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【☆5.0万PV】アダルトレジスタンス   作者: オレノマツ
第二章 国家騒乱編

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File:052 日記

超短めです。


それと『アダルトレジスタンス』は一周年。

いつもありがとうございます!!

2029年11月18日(月) 晴れ

昨日は休みだったが独房の中でやることといえばノートを書くことと体を動かすこと、寝ることしかない。

また今日が始まった。

だが昨日が休みだったせいか機嫌がいい人間が多かった。

とばっちりがあたりませんように。


夕方。乱闘騒ぎがあった。

中島リーダーにトンカチで殴りつけた奴がいるらしい。

名前は松本という男だった。

心の中で俺は感謝を述べた。


だが心の中では殺しておけとは思った。

ワシがもっと若ければあの男程度……。


それにカオリさんだって……。



2059年11月19日(火) 晴れ

今日も朝から中島リーダーの怒声が鼓膜を突き刺す。

奴の語彙は「殺すぞ」と「動け」の二種類しかないのか。

昨日の件もあり、不機嫌さに拍車がかかっていた。

理不尽な罵倒に耐えながらも、なんとか割り当てられたノルマは完遂した。


作業中、長久が苛立ちを紛らわすように建材パネルを投げつけてきた。

掠めた肩が熱いが、文句を言う気力すら湧かない。

午後は誰かが派手に吐いた。

ノイローゼだろうか?

酸っぱい異臭の混じった汚物を、俺が一人で処理させられた。


夜、鉄格子越しにカオリさんと話した。

カオリさんは昨日までどこか行っていたようだった。

久しぶりにまともな人間と会話ができた気がする。


その日のカオリさんは饒舌だった。

彼女は、あの前崎に公然と反旗を翻したらしい。

鉄格子の向こう側で静かに微笑む彼女は、この地獄においてあまりに強く、気高い。

なぜ彼女のような人が、前崎という絶対的な権力に立ち向かったのか。

それを聞く勇気は、まだ俺にはなかった。



2059年11月20日(水) くもり

宇野という下劣な男が、俺の学歴や要領の悪さを執拗に馬鹿にしてきた。

だが、神様は見ていたらしい。

その後、宇野は些細なミスを理由に、中島に背後から首を絞められていた。

「あがっ、あ……」と、顔を真っ赤にしてのたうち回る宇野。

ざまぁみろ。

失神して白目を剥いた頃、ようやくHound(ハウンド)と呼ばれる連中がやってきた。

彼らの無機質な視線に、慈悲の欠片もない。

俺たちのことなど、ただの交換可能な部品としか思っていないのだろう。


落ち込んでいた自分を察したのだろうか。

カオリさんが、隠し持っていた一粒のキャンディーを投げ渡してくれた。

「どこで手に入れたんですか?」と驚く俺に、彼女は悪戯っぽく笑って言った。

「ここの外に出て手に入れただけよ」

……面白い人だ。

だが、この監視網を潜り抜け、一体どうやって外へ出ろというのか。



2059年11月21日(木) 雨

もうダメかもしれない。心が折れる音がした。

指先の感覚はなく、泥のような疲労が脳にまで回っている。

いつまで、この終わりなき強制労働を続ければいい?

思わず、独房の隅で涙が溢れてしまった。

最悪なことに、その無様な姿をカオリさんに見られた。

「情けないところを……」と顔を伏せる俺を、彼女は優しく、だが力強く励ましてくれた。


「雨のせいだよ。私も、こんな日は自分の人生を呪いたくなる」


彼女も同じように苦しむ夜があるのだと、初めて知った。


「でも、絶対に諦めちゃダメ。いつかきっと、ここではない場所で幸せになれるから」


その言葉だけが、今の俺を繋ぎ止めている。



2059年11月22日(金) 晴れ

弁護士の剣持先生が面会に来た。

カオリさん以外の外界を知る人間と話せたことで、少しだけ正気を取り戻せた。

先生曰く、この内容であれば証拠になり得るとのことだ。

読み返すとカオリさんのことばかり書いている。

第三者が見れば、キモい執着だと思われるかもしれない。

だが、この暗闇の中で、他に縋るものなど何一つないのだ。どうか大目に見てほしい。


夕方、カオリさんとすれ違った。

Houndに連れられて。

どこか決意を秘めたような顔で、「どなたか」と会う予定があるらしい。

……当たり前のことだが、彼女にだって大切な人や、守るべき場所があるのだ。

俺は何を考えているんだろう。

自分の娘よりも年下の、美人な少女に対して。

バカだな、俺は。


一刻も早く、元の生活へ。


それでもカオリさんと話したい。

早く帰ってこ











発見された日記はここで途切れていた。

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