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忘れ潮の灯台守  作者: Tpump6957
冬を買う人々
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112/196

閉じた倉の中

受理痕の箱が二つとも北へ着いたのは、市が開いて三日目だった。


テムの作業場へ運ばれた時、俺も立ち会った。夏に磨いた箱の角に擦り傷があり、片方の外包みには、川を渡る便で濡れたと書いた札が付いていた。中の封は乾いていた。二つとも、予定されていた運搬の順番を通ってきた。


箱を台へ上げるのを手伝ったダナは、戸口の段差を靴先で確かめていた。町の運び手から仕事を受け、雪の前に荷場と道の幅を見ているという。俺が箱の布を持ち上げる間に、彼女は入口へ渡してあった短い板を裏返した。下の石が一つずれ、踏むたびに浮いていたのだ。


「今日中に下へ材を入れる。帰りは端を踏むな」


彼女はテムへそう言い、箱の角に残った雪を布で払った。


「今日、開ける?」


俺が聞くと、テムは箱を載せた台の脚を確かめた。


「室温に馴染ませる。板が反ったら、あんたが泣く」


「泣きはしないと思う」


「じゃあ、私が泣く。仕事が増えるから」


エルナは包みの継ぎ目を見ていた。冬市の仕事を終えた後、一緒に確かめる日を決めていた。彼女は箱を早く開きたいはずだったが、紐を解く手は慎重だった。


俺は触らずに外へ出た。生まれる前の自分に関わる物が、閉じた箱に入って台の上にある。それを置いて昼の仕事へ戻るのは、ひどく奇妙だった。


空を見た。谷の奥で、雲が峰を隠し始めていた。


広間へ戻る途中、薪倉の前でキナに会った。


昨日まで開いていた大戸が閉じている。キナの橇は空で、荷を縛る縄だけが濡れた板の上へ載っていた。


「今日の荷は?」


「出ないって」


「雪で遅れた?」


「何が? ここにある物が?」


彼女は親指で戸を示した。隙間から乾いた木の匂いがした。俺が来た日に見た宿の名の札は、今は柱の内側へ移されていた。


倉番の若い男が戸を細く開けた。


「ヨレスさんから、夕方までは誰も出すなって」


「出す予定で人を雇ってるんだけど」


「俺に言われても」


キナが一歩近づくと、男は戸の陰へ肩を引いた。怯えているのが分かる。彼女は舌打ちして、橇の縄をまとめ始めた。


「あとで、運ぶ人がいないって泣かないで」


男は返事をしなかった。


俺は広間に戻り、ヨレスへ倉のことを聞いた。


「降る前に荷を揃えておきたいのです。今夜から二晩、山側の通りは止まるでしょう」


彼は同じことを何度も聞かれたような顔で答えた。


「宿の薪まで?」


「順に出します」


「キナは夕方まで待つと、暗くなるって」


ヨレスは窓の外を見た。売り手の列が庇の外まで続いていた。中へ入る前に相談を受ける人、範囲の説明を待つ人が並ぶ。列の途中で老人が片足を何度も踏み替えていた。


「寒くなると、迷っていた人も来ます。今朝は受付を一人増やしました」


彼は俺を見た。


「今日の検査を、少し増やしていただけますか。上乗せします」


俺はすぐには答えなかった。


彼の言葉のどこかを聞き間違えた気がした。冬に備える人が増える、と言ったのだろうか。迷っていた人の決断を手伝う、と言ったのだろうか。


窓の外で、老人が列を離れかけた。係が追い、何かを話した。老人は戻った。


ヨレスは俺の視線を辿った。


「あの方たちは、帰っても火がありません。ここなら、自分で一晩を買える」


「薪を出せばいい」


言葉が先に出た。


ヨレスの顔から、疲れたような笑みが消えた。


「あの倉は、あなたのものですか」


「宿の人が買った分もあるでしょう」


「受渡しは私が引き受けています」


彼は机の端へ指を置いた。長い爪の下が、きれいに白かった。


「ノアさん。私はあなたの仕事に口を挟まない。どうか、こちらにも同じ扱いを」


一緒に眺めていたはずの窓が、急に俺と彼を隔てた。


外で、最初の雪が横へ流れた。


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