半分もわからん」


レオンは机の上に小さな金属の筒を置いた。


「今日はこれを作る」


ミリアが首をかしげる。


「それは?」


「魔力測定器だ」


アルドが眉をひそめた。


「測定器?」


「魔力を数値化する装置だ」


ミリアが目を見開いた。


「そんなことできるんですか!?」


レオンは答える。


「できる」


この世界では、魔力量は


感覚でしか判断されない。


強い。


弱い。


それだけだ。


だがレオンは違う。


「魔力は量だ」


「量なら測れる」


ミリアが興奮した声で言う。


「すごい……!」


レオンは金属筒に術式を刻んだ。


細い魔力回路を組み込み、中央に魔石をはめ込む。


アルドが聞く。


「どうやって測る?」


「魔力を流す」


レオンは答えた。


「反応で数値を出す」


ミリアが言う。


「やってみたいです!」


レオンは装置を差し出した。


「持て」


ミリアは両手で装置を持った。


レオンが言う。


「魔力を流せ」


ミリアはゆっくり魔力を流す。


次の瞬間。


装置の表面に数字が浮かび上がった。


32


ミリアが叫んだ。


「数字が出ました!」


アルドが身を乗り出す。


「本当だ……」


レオンは頷いた。


「魔力量だ」


ミリアは息を呑む。


「魔力って……」


「数値で見えるんですね」


アルドが腕を組む。


「それが何の役に立つ?」


レオンは答えた。


「全部だ」


アルドは眉を上げる。


「全部?」


「魔法研究は測定から始まる」


レオンは言った。


「今までそれがなかった」


ミリアがつぶやく。


「だから魔法は感覚だったんですね」


レオンは頷いた。


「そうだ」


そのとき。


研究所の扉が開いた。


冒険者が三人入ってくる。


「噂の研究所ってここか?」


アルドが答える。


「そうだ」


冒険者が装置を見る。


「それ何だ?」


ミリアが得意そうに言った。


「魔力測定器です!」


冒険者たちは顔を見合わせる。


「魔力を測る?」


レオンは装置を差し出した。


「触れ」


冒険者の一人が魔力を流す。


数字が出た。


58


「おお!?」


冒険者が叫ぶ。


「数字出たぞ!」


もう一人が言う。


「俺もやる!」


41


「俺の方が強いじゃねえか!」


研究所の中が騒がしくなる。


アルドがレオンを見る。


「これは流行るぞ」


レオンは静かに言った。


「当然だ」


ミリアが装置を見つめる。


「これがあれば」


「魔法研究が進みます」


レオンは頷いた。


「やっと始まる」


研究所の窓から街が見える。


小さな辺境の町。


だがその町で


魔法研究が始まった。


そしてその研究は


やがて王都を揺るがすことになる。

第6話を読んでいただきありがとうございます!


研究所の新しい研究テーマ

魔力測定器が完成しました。


ここから研究所に人が集まり始めます。


面白いと思っていただけたら

ブックマークや評価をいただけると励みになります。


次回は

研究所に冒険者たちが押しかける回になります。

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