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30分後。プランス達は城の右側にある、湖と色鮮やかな花が咲きほこった庭園広場に集まった。
プランスの右隣には裏切り者を討伐すると誓ったクリュエル。
そして2人の背後には、全長5mくらいの強大な蝿のようなをムーシュと呼ばれるウォーム3匹を従えるデファンスが立っていた。
ムーシュは大きな羽を「ジジジ」と小刻みに震わせている。
プランスは広場の中央に立つと、右手をゆっくりと上げ、手の平を上空に広げる。
その右手中指には約大きさが1.5cm、7カラットぐらいの大きな赤い石の指輪が光り輝いていた。
「アペリオ!」
プランスがそう叫ぶと、上空にあった雲がゆっくりと動き出し、一箇所に集まると、台風の目のような渦巻状になっていく。
しかしそれは台風のような風は起さず、渦巻状の中心に黒い空間がぽっかりと空いている。
その空間の先は、地球にある日本に真っ直ぐと向かっていた。
この黒い空間は地球まで繋がっている異次元ゲートで、地球を襲ったウォーム達はこの空間を通って、人々を襲っていたのだ。
プランスは上空に手を翳したまま、自分の真横にいたクリュエルに冷たい声で話しかけた。
「クリュエル。必ずろくでなしを殺してこい。私の歴史に汚物は残したくないからな」
「はい。プランス次期王」
そう言うと、クリュエルの体が宙に浮き、上空に開いた黒い空間に吸い込まれていく。
続いてデファンスがムーシュに手で合図を出すと、ムーシュ達は羽を広げ、宙に飛び立ち、クリュエルの後を追うように黒い空間へ向かう。
そうしてクリュエルは、異次元ゲートの中へ3匹のウォームと一緒に入っていった。
地球とエトワル星は何万光年も離れているが、この異次元ゲートと通ると、10数秒で地球に辿り着くことができるのだ。
30秒後、クリュエル達が地球に降り立ったのを確認したプランスは、上空に手の平を翳したまま「クラウディ!」と叫んだ。
すると、黒い空間の周りに渦巻いていた雲の動きが早くなり、空間を狭めるように四方から黒い中心へ近づいていく。
そして黒い空間は、雲に取り囲まれるような形で消滅してしまう。
数分後。城の上空の空はいつもと変わらない紫色の薄暗い空になっていた。
上空に向けていた右手を下ろしたプランスはその美しい顔のまま、薄ら笑いを浮かべ、デファンスの方を向く。
「デファンス。大広間に戻ってクリュエルの勇姿を見ようじゃないか」
「かしこまりました」
デファンスは無表情のまま静かに頭を下げるとプランスの後ろに回り、一緒に城内へ戻っていった。
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