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~77話~召集指令とみんなの食欲

「ダーリン?ここの立付けが甘くありません?」

「日曜大工もしたこと無い俺に無茶いうなって!」

叡斗がバスンバスンと風の魔石を使った、釘打ち機で釘を打ち付けて行く。

「そう言うならなぜそんな魔導具を作ってますの?」

「船を作るときに使ったんだよ?」

「なるほど!合点が行きましたわ!」

「俺としてはメイサが建築知識まで持ってる事に驚きだよ。」

「一時期ヒトの家が何十年も崩れないことに興味を持ちましたの。」

メイサが設計図を作り材木を切って、叡斗が指示通りに釘を打って固定していく。



「出来たけど・・・クイーンが入ると小さいな・・・」

「普通の民家よりも大きく作ったのですけどね。」

「でも喜んでるみたいだしいいのかな?」

「ではここに草を置いとけばよろしくって?」

「うん!ここに置いとけばあいつらが食べたくなったら顔を出して食べるから!」

「やはり内装や機能性はダーリンの知識に負けますわね・・・」

「おぼろげな記憶で牛舎を作っただけだよ!」

「ではダーリンはオリーブの方の指導に行ってくださいます?」

「メイサは?」

「乳を搾ってみますわ。」

「わかった!」

叡斗が完成したての牛舎から出てすぐ隣で鍋に火をかけてボウルを湯せんにかけるオリーブと3姉妹の下へと向かう


「どうだ?」

「大分とろみが出てまいりました。」

オリーブ達には絞ったサトウキビの中身を焦げないように湯せんでじっくりと水分を飛ばしてもらっている。

「いい感じだな!水分が完全に無くなるまでもう少し頑張れるか?」

「問題ございません。」

「エイト様?これがおいしいのですか?」

「砂糖って言ってな!甘味の塊だぞ!」

「そうなのですか・・・」

「信じてないな?量産出来るようになったら歴史が変わるぞ?」

「そこまでですか・・・」

3姉妹が信じられないと言った様子で、少し茶色いカラメルのような液体をかき混ぜる。



「御主人様、出来上がりました。」

「お!乾いたな!3姉妹は?」

「我々も終わりました!」

辺りはすっかり日が暮れ、暗くなった頃にやっと砂糖が出来上がった。

「これをすり鉢で粉末にして・・・ちょっと食べてみな?」

オリーブ達が指ですくって食べる

「これは・・・」

「あまぁーい!」

「ほわぁ・・・」

「お替り!」

「カンナ駄目だ!」

カンナが一口食べて飛び付こうとしてくるので、思わず制止する叡斗。


「メイサも食べてみな?」

「これは!蜂蜜と同じくらい甘いですわね!」

「しかも粉末だから使い勝手いいしね?」

「これがこの村の特産に?」

「クイーン達もご飯がサトウキビなら喜ぶだろうし一石二鳥と思ってね。」

「さすがですわね!ではご飯が出来ましたので食べますわよ?」

「クリームシチューだね?」

「クイーンのあっさりとしたミルクを使ってみましたわ。」

「早く食べよう!」

オリーブの給仕で3姉妹と5人クリームシチューに舌鼓を打っていると人がこちらへ走って来る。


「エイト様ぁ!!」

「なんだ?誰だ?」

「確かギルド出張所の受付嬢だったかと記憶してます。」

「エイト様!すぐにカピタールの本部ギルドへお願いできますか?」

「なんで?」

「女神教より異端審問での召集指令が出ました!」

「なんで?」

「詳しくはわかりませんが、同じくエイトレンジャー・ドラゴンアイズ・エイトガーディアンズの3チームにも召集指令が出てます。」

「ドラゴンアイズ以外のパーティが聞き覚えがあるけど、知らないな。」

「リーダーがカイジンさんとドーラさんのAランクパーティです!」

「あいつらか・・・ほっとく訳にも行かんよな?」

「そうですわね。」

「なら明日の朝に出発する!」

「わかりました!本部にはそう伝えておきますのでよろしくお願いします!」

受付嬢が足早に去って行く。


「なら村長の所に行って砂糖と作り方を教えるか・・・」

「私がしておきますわ。」

「じゃあ片付けと風呂の準備しておくよ。」

「お願い致します、オリーブ?一緒に食べてさっさと行きますわよ!」

「かしこまりました。」

オリーブが給仕をやめて、ご飯を食べ始める。



ご飯の後片付けをして風呂を準備し終わるとメイサ達が帰ってきたのでそのまま風呂に入る。

「ふぅ・・・今日は久々の戦闘で疲れましたわ。」

「お疲れ様!」

「それにしても地王龍様が言ってたのはこれですわよね?」

「そうだと思うよ?しかもメンバー的に『魔力操作』だよね?」

「そうでしょうね・・・禁忌って言われてますものね?」

「逃げるのは簡単だけど、それじゃこれからの旅が難しくなるな・・・」

「女神教には免罪符があったと、マリアから聞いたような・・・」

「マリア?ドラゴンアイズの?」

「禁忌を犯してしまったので、免罪符を手に入れないと・・・っと言ってましたわ。」

「じゃあ人数分手に入れれば解決か?」

「どうやって手に入れるかが謎ですし、どんな物かもわかりませんからね・・・」

「一個はあるぞ?」

「え?」

「日記と一緒に買ったんだ!」

叡斗が空納からバッジを取り出す。

「ふむ・・・3姉妹に聞いてみますか。」

「ならすぐに出て聞いてみよう!」

「わかりました!」

叡斗とメイサが風呂から上がり3姉妹に聞くが3姉妹は免罪符の存在自体知らなかった。


「どうなさいます?」

「特別推薦状でどう対応が変わるかだな・・・」

「そうですわね、即連行でもない限り時間はありますものね?」

「いざとなったら全員を連れて逃げるぞ?」

「出来ますの?」

「京平のダンジョンだって本気を出せば逃げられるから大丈夫だよ!」

「では明日の出発は日の出前ですのでさっさとダーリンは寝なさい!」

「待って!風呂の片付けとかあるし宿でいいじゃん!」

「お風呂は私が片付けておきます!」

「オリーブ何を!?」

「最近ショーを連れて行って貰えてませんので仕返しでございます。」

後ずさる叡斗をオリーブが羽交い絞めにしてメイサに魔素を吸い取られすぐに脱力してオリーブに抱えられて運ばれて行く。



「ん・・・おはようメイサ。」

「おはようございます。」

「今何時だい?」

「朝の九時ですわよ?」

「寝すぎだな。」

「疲れてらしたのよ、はいこれをお食べになって?」

「チーズ?」

「クイーンのミルクを使って夜に作りましたのよ?」

「美味いモッツァレラチーズだね?」

「モッツァレラチーズと言うのですね?」

「チーズに詳しくないから違うかもしれないけどね?」

「にしても、小牛だか小山羊の胃の酵母か何かがいるんじゃなたっけ?よく持ってたね?」

「砂糖の説明をした時に村長から作り方と材料を頂きましたの。」

「これは・・・ピザを作りたくなるね?」

「このチーズで作ったなら絶品でしょうね?」

「カピタールへは明日の夜かい?」

「急いで向かってますので、明日の昼前の予定ですわ。」

「そっか、無理しすぎないようにね?」

「もちろんですわ!」

叡斗がチーズとパンを美味しそうに食べていると視線を感じる。


「なんだ?お前ら食べたんじゃないのか?」

「いえ・・・味を思い出したら食べたくなりまして」

カンナが言い、姉2人が頷く

「晩飯はいいもの作ってやるから我慢しなさい!」

「ダーリン何か企んでますのね?」

「昼は別行動するよ?」

「夜を楽しみにしておきますわ!」

「今からちょっと準備するよ。」

叡斗がそう言って車の後ろ端に座り、魔力成型で色々な形の物を作って行く。


「ダーリンそれは何ですの?」

「ソーセージ用の腸詰め機?って言うのかな?」

「腸詰め?ゲテモノですの?」

「フフフ!やっぱり見た事ないと思ったらこの世界の食文化って偏ってるよな・・・」

「ダーリンその箱は?」

「オーブン。」

「オーブンとは?」

「夜にお披露目出来る様に頑張るよ。」

「オーブンとは何なのでしょうか・・・」

「晩飯を楽しみにしといてよ!」

「ダーリンなぜミンチ肉をそんなに?」

「腸詰めするためさ?」

叡斗がミンチ肉に細かくした香草や香辛料を練りこんで空納にしまう。


「そんなに大掛かりな事をされようとしてますの?」

「うーん・・・大掛かりになっちゃいそうだね?」

「楽しみですわ!」

車が止まりメイサ達が昼御飯を作っている隣で、ずっとソーセージを作ったりトゥンヌスのツナを作り昼食が終わって車が出発しても、オーブン作りに熱中する。


「ダーリン?」

「どうした?」

「晩御飯にしますわよ?」

「もうそんな時間なの!?」

「熱中してらしたものね?」

「後は外に設置すれば出来上がりのはずだ!」

「楽しみですわね!」

車から降りてすぐに石窯を設置してオリーブに火の番をしてもらう。

「ダーリン?オーブンはやめましたの?」

「折角のピザだから石窯で食べたくなっちゃってね?」

「私は何をすれば?」

「このツナの油を切ってマヨと混ぜてピザに乗せてくれる?」

「トゥンヌスの油漬けですか・・・」

「あとこれも輪切りにして乗せてくれたいいよ?」

「腸詰め・・・ソーセージですね?」

「任せたよ?」

「かしこまりましたわ!」

「あれ?俺のする事がなくなった?」

「一緒にピザを作りましょう?」

「そうだな!」

メイサとピザを10枚くらい作って、窯に入れて行く。


「はい!一枚目焼けたよ!」

「これはトゥンヌスのピザですわね?」

「ツナマヨピザだよ?」

5人が食べ始めると、一瞬で無くなり次のピザを取りに行く叡斗

「ソーセージピザだよ!」

これも叡斗が運ぶと叡斗が席に着く前にピザが女性陣の腹の中に納まってしまう

「・・・次のピザだな!」

「お店で食べるよりもおいしいですわね・・・」

「チーズがいいからな?海老マヨピザだよ!」

その後も叡斗がピザを持って行くと一瞬で無くなり

「俺の食べるものが・・・」

「美味しかったものでつい・・・」

女性陣が申し訳無さそうにしているので

「いいよいいよ?また作ればいいだけだし!」

そう言って叡斗が空納から、パンとソーセージを出して余ったトマトソースとケチャップをかけて食べ始める

「ダーリンそれは?」

「ホットドック?」

「ほほぅ・・・」

「作って食べなよ?」

叡斗が机の上に材料を出すとみんなが作って食べ始める

「食べ足りなかったのね・・・」

「甘いものと美味しいものは別腹です。」

「オリーブ?腕輪外れてるぞ?」

「おっと・・・危ない所です。」

オリーブがホットドックを食べ終わってからわざとらしく驚いて腕輪を装着する。


「おいお前ら!俺が一個食べてる間に全部無くなってるじゃないか!!」

「カンナが・・・」

「あたしだけじゃない、みんなも一緒。」

「ったく・・・」

叡斗が空納に入れていた熱々のご飯でツナマヨおにぎりを作って食べる

「それは・・・美味しいんですか?」

「以外な事にあうんだな!」

「我々も・・・」

「まだ入るのかよ!?」

叡斗が驚いていると腕輪を外したオリーブがおにぎりを見よう見まねで作り始める。

「オリーブ?俺は何を食べたらいいんだ?」

「これは・・・その・・・御主人様のお替りを作っています。」

「ありがとうな?腕輪のサイズが合ってないようだな?ぴったりサイズにしてあげるからおいで?」

「問題御座いません。」

オリーブが腕輪とツナマヨおにぎりを持って離れて行く。

「俺のお替りじゃなかったのかよ!」

「ダーリン?お風呂の準備をお願いできますか?」

顔に米粒をつけたメイサが言うので、嫌な予感がしておひつを見ると

「米が・・・無くなってる・・・」

「カンナが・・・」

「お前ら全員顔に米粒が付いてんだよぉぉぉぉ!」

叫びながら、テントに走って行きそのまま不貞寝する叡斗だった。



「おはようみんな。」

叡斗が1人で目覚めテントから出ると女性陣が固まってごそごそと何かをしていた。

「「「「「おはようございます!」」」」」

「何してんの?」

「昨日は美味しすぎて暴走してしまいましたから・・・」

「しちゃったから?」

「ダーリンが寝てるうちにツナマヨを食べておこうかと・・・」

「俺に何かしてくれるんじゃねぇのかよ!」

「奥様お米が炊けました。」

「おい!貴重な米を大量に使うな!俺のだぞ!!」

「メイサ様?こんな感じでいいのでしょうか?」

「おい!ソーセージをそんなに使うな!作るの手間なんだぞ!」

「ダーリン?パンを出して下さる?」

「ホットドックとツナマヨおにぎりってどんな朝御飯だよ・・・」

「出来ましたわ!みんなで食べましょう?」

「お前らはそれを食べとけばいいじゃん!俺は俺で料理してやる!」

すねた叡斗が料理を始め、みんなが食べ終わる頃に皿を持って席に着く。


「ダーリンそれは何と言う料理ですの?」

「パエリア」

「おいしそうですわね?」

「美味しいよ」

「一口下さいませんこと?」

「無理」

「ダーリンそんなに怒らなくても・・・」

「怒ってない、ご飯中だから静かにしよう?」

叡斗が女性陣の視線を感じながら、魚介類をふんだんに使ったパエリアを食べる。

「奥様、これは昨夜の仕返しですね?」

「まぁ昨夜はダーリン全然食べれてませんものね・・・」

「大丈夫だよ?昨日みたいな時のためにこれからはちょくちょくと料理をストックする事にしたから」

「ではそのパエリアもありますの?」

「同じ量が2皿あるよ。」

「1皿頂けませんこと?」

「俺のご飯をまた取るの?」

「そんなつもりは・・・」

「なら出発しよっか?」

食べ終わった叡斗が皿を洗ってマジックバッグに入れて石窯を丸ごと空納して、車に乗り込む。


「かなりの不機嫌ですわね。」

「食べ物の恨みは酷いといいますからね。」

「大丈夫ですか?」

「我々無遠慮すぎましたね・・・」

「おいしかったからつい。」

女性陣が後片付けをして車が出発して行く。

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