表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/158

~45話~ゴウの新しいパーティとゴウの驚き

ゴウ視点です。

冒険者登録を終えると、旦那が

「俺達は王国図書館に行くが2人はどうする?」

「お供致します。」

オリーブが即答する

「え?奴隷だから着いて行くしかないですよね?」

「は?お前は冒険者ゴウだろ?今日一日好きにしてこいよ!明日の朝までに部屋に戻っとけよ?」

奥さんが金貨を1枚渡してくれる


「いいんですか!?」

「久々の街だろ?楽しんでこいよ!後ろの2人と一緒に!」

「は?後ろ?・・・ぎゃあ!」

思わず悲鳴が出る、振り返ると真後ろにカイジンさんとバッポさんがいた。

2人共175cmの俺よりも背が高くでバッポさんは男前と言ってもいいが、カイジンさんは恰幅がいいうえに顔もお世辞にも男前と言えない悪人面で申し訳ないが旦那の知合いじゃなきゃ絶対知り合いたくない種類の人だ。


「おい!ちょっと練習場で遊ぼうぜ!」

「そうだ!明日からパーティ組むんだ!それぞれの力を知っておくべきだ!」

「2人共良い事言うね!がんばれよゴウ?」

「旦那ぁ・・・俺図書館におとっも!」

どっちにか分からないが、後ろ襟を掴まれ引き摺られる・・・苦しい!


「がんばれよぉ!」

俺もそっちに付いて行きたいぃ!

手をふる旦那達に叫ぶが襟で首が絞まって声が出ない・・・旦那助けてぇぇ!



練習場まで引き摺られ

「おう!お前さんの武器はどれだ!?」

「タワーシールドとロングソードで」

「聞き分けいいじゃねぇか?」

「もう」諦めました!」

「バッポ!俺達の練習用の武器も頼んだぞ!」

「へい!」

バッポさんが走って練習用に刃を潰した武具を取ってくる



「かかってこい!」

「奴隷生活で衰えてるって言っても俺130レベルですよ?」

「楽しみだ!」

カイジンさんが斬りかかってくるので盾で受けるが、予想以上に重たい・・・俺の体力はそんなに衰えてるのか?

数合打ち合い、俺は奥の手を出させられる


「城塞!」

俺の盾が光る膜に覆われる。

これは聖騎士の技で盾の防御力が格段に上がり反発性の高い膜が張るのだが、魔力の消費が激しく長時間使えない奥の手だ



「なっ!」

カイジンさんの剣を盾で弾き、首元に剣を突き立てる


「ふぅ!俺の勝ちですね?にしてもカイジンさん強すぎませんか?」

「確かに今のカイジンの動きすごかったでやすよ?」

「そうか?【鉄壁】にそう言われるんなら、エイト様の言う通り『魔力操作』特訓してよかったな!」

「え?『魔力操作』ですか?女神教で禁忌とされてるスキルじゃないですか?」

「そうなのか?」

「俺達無信心でやしたからね・・・」

「今はエイト教信者だがなぁ!ガッハッハッハッ」

「てかなんで『魔力操作』でそんなに強くなれるんですか?」

「ワシは難しい事は・・・」

「姐御が言うには『魔力操作』で魔力を操作してステータスを十全に発揮する・・・とかって感じでやしたよねカイジン?」

「確かそうだ!ガッハッハッハッ」

この2人ダメだ・・・俺をブレインにって言う旦那の気持ちも分かってしまう。


「とにかく『魔力操作』を覚えれば、ステータス1000越えの俺に奥の手を出させれるんですね?」

「みたいだぞ?ちなみに俺は62レベルだぞ?」

「俺は48だ!一戦しようぜ!」

「さすがに48レベルには奥の手は使えませんね!」

「言ったな?行くぞ!」


バッポさんの剣を盾で受けるが、カイジンさんと同じくらいに重たい・・・『魔力操作』とは倍以上のレベル差を埋めれてしまう程なのか?

数合打ち合い、盾を持つ手に限界が来て盾を落としそうになってしまい、思わず奥の手の城塞を使わされてしまう。


勝つには勝ったが・・・

「カイジン!やっぱり兄貴の言う通りにしてよかったでやすね!」

「そうだな!元Sランカーの奥の手を出させたぞ?」

「これからも特訓がんばりましょうね!」

俺も知りたい、その『魔力操作』を知りたい。

「俺にも教えて下さい!」

思わず叫んでしまった


「お!若いのに気合入ってんじゃねぇか!」

「奥の手で魔力使い切ってるのに元気でやすね!」

カイジンさんとバッポさんが楽しそうに笑う

「かかって来いや!!!」

カイジンさんが腕を広げて迎えるように笑顔で言ってくる、正直その悪人面に向かって行くのは恐怖しかない

「うおぉぉぉぉぉ!」

俺は意を決して叫び一心不乱に向かって行く・・・





「ガーッハハハハ」

カイジンさんがジョッキ片手に笑っている

「折角の男前が勿体ねぇな!ハハハハ」

バッポさんが肉を頬張りながら笑う


「ちくしょう!なんで超越者の俺が先にへばるんだ!?」

2時間も経たずに俺の体力が尽きて、元気いっぱいの2人に気を失うまでボコボコにされた

「これが女神教で禁止された『魔力操作』の力だ!ガハハ」

「エイト教の俺達には関係ありやせんもんね?」

「その通りだ!俺が信じるのはエイト様と神ヨハンだけよ!」

「あと兄貴が信じる姐御っすね!?」

「ちげぇねぇ!」

2人が狂信的な事をいいながら笑っている。


「お前酒は飲まねぇのか?」

「召喚されたのが17歳だったんで飲んだことないっすね。」

見た目は変わらないが18歳になった時は日本に帰るために頑張っていて、それからは指名手配になって逃げて酒どころか食べるので必死だった。


「じゃあ初だな!パーティ結成記念だ!飲め飲め!今日はおごりだぞ!ガハハ」

「そうでやすな!おい!今日は初めてだ潰れるまで飲め飲め!帰りは背負ってやる!」

「わかりましたよ!今日は惨敗記念に飲ませていただきます!」

「兄ちゃん!バクダン3杯だ!」

バクダン!?明らかに初めての人間が飲む物じゃないとわかる品を頼むカイジンさん



「乾杯だ!」

「乾杯!」

「かんぱぁい」

恐る恐る飲んでみると、飲みやすくて美味しい!思わず一息に飲みきってしまう


「ゴウいい飲みっぷりだな!お替り3杯・・・いや6杯だ!」

すぐに飲み物が運ばれ

「好きなだけ飲みな!」

「こんなに飲めませんって!まだ昼過ぎですよ!?」

「ガハハ!小せぇ事気にすんな!」

「そうだぞ?今日は飲んで明日に備えるんだ!兄貴の同行はキツイぞぉ?」

「旦那ってそんなスパルタなんですか?」

「スパルタってか・・・なぁ?」

「そうでやすなぁ・・・」

「煮え切らない答えですね!」

俺はイライラしてバクダンを一息で飲みきる



「まぁあれだ!」

「着いて行けばわかる!でやしょ?」

「だな!ガッハッハッハッ」

「結局何もわかってないですよ!」

俺は意味がわからず、バクダンを口に流し込む

「あんららほんろにえいろえいろうりゅふぁいにゃ」

「3杯でこれか・・・」

「初めてっすからね・・・」

「ほんろにあんららしょおもにゃーこりょでにゃ!」

ゴウが机に頭を打ち付け突っ伏す

「とりあえず飲んで部屋に寝かしとくか?」

「そうでやすな!とりあえず飲みやしょう!」

カイジンとバッポは日暮れまで飲んでゴウを部屋に運んだ。




「ゴウ?」

「父ちゃん・・・今日は学校休むよ・・・」

「父ちゃんじゃねぇ!なんだ?その顔は?青短だらけでパンダみたいだな!」

怒鳴り声で目を覚ますと目の前に笑った旦那が立っていた

「え!?あ!旦那おはようございます!ここは?宿?」

「昨日は結構飲んだみたいだな?酒臭いぞ?」

「そこまで飲んでないんすけど・・・記憶無いっす」

「まぁいい!あいつらも待ってるだろ、朝食食べに行くぞ!」

「はい!」

旦那に付いて食堂に行くとカイジンさんとバッポさんが食堂で待っていて4人でご飯を食べる。

昨日の事を聞いたが、バクダン3杯で潰れたぞ?っと笑われてしまった。



「で?バッポ調べてくれたか?」

「へい!北門から歩いて2時間でやす!」

「なら走れば30分か?」

「どういう計算をしたんでやすか?階層は1階から先を攻略された記録がないそうです!」

「1階層だけ?」

「へい!階段が見つからないそうでやす!出る魔物はウォーター系でやす!」

「この前のオオサンショウウオみたいなやつにリザードマンか?」

「へい!物理攻撃無効の魔物だらけなようでやす!」

そういえば今日行くって行ってたのはSランクダンジョンだった

「旦那・・・物理攻撃無効ってやばくないですか?」


「ん?魔法は効くんだろ?」

「へい!魔法は効きやす!」

「なら問題ないな!」

「いやいやいやいや!旦那!ウォーターリザードマンって魔法抵抗力も高いですよ!?」

「ウォータードラゴンよりも高いのか?」

「ドラゴンのが強いに決まってるでしょう!比較対象おかしい!」

「この前倒したし大丈夫だろ!さ!行くぞ!」

「おう!」「へい!」

旦那が立ち上がりカイジンさんとバッポさんは即答して立ち上がる


「ゴウ?行くよ?」

「行きゃいいんでしょ!?行きますよ旦那!」




北門に出ると旦那がバッポさんに方角と場所を地図で聞いている

「よし!行くぞ!付いて来い!」

そう言って途轍もない速度で走り出す

「ちょっ!まっ!」

俺達は全力疾走で追って行く




必死に旦那に着いていき中に小島が浮かぶ湖に到着する

「30分で着いたな!」

俺達3人は肩で息をする

「おいゴウ!これやるよ!」

そう言って旦那が無造作に武具を俺の前に置く

「なんですかこれ?」

「これミスリルの盾ですか?」

「兄貴・・・この剣業物じゃないでやすか?」

「色々あってな・・・装備だ!餞別だやるよ!」

「このプレートメイル店じゃ売ってねぇぞ・・・餞別ってエイト様・・・」

旦那・・・こんな装備を餞別って何者ですか!?

「あとカイジンこれ持っとけ!」

「エイト様のマジックバッグですか!?」

「2人がマジックバッグ持ってれば早いだろ?行くぞ!」


そう言って旦那がダンジョンの入口である湖の真ん中にある小島にある橋へと歩を進めて行く。

橋を渡りきり湖の小島にある洞窟に入って暗い道をしばらく下っていると、目の前に地底湖が現れた。

地底湖には大きな橋が一本通っていて、陸地が囲んでいるので歩いて一周できそうだ。


「お!地底湖は明るいな!橋の向こう側も何もなさそうだがこれで冒険者が来んのか?」

「ギルドで聞きやしたが、湖から魔物が出て来るんでやすが、それを爺さん婆さんの熟練魔術師のパーティが何日もかけて湖に魔法を打ち込んで陸に上がってきた魔物が少ない時は倒して、多かったら入口に戻って湖に魔物が戻るのを待って稼ぐみたいでやす!」

「そうやって人を止めて、稼ぐ方法もあるんだな・・・」

「え?なんでやすか?」

「こっちの話だ!素材は高いのか?」

「狩れる人間が限られてやすんでかなり割高でやす!」

「やる気が上がるな!お前ら離れてろ!」

「へい!」

旦那は召喚されて、1ヶ月と少しらしい、これは明らかに召喚人の力を過信して万能感に酔いしれてしまっているのだろう・・・いくら強いカイジンさんとバッポさんの親分的存在の旦那でもヤバイと思う。

「旦那!やっぱりヤバイですって!」

思わず立ち上がって言うが



旦那はこちらにサムズアップして、バッポさんとカイジンさんは見合わせて大笑いする

「ハハハ!ゴウ?まぁ見とけって!兄貴は召喚人の中でも規格外だから!」

「ガハハ!その通りだ!まぁ見てろ!」

もういいや!いざとなれば俺は魔法も使えるし、旦那がくれた装備もある、一緒に逃げるくらいなら何とか出来るだろう。



俺はいつでも旦那の下へ行けるようにに盾を構える

「始まりやしたね?」

「始まったな!それにしてもどうやってんだろうな?」

「兄貴でやすからね・・・」

「そうだな・・・考えてもわかる訳ねぇよな。」

静かだった湖の水面が波打ちだした事を確認して、2人が話す。


「あれ!やばいんじゃないですか?100体くらいいますよ?」

「ウォータースライムとウォーターリザードだな。」

水面が持ち上がり、何体か数えるのも億劫な数の1mの水の玉と細長い尻尾の先まで入れると2m越えの巨大な水の体の蜥蜴(とかげ)が湖から出てくる。


「・・・Bランクの魔物が100体以上・・・行かないと!」

旦那を助けようと立ち上がろうとすると、バッポさんに肩を掴まれ阻止された。

「今日は何しに来たんだ?」

「え?素材拾いの仕事ですが?」

「ならまだ素材はねぇだろうが!おとなしく見とけ!」

「そんな場合じゃないでしょう!あの数無理に決まってます!」

「なら、尚更兄貴の・・・Sランカー【無双】のエイトをしっかり見とけ!」

「何かあってからじゃ遅い・・・なんだありゃ!?」

旦那が剣を一振りしたら陸に上がったウォータースライムが全部上下に別れて光の粒子に変わって行く。



「なんですか!?あれは!???」

「エイト様の魔法だ!ほれ!次は蜥蜴(とかげ)退治みたいだぞ?」

カイジンさんに言われ旦那を見ると、片膝を突き地面に手を当てている。

「あれは何してんすか?」

「まぁ見てなって!」

「はぁ・・・え?嘘ん・・・」

バチバチっとウォーターリザードが光ったと思ったら、そのまま陸に上がっていたウォーターリザードが光の粒子に変わる。


「よし!ドロップアイテム集めるぞ!」

3人で旦那の下へ駆け寄り

「すまんが頼むな!」

旦那は疲れた素振りも無く平然としている・・・化物か?

3人でバッポさんとカイジンさんのマジックバッグにドロップアイテムを入れて行く

「兄貴!終わりやした!」

「よし!次行くぞ!」

「おい!エイト様の邪魔にならんように下がるぞ!」

カイジンさんの指示でさっき待機した暗い洞窟の入口に座る



「ウォーターリザードの鱗!1つで銀貨50枚くらいすんじゃねぇか?」

「そうでやすな!兄貴は最低金貨200枚って言ってやしたし、金貨50枚くらい貰えそうでやすね!」

2人は旦那の心配を一切せずに世間話をしている


しばらく旦那を見ていると、また水面が盛り上がって魔物が地上に出てくる

「ウォーターリザードマンですよ!?また100体はいるじゃないですか!」

「おい!金貨50枚どころじゃねぇぞ?」

「そうでやすな!あいつの鱗は盾にしたら火耐性が高い物が出来るから需要が高いんでやすよね!」

「旦那の心配しましょうよ!あの数明らかにSランクの討伐ですよ!?」

「俺達はそんな無駄な事はしねぇ!」

カイジンさんが胸を張って言い切り、バッポさんは深く頷く


「いやいやいやいや」

「とりあえず見てみろ!」

カイジンさんに言われて旦那を見ると、また剣を一振りすると陸に上がった全てのウォーターリザードマンが上下に別れ光の粒子に変わって行く

「眩しい!」

思わず手をかざし目を細める

「100体以上が同時に光に変わるとこんな事になるんだな?ガハハ」

「兄貴じゃないと作れない風景でやすな!」

2人が笑いあう

「ほれ!素材を拾いに行くぞ!」

「はい・・・なんで何もしてないのに疲れるんだろう・・・」

「そりゃお前が兄貴の心配なんかするからだ!ハッハッハッ」

2人に付いてドロップアイテムを拾う




しばらく同じことを繰り返していると

「おい!次は大物が来るぞ?帰ったら宴会だな!」

「旦那・・・ウォーターリザードマンの大群より大物って・・・完全にSランクですよ?」

「まぁ問題ないだろう!さ、早く離れろ!来るぞ!」

旦那が言った直後に後ろで大きな水の音がする

「ウォータードラゴンだぁぁぁぁ!」

思わず尻餅を付いてしまい、頭に衝撃を受けて洞窟の入口まで引き摺られる。

「痛・・・」

「兄貴は簡単に倒してるけど俺達じゃ死ぬぞ!気をつけろ!」

バッポさんに拳骨される

「いや!簡単にって今までと格が違いますって!」

「多分大丈夫だろ?エイト様だし」

「心配すんなよ!兄貴だぞ!?」


この人達の狂信ぶりはドン引くわぁ・・・さすがの旦那でもウォータードラゴン1体でもやばいのに5体は無理だって・・・

次話もゴウ視点です。

叡斗視点は書いてませんがもし誰かお一人からでも要望頂ければすぐに書きます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ