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RED RAID-侵略大戦-  作者: 赤木梓焔
第13章 いざエトワル星へ
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-9-

「口ほどにもない。こんな者達にプランスがやられてしまうなんて!」


 ランセスは唇をかみ締めながら悔しそうな声を出したその時、舞っている埃の中から勢い良く鈴が飛び出してきた!

 鈴の突き出した右手は油断していたランセスの左頬を的確捉えた。

 頬を殴られたランセスは勢いよく後方に吹っ飛んでいった。

 ランセスは両足を踏ん張り、何とか転倒を避けると、鈴に目を向ける。

 ランセスの攻撃を受けた鈴の服は埃塗れで怪我をしたのか頭から血が流れていた。

 そして鈴がぶつかった壁には、大きな凹みと亀裂ができていた。

  

「戦いは始まったばかりよ。王妃さま……」

「言ってくれるわね、この小娘が!」


 怪我を負ったはずの鈴の挑発にランセスは怒りを露にすると、鈴に向かって駆け出していった。

 ランセスはその勢いのまま鈴の頭部目掛けて飛び蹴りを放つが、鈴は素早くしゃがみこんで飛び蹴りを回避する。

 着地したランセスは素早く体を捻り、立ち上がりかけた鈴に左手で裏剣を放つが、鈴は体を後ろに反らし拳を交わした。

 しかし鈴の動きを見切ったランセスは体を逆回転させて右足を上げて蹴りを放った。

 鈴も体を捻り、宙側転をしながらランセスの蹴りを避けた。

 

 宙側転から体を起こそうとした鈴に向かって、ランセスの蹴りが飛んでくる。

 鈴は後転で蹴りを交わしながら立ち上がった。

 そこへランセスの右手と左の突きが交互に襲い掛かる。

 鈴もそれをそれぞれの手で交わしていきながら、素早く右足を上げた。

 鈴の右足はランセスの腹部に入り、ランセスは数メートル後方まで飛ばされていった。

 

「人間くせに、生意気な!」


 鈴を倒すことができないランセスの怒りは頂点に立っていた。

 そしてその怒りはランセスを覚醒させてしまった。


「人間をなめるなぁぁ!」


 ランセスの言葉に鈴は大声で叫ぶと、すぐさま「フォルティス」と唱える。

 すると鈴の体も赤く輝きだした。


「はああぁぁっ!」

「やぁあああっ!」


 鈴とランセスは同時に相手に向かって駆け出す。

 鈴の目の前に来たランセスは体を軸にして右足を横に伸ばし回転すると、鈴に足蹴りを食らわす姿勢になる。

 鈴は軽く跳躍をして、ランセスの右足を避けるが、回転していたランセスの左腕が裏拳の状態で鈴の体に襲い掛かってきた。

 すると鈴は体を床にうつ伏せになるように低くして、ランセスの攻撃を避けた。

 2人とも覚醒しているため、その動きは常人では見ることができないくらい素早いものだった。


 互いの攻撃が終わった瞬間、2人共後退し、距離が再び数メートルほど離れた。

 ランセスの着ていた服の裾はボロボロに破れ、膝が見える。

 鈴も服の所々が破け、そこから血が滲んで見えていた。


「この一撃で決めてみせる!」


 鈴はそう誓うと、ランセスに向かって猛ダッシュを駆けた。

 ランセスも右手を真っ直ぐ伸ばしたまま、鈴に向かって行った。

 

「てやあぁぁっ!」


 床を駆ける音と、気合の入った声が同時に響いた。

 ハラリと鈴の髪の毛が一房、宙に舞い散る。

 そして床にポタリと赤い血が落ちてきた。


「ググッ……まさか、私が負けるとはっ!」


 ランセスの右手の攻撃を体をくの字に曲げて避けた鈴は、自分の右手をランセスの胸部目掛けて真っ直ぐに伸ばした。

 ランセスの勢いと鈴の攻撃が重なり、鈴の右手はランセスの胸を真っ直ぐ貫いていた。

 床に落ちた鈴の髪は、ランセスの手刀で切れたものだった。

 

 鈴がランセスの体からゆっくりと自分の右腕を引き抜くと、ランセスの穴の開いた胸から大量の血が噴出した。


ご閲覧ありがとうございますm(__)m

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