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第4章:擬似ヒーローの雨宮太陽 2,5真桜サイド

 太陽さんとのお散歩思い出巡りから帰宅すると我が家には温かいご飯が用意されていた。

 家族四人で囲む食卓には幸せが溢れている。

 これは私が幼い頃から積み重ねてきた幸せの形と異なるものだけれど、今はこの形が好きなんだって自信をもって言える。

 円香さんは私と出会った時、必死に向き合おうとしてくれていた。流石は太陽さんのお母さん。

 お父さんから何も助言を受けなければ太陽さんみたいに踏み込んできたんだろうなって想像できてしまう。

 そんな円香さんにも旦那さんを亡くしてしまい落ち込んでいた時期があるんだと耳にしたことがある。 

 きっと円香さんを支えてきたのは太陽さんで、太陽さんだけが誰にももたれかかることが出来ずにいる。でも、この人は理解が及ばないほどに強いから一人で立ててしまうんだろう。

 お父さんは太陽さんの姿を見て再婚を決意したって話していたけれど。あながち嘘じゃないなって思う。

 私だって義兄が太陽さんでなければ余計に心を閉ざしていた未来があってもおかしくない。

 我が家の中心には太陽がいる。だから、何が起きても大丈夫。

 きっと、大丈夫。

 晩御飯、お風呂も済ませて自室のベットに寝転ぶと天井がやけに遠く感じた。

 瞼が重くて、呼吸が軽くて。

 これまで一人で背負ってきた重荷を太陽さんが半分持ってくれたからかな。

 涙が溢れたのは恥ずかしかったけど、全部を打ち明けられるってことがここまで気持ちを軽くするものだって知らずに生きていたんだな。

 どういう結果になったとしても私は私の信じる道を歩んでいくだけでいい。

 今は太陽さんが壁を取っ払ってくれるから。

 ゆったりと溢れる自分の呼吸音が耳心地よく感じて、薄れゆく意識の中で私は願う。

 太陽さんが幸せなハッピーエンドが迎えられますように。

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