side イリス 4 回想終了
ものすごく短いです
数日後。
私の暖かな気持ちは踏みにじられることになった。
仲間だと思っていたにヴィルマに裏切られ、洞窟の場所が…王に暴露されたのだ。
「捕らえよ!」
「…なぜ!」
「…ごめんなさい。私にも立場があるの」
ふっと目を反らしたヴィルマ。
…本意ではないのかもしれない。
だが。
「…なるほど。ではもう容赦はしない」
「…!」
私は思う存分暴れた。
衛兵たちもヴィルマも…全てを蹴散らして。
私はもう…完全に人間を信じられなくなっていた。
*******
「母様…」
母様は話している間ずっと切なそうに、寂しそうにしていた。
きっと…信じたかったんだと思う。
「それから何十年もひとりだったわ。でも…どうしても欲しくなってしまったの。信じられる存在が…家族が」
「!」
「だから…聖なる導者のことも知っていたけど…あなたを産んだの」
母様が慈しむように…でも悲しそうに、私を見つめる。
「…恨んでない?」
「…全然恨んでないわ。むしろ、産んでくれてありがとう」
母様が悲しいとき、寂しいときに私が一緒にいられたのなら良かった。
少しでも慰めになったのなら良かった。
そう説明すると、母様はまたも私をぎゅうぎゅうに抱き締めてきた。
「イリィちゃん、大好きよ!本当に産まれてきてくれて…ありがとう…っ!」
ものすごく…ものすごく苦しかった…。
でもとてもとても幸せで、なんだかものすごく泣きたい気持ちになった。




