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第18話 第七夜


 コロニーへたどり着いた第七夜である。


 不吉な予感はある意味では外れた。死んだのはアリアだけでなく、ドクターも死んでいた。その追悼のため、すべての機械がシャットダウンされ、暗い夜を迎えていた。


 旅立った日のことを思い出す。


 飛び出して行こうというあたしを見ても、ドクターは何も言わなかった。どうしてなのか問うと、オレはただの実験者だからだと笑っていた。ただの観察者だからだ。選択は託された。あるいは選択は自ずとなされるものだからだ。ウサギは野に放たれるだろう。


 そして、おまえが最後の娘だ。


 ドクターの言葉、いや、ムッターの言葉だったか。我々は捨てたものに捨てられる。均衡と逆転は運命の女神の手から零れ落ちると。放ってきたもの、逃げたもの、生き残ったものがどうなるか最後は神に祈るしかない。肯定も否定もできぬものに。届くか届かぬかもわからぬ祈りなどに託すしかないとは。


 ヒトはピラミッドの頂点に立ったけれど、それまでにどれほどの同胞が喰われてきたことか。それを避けるためにこそ、脳味噌が使われてきたともいう。夜の獣を感じたり、ありもしないものを見たりするのも、その弊害なのだろうか。それとも、閉じられた頭の中のドアのように、その向こうに、なにかが在るのだろうか。


 ありもしないものに祝福あれ。アーメン。


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