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棄てられ姫は誰にも愛されない  作者: 鷺森薫
アインホルン王国編
58/70

58.爆炎


エックハルト伯爵は風の魔法でアルベアト王に連絡した。

まず、人払いを依頼し、それから事の次第を説明した。


今さっきまで横に居た宰相の裏切りにアルベアト王は驚愕したが、デレックスの対案を是とし、遂行を命じた。


画して、一斉捕縛計画は粛々と決行された。

多数の捕縛者に王宮内は疑心暗鬼になった。

捕縛者は113名にのぼった。

ただし、その中にゼンタはいなかった。

北の塔の爆炎を見て逃げ出したに違いないと

皆は推測した。


当初は全員が王宮地下牢への送致かと思われたが、魔石の危険性を考慮して、魔法師団の別棟地下牢が使用される事になった。


警備は魔法師団、騎士団、憲兵団から等分で出す事とした。


捕縛者は主に憲兵団から詮議され刑罰を受ける事になったが、王女暗殺未遂、国家騒乱、

殺人、情報漏洩と多岐に渡ってはいたが、

表沙汰には出来なくとも、王位簒奪に加担した者たちであったため、全員が極刑となるであろう。


宰相等重臣たちはアルベアト王、エックハルト伯爵等の詮議を受ける事になった。


アルベアト王は項垂れる老宰相に聞いた。

「其方は私の味方と思っていた。

 何故、こんな事に加担した」


老宰相は淋しく笑い言った。

「私に貴方より国より大切なものがあったからですよ、陛下」


エックハルト伯爵はコホンと咳払いし口を挟んだ。

「それは孫娘のお嬢さんのことですな」


老宰相は涙を流し訴えた。

「あの娘を人質に取られてどうしようも無かったのです。毒蛇は配下に下らせる為には手段を選ばない。加担していた者の多くが、恐らく何かの恐喝を受けていた事でしょう。

あれは人ではない。

恐怖を司る者なのです」


一緒に捕縛された三人の重臣も頷きながら涙を流している。


「毒蛇の正体は知っているのか」

アルベアト王は鋭く聞いた。


「存じません。

しかし、わかっています。

誰もが。

あの男、シュレ…」

老宰相が言いかけた途端に胸から爆炎が上がり、老宰相は一瞬で燃え尽きた。

同時に三人の重臣たちも燃え尽きた。


同じ時間に魔法師団別棟地下牢でも、大爆発があり、113人の捕縛者全員が燃え尽きた。


アルベアト王とエックハルト伯爵は詮議前に結界を張っていたため、難を逃れた。


同じく、魔法師団別棟地下牢にも何重にも結界が張られ、詮議は結界外から行っていた為、怪我人は出なかった。


これはデレックスとシュルツ卿からの指示だった。


身体的には、ひとりの怪我も無かったが、仲間であった者が不合理に脅され悪事に加担させられ、挙句に埋め込まれた魔法で爆死した事実は人々を蝕んだ。


誰もが悪の正体を知っていた。

シュレヒテ侯爵、ヒーディ。


しかし未だ何の証拠も得られなかった。


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