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マッチ売りの少女2100  作者: ぽんた7
夜明け前
43/63

LIVE

 養護施設のまわりを囲んだ警察車両の近く、通行止めのすぐ外に篠原は取材車を止めた。機材に火を入れて配信を開始する。カメラを持って車を降り、近くに待機していた警官の一人に近づきカメラを向ける。


「パブネットの篠原です。これは何の騒ぎですか?」


「ここは危険になる恐れがありますので、至急離れてください。」


 よし、まだ民間人の強制排除にはなっていない。ここは公道だし撮影の規制など出来ない事は警官も判っているだろう。苦々しい顔をしている。


「危険?危険な犯罪者が立てこもっているんですか?」


「お話できません。後ほど広報課を通してください。」


 その時、その警官の後ろから自転車が飛び出してきた。無灯火なので近づくまで気付かなかったがかなりのスピードだ。なんと無謀な。

自転車に乗っていたのは小学校高学年くらい?のちょっと小さめな女の子。こんなに暗いのに警官をうまく避けながら疾走している。


 急いで車に戻る篠原。


「上田、あの子を追っかけて!」


 一部始終を見ていた上田だが、サイレンを鳴らしたパトカーよりも先に自転車を追うのはさすがに無理だった。しかし通行止めの外だ。パトカーの後を追いかける事はできた。篠原は助手席からカメラでパトカーを捉え続けた。


 異様なライブ配信がある、という噂が深夜のSNSを中心に広がり始めていた。



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