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〜34話〜ゴーレム鉱山

本日2話投稿です。

「明るいな。」

鉱山に着き、坑道と言うより巨大な洞窟へと入ると、壁が光っていて、洞窟内は明るかった。

「ライト鉱石って空気中の魔力に反応して光る鉱石のおかげです」

カイジンが答えてくれる

「便利な鉱石だな・・・」

「この山には魔素溜まりが発生しやすいのでしょうね?」

「そうなの?」

「ライト鉱石は魔鉱石出すので、魔素に長時間さらされないと発生しないはずですわ。」

「ゴーレムが湧いたのも魔素溜まりだからか?」

「おそらくは・・・普通の魔族はコアに鉱石にといる物が多いくせに簡単な命令しか出来ないので召喚致しませんもの!」

メイサは本当に物知りだ。


「それにしても広すぎないか?坑道だろ?」

高さ3m、横幅は10mはありそうな空間が広がっている

「おそらくゴーレム共が土を取って広がったんでしょう。」

叡斗とメイサはなるほどと頷いて洞窟内を見渡す

「あれ?メイサは知ってたんじゃないの?」

「いえ私は書物で知っている知識だけでして・・・」

「そうなのか!じゃあこの槌も書物が間違ってたらやばくね?」

叡斗が大地の槌を取り出す

「いえ!エイト様!ゴーレム退治に槌は間違ってませんよ!それにしても立派な槌ですねぇ!」

カイジンが見惚れる様に大地の槌を眺める

「メイサに言われて作ったんだ!はいメイサ!」

叡斗はもう一本大地の槌を取り出しメイサに渡す、叡斗が一本目を作った翌日にもう一本作っていた。





ビッケに貰った地図を見て進むと分かれ道になっており

「ダーリン、右に進むと広い空間に出るだけですので左ですわ」

地図を見て、メイサが案内をしてくれる


「おいエイトいたぞ!」

ベックが右の分かれ道の奥を指差す

見てみると人型で2mの、のっぺらぼうな泥人形がいた

「関節とかはないんだな?」

「クレイゴーレムだ!関節は無いが人間と同じような動きをするぞ!倒すだけならE級、ゴーレムコアを回収するならD級の魔物だ!」

ベックが教えてくれる

「ゴーレムコア?」

「頭の中にある菱形の結晶だ、中々の値段になるんだせ?」

「どうやって倒すんだ?」

「胴体の人間でいう心臓部分に魔石があるから、それを破壊するか取り出せば、動かなくなって、コアを楽に回収できる」

「簡単じゃん?」

「クレイゴーレムならな!ロックゴーレムだと体の中に鉱石の骨があるから、魔石の抜き取りは至難の技だぞ!頭のコアも岩に覆われてるしな!」

「じゃあアイアンゴーレムなら鉄の骨があるって事か?」

「そうだ!しかも魔石を取らずに腕や足を切り離すと土になっちまって、鉱物を回収できねぇ!」

「魔石を抜き取るか破壊できたら、全取りか?」

「そういうこった!俺達はここらでチマチマ狩るからエイトは気にせず先に進みな!」

そう言うとベックは、大木槌を肩に担いでメンバーと右の道へ進んでいく




しばらく進むと

「兄貴!ロックゴーレムですぜ!」

頭部が岩で出来て首から下は泥に覆われた、のっぺらぼうの泥人形がいた。

「俺達にお任せくだせい!」

大木槌を担いだバッポと戦鎚を担いだカイジンが走っていくと、ロックゴーレムが2人に気付いて、走ってくる


「コミカルな動きだな…」

「私も始めて見ましたが滑稽ですわね…」

走り方が両手と首を振りわたわたとしていて、可愛い。


「おりゃあ!」

カイジンが戦鎚をロックゴーレムの胴体に叩き込み、足が地面から離れたロックゴーレムをそのまま地面に叩きつける

「でりゃあ!」

カイジンが戦鎚を持ち上げるタイミングに合わせて、バッポが地面に背を付けて起き上がろうとバタバタと手と足を振る、ロックゴーレムの胴体に大木槌を叩き込む。



「あいつら息合ってるな」

「考えが足りない方同士、何か通じてらっしゃるのかしら?」

メイサはあの2人に対しては特に辛辣だ。



「兄貴!これがコアでさ!」

バッポが手に5cmの菱形の石を持って駆け寄ってくる

「ロックゴーレムだから石のコアなのか?」

「そうでさぁ!」

ロックゴーレムに近寄って見てみると、頭部が粉々になり胴体に穴が空いていて肋骨のような形の岩が見える。


「骨格って人間の骨格みたいなんだな?」

「はい!なのでこれが金属のゴーレムになると魔石の破壊が難しくなるんですよ…」

「動きも変わるのか?」

「個体差がありますが、基本的には胴体の泥が硬くなって、動きも速くなりますね」

「なるほど!なら俺達もそろそろやるか!」

「そうですわね!」



4人が槌を肩に担ぎ、進んで行く

「ダーリンあそこに」

メイサの指の先にロックゴーレムがいた、叡斗が近づくとロックゴーレムが気付きわたわたと駆け寄ってくる。

ロックゴーレムの胴体に叡斗が槌を叩き込む。

ボゴォ!という音と共にロックゴーレムの背中から大量の石と泥が飛び散り、ロックゴーレムは糸が切れた様にその場にヘタリ込んだ。


「コアはどうやって取り出すんだ?」

叡斗が振り返ると、唖然として立ち尽くすバッポとカイジン、そして平然と叡斗に歩み寄るメイサ

「言葉が通じない程に退化したようですわ。」

2人を一瞥して辛辣な言葉を言うメイサ



「あ、あ、あに、あに兄貴!」

「なんだ?」

「今のは?」

「ん?ゴーレムの倒し方間違ってたのか?」

「なんで1発で胴体に大穴が…」

「この大地の槌が鉱物に特効だからじゃないのか?」

「マジックウェポンでやすか…」

「で?コアはどうやって取り出すんだ?」

「頭を槌で砕いたら出てきやす。」

「わかった!」

叡斗がロックゴーレムの頭部に槌を振る。

ボゴォ!頭部が粉々に吹き飛ぶ。


「ダーリン!頭部と一緒にコアも壊れましたわ!」

「ありゃ?加減したつもりだったけど難しいな!」



「ゴーレムコアって壊れるんだ…」

「俺は何を見てるんだ?」

バッポとカイジンが立ち尽くして呟いている





正気を取り戻したバッポとカイジンにロックゴーレムを任せて進む叡斗とメイサ

「兄貴!アイアンゴーレムです!お願いしまさぁ!」

「わかった!」

前方20m地点に頭部が黒光りする泥人形が立っていた、叡斗は『縮地』であと1mの地点まで飛び胴体に槌を叩き込む。

ロックゴーレムと同じように鈍い音と共にゴーレムの背中から、大量の泥と黒い鉄が飛び散り、ゴーレムは倒れる。


「これは…魔鉄ではなくて?」

「アイアンゴーレムの鉄は質のいい魔鉄でやすよ!」

「そりゃいいな!帰りに持って帰ろう!」

「コアを取り出さないと時間が経つと魔玉が復活しやすんで、コアの処理だけしときやしょう!」

「復活すんのか!」

「1日はかかるんで問題無いと思いやすが…」

「取り出すに越した事はないな!」

叡斗がゴーレムの頭部に槌を振り下ろす。

バキィ!頭部が地面にめり込み、割れた部分から黒光りする菱形の鉄が顔を覗かせる


「さすがはダーリン!今度は成功ですわ!」

「ハハ!普通だよ普通!さっきのがロックゴーレムが異常に軟かったんだよ!」


バッポとカイジンがコアの回収を見て

「アイアンゴーレムの頭部を1発かよ…」

「アイアンゴーレムのコア回収はA級でしたよね?」

普通ではなかった。





「ダーリン!もうすぐで最奥ですわ」

「おっちゃん達が言ってた地点か…」

「そろそろお昼に致します?」

「そうだな!腹拵えしてボスに挑むか!」

「では準備致しますわ!」

「俺も手伝うよ結界!」


バッポとカイジンが肩で息をしながら

「なんでこの人達こんなに元気なんでやすか?」

「エイト様とメイサ様だからじゃねぇか?」

「答えになってないけど、納得でやす。」

「ここまでに何体のゴーレム倒したよ?」

「ロックゴーレムだけでも50体くらい倒したかと…」

「あの2人はアイアンゴーレムを30体近く倒したよな…」

「兄貴と姐御でやすからね…」

「そうだな、納得できる答えだ。」

諦観の表情で昼ご飯の準備をする2人を眺めるバッポとカイジンであった。



昼ご飯にこの前のレストランの肉料理、ビッグホーンステーキのオニオンソース添えを再現してくれたメイサ、バッポとカイジンが泣きながら食べ、叡斗は静かに感動して食べた。

食休みをして出発すると地図通り10分で坑道の行き止まりが見え、ゴーレムが三体いた。


4人は岩陰に隠れて相談する

「黒いのと銀色が2体か」

「黒いのは黒曜石、オブシディアンゴーレムでしょうね」

カイジンが答える

「銀色は両方ミスリルか?」

「真ん中の青白く光ってるのがミスリルゴーレムでしょう、左のはくすんだ銀色…シルバーでもミスリルでも無さそうですね…」

「念のため一体づつ倒したいな…」

「兄貴!俺に任せてくだせい!」

そう言うとバッポは一番近くにいる、オブシディアンゴーレムに岩を投げる

「その作戦…私は嫌な予感が致しますわ…」

メイサが言うと、三体のゴーレムがこちらへ向け、アイアンゴーレムとは比較にならない速度でコミカルに向かってきた



「バッポ!帰ったら説教だ!」

「ダーリンお馬鹿に説教しても時間の無駄ですわ!」

臨戦体勢に入る叡斗とメイサ

「このバカ!隠れるぞ!」

カイジンがバッポに拳骨をする

「いて!いい手だと思ったんでやすけどね…」



「ダーリン!私が2体足止めします!ダーリンは速攻して1体お願いします!」

「わかった!」

メイサは前方のミスリルゴーレムと銀色のゴーレムに向かって走り、叡斗は一番足が遅く銀色の2体に抜かされた、オブシディアンゴーレムへと『縮地』で飛び、叡斗に気付かずメイサに一直線に走るゴーレムの胴体に槌を叩き込む

ボゴォ!背中から泥が飛び散らしながらオブシディアンゴーレムは3m程後ろへ下がる。

オブシディアンゴーレムの足元を見ると地面に足を踏ん張った跡があり、オブシディアンゴーレムは胴体に穴が空いているが、中の骨格は壊れておらず、黒い肋骨の間から光る魔石が見える。

オブシディアンゴーレムは間髪を入れず、叡斗に向かってガムシャラにパンチやキックを繰出していく。

叡斗はオブシディアンゴーレムの魔石に向けて槌を叩き込む、バキィ!何かが折れる音がして、オブシディアンゴーレムは奥の行き止まりの壁まで吹っ飛んでいき、土煙が上がる



「よし!次だ!」

メイサを見やると2体のゴーレムからの猛攻を避け、攻撃するどころでは無さそうだ。

「ダーリン!アースクエイクをお使いになってみては!?」

「あ!そんな機能あったな!」

叡斗はすぐにメイサの所へ『縮地』で飛び、大地の槌に魔素を入れて2体のゴーレムに槌を一発づつ叩き込んでゴーレムを左右に吹っ飛ばす。


「効果あるかな?」

ゴーレムが起き上がるが、そこから動かない

「揺れてませんこと?」

「…揺れてるな」

ゴーレムが全身を使ってヘッドバンキングをするように揺れている

「激しいですわね」

「頭が取れそうな勢いだな・・・」

どんどんヘッドバンキングが激しくなる

「カタカタしだしましたわ」

「木偶人形だっけ?あんなおもちゃあったな」

ゴーレムの揺れが収まり大の字で立ってカタカタと滑稽に震える2体のゴーレム、突然動きが止まり、身体を覆っていた泥が爆ぜた

「爆発しましたわね」

「骨格が人のに似てるからグロイな」


金属の骨格だけになった銀色のゴーレムは糸が切れた様にズシンと地面に落ちる

「アースクエイクを受けるとああなるのですね…」

「魔法が行き場を失って爆ぜたのかな?」


「あの人達なんであんなに呑気に話してられるんだ?」

「兄貴と姐御だから?」

「納得だな…」



くすんだ銀色の正体は『鑑定』するとチタンだった。

チタン、黒曜石、ミスリルのコアを取り出してから、魔力成型でインゴットにしてアイテムバッグに仕舞う。


「兄貴アイアンゴーレムの素材はどうしやすか?」

「これで運べるだけ持って帰るか?お前らの駄賃にしていいぞ?」

そう言って荷台を取り出す叡斗


「え?俺達が頂いていいんでやすか?」

「俺はミスリルで十分儲けが出るだろ!残った分は鉱山夫のボーナスになる予定だから遠慮しなくていいぞ!」


「バッポ!ロックゴーレムのコアと合わせたらどんだけになるか楽しみだなぁ!」

「そうっすね!兄貴の懐の深さに感激でやす!」

アイアンゴーレムの骨格に付いた泥を落としながら、2人が荷台に魔鉄を積んで行く。

傍目には盗賊2人が黒い骸骨を荷台に積み重ねて、悪い事をしている様にしか見えない。



「ダーリンは魔鉄はいらないのかしら?」

「俺は魔導具様に3体分も取ればいいんじゃない?」

一体で70kg近くの魔鉄が取れる、200kgもあれば何でも作れるだろう。


ゆっくりとバッポとカイジンのペースに合わせて帰っていると

「いた!エイトォ!」

ドラゴンアイズの面々が手を振りながら走ってくる

「2人は何してんだ?」

「兄貴が売っていいって言ってくれたから、集めてんだ!」

荷台に泥を取り終えた、鉄を載せるバッポ


「何体のゴーレム倒したらこんなになるんだよ…」

ベックが荷台を見て驚く、荷台には10体分は乗っており、荷台の車輪はギシギシと怪しい音を立てている。

「バッポ!カイジン!もう荷台が壊れるからその辺にしといた方がいいんじゃないか?」

「確かにそうですね、バッポ!エイト様の言う通りだもういいだろう!」

「わかった!俺が押すからカイジンは引いてくれぇ!」

「エイト様!俺達はゆっくりと行きますんでお先にお帰りください!」

「わかった!気をつけて帰れよ!」

「はい!」



ドラゴンアイズの面々鉱山の出口に向けて歩く。

「あいつら日が変わるまでに帰れるのか?」

「欲張って積んでたからな・・・途中で荷台が壊れたりしてな」

「ガハハ!エイトが言うと本当に起こりそうだな!」

「なんだよそれ・・・」

ヒトをフラグ建築士みたいに言わないで欲しい・・・

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