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〜外伝〜大樹のダンジョン

バッポの普通な口調が慣れないです。

「前方からロックビートルが3匹突進してくるっすよ!」

「おう!バッポ行くぞぉ!」

「おうよ!」

木目の通路の奥から直径60cmのダンゴムシが転がってくる。


リュート、ベック、バッポがそれぞれロックビートルの突進を止め、ライラの弓とターニャの魔法で仕留めて行く。




ドラゴンアイズはカオリンの街にある、大樹のダンジョンに潜って3日目。




「19階も余裕だな!20階より下目指してみるか?」

「20階から下はA級っすよ?」




大樹のダンジョンは5階がD級ダンジョンの魔物が出現し、5階降りるごとに魔物の1ランクが上がり、10階からはCランクが20階からはAランクの魔物が出現する

そして10階と20階に入口と繋がる転移陣があり、ドラゴンアイズは20階から入り魔物を狩っていた。




「今ならバッポもいるし行けるんじゃねえか?」

「稼いでエイトさんに褒めてもらいましょぉ!」

「師匠のおかげで魔法の威力も上がりましたし行ってみたい」

「治癒の必要がないのはいい事ですが暇ですしね。」


「みんな斥候の大変さをわかって欲しいっす!!」

リュートが嘆くが、他のメンバーに押し切られ21階を目指す。






「いきなりこれっすか!?」

「ぐぅ!やっぱりキツイな!」

バッポが1mの蟻を大剣で切り払いながら言う

「ソルジャーアントは単体ならB下位だがこうも数が多いとな!」

ドラゴンアイズはソルジャーアントの群れに襲われていた

「ファイアーウォール!」

詠唱を終えたターニャが唱えると、炎の壁が現れソルジャーアントを焼き払う。



「ターニャ助かった!マリア治療してくれ!」

「はい!」

マリアがベック達を治癒する

「この数のソルジャーアントの素材!今回は稼げそうですねぇ!」

ライラがグフフと笑う

「バッポのマジックバッグがあるのもデカイな!」

「兄貴が御者するならいるだろ?って貸してくれたからな!」


ラプターの餌や水などが車の上に大量に積んでいるのを見た叡斗が、車が軽くなってラプターが楽になれば、とバッポ用に作って渡していた。



〈マジックバッグ大〉

容量約50kg



「こんな高級品ぽんと貸すなんてエイトさんってすごいっすよね…」

「そうだな…バッポ逃げてそれ売りゃ10年は遊んで暮らせるぞ?」

「それよりも兄貴と一緒にいる方が面白いに決まってるさ!」

前衛3人が冗談を言いながら、通路を進む



「ん?1つ反応があるっす!来るっすよ!」

身構えるベックとバッポ

「デカくて早いっすよ!」

通路から巨大な蟷螂、ギガマンティスが鎌を構えて、恐ろしい速度で向かって来る。

「リュート下がってろ!ターニャファイアーボールだ!」

「ターニャちゃんもう詠唱中ですよぅ!」

ライラが弓矢を放ちながら答える

「バッポ!止めるぞ!」

「おう!」

ガキィ!金属が当たる音がしギガマンティスは怯るませる事には成功したが、ベックとバッポが衝突に耐えられず通路の壁に吹き飛ばされる。

「ファイアーボール!」

ターニャが魔法を放ち、ギガマンティスの頭に命中し爆発する。

ギガマンティスが奇声を上げもがくが、すぐに火は収まり無傷のギガマンティスが襲い掛かってくる。



「にゃろぉ!」

戦線復帰したベックとバッポがギガマンティスの鎌を受け止めるが、受けるだけでギリギリの2人


「ターニャ!フレイムランスはまだか!?」

「フレイムランスの詠唱は長いんで、まだですよぅ!」

ベックが堪らず聞くが、詠唱中のターニャに変わってライラが答える

「こりゃヤバイなぁ…へへ」

バッポ必死の形相だが、場を和ませようと軽く言う。



「手伝うか?」

「え?・・・ひぃ!」

後ろから声をかけられたマリアが振り返ると、恰幅のいい極悪人面で髭もじゃな男が立っていた

「ヤバイんなら手伝うが?」

「お願いします!」

「わかった!」

そう言うと男はベルトに何本も差している手斧の1つをギガマンティスに向かって投げる。

必死の形相のベックが盾で受け止めていた鎌の付け根を斬り裂き、男はそのまま巨体に似合わない速度でギガマンティスに突進していき、ギガマンティスの胴体を戦鎚で叩き潰した。



「はぁはぁ助かった!ありがとよ!」

ギガマンティスが光の粒子に変わった事を確認して、ベックと男は握手をする。

「気にすんな!困ってる人は助けろって言われてるからな!Aランク冒険者のカイジンだ!」

「なんだそりゃ?Bランクベックだ!」

「信仰してる神様が、困ってる隣人は助けよ、と教えててな!見返りもいらねぇから、こいつのドロップアイテムはあんたらが取ってくれ!」

「エイトみたいな事を言う神様だな!ガハハハ」

ドラゴンアイズとバッポが笑う


笑顔だったカイジンの様子が変わり真剣な面持ちになる

「エイト様を知ってるのか!??」

「エイト…様?俺達はエイトと王都まで旅をしてるBランクパーティドラゴンアイズとバッポだ!」



「エイトさんのお知り合いですかぁ?エイトさんのアイドル弓使いのライラです!」

「助かりました!斥候役のリュートっす!」

「師匠の一番弟子の魔法使いのターニャです。」

「治癒師のマリアです。」

「兄貴の一の舎弟ウォーリアのバッポだ!」


「アイドル?弟子?舎弟?」

と驚きを隠せないカイジンも

「俺はエイト様の信徒、ウォーリアのカイジンだ!」


叡斗が聞いたら頭を抱えそうな、自己紹介をする面々



「それにしてもいきなりギガマンティスとはな…やっぱり19階に戻るか…」

「いや、下層はたまにああいうはぐれが出るんだ、普通なら24階の魔物だからな!このまま進むなら俺も付いて行きたいのだが?」

「カイジンが居てくれるなら先に進むのも手だな…」

考え込むベック


「兄貴の知合いだし、いいんじゃねぇか?」

「戦闘は無理でも斥候はカイジンさんがいれば大丈夫っすよ?」

「そうか、よし!カイジン!よろしく頼む!」

「任せてくれ!エイト様の事も聞きたいし俺も都合がいい!」


頼もしいメンバーが加わり意気揚々と魔物を倒して行くメンバー達は進んでいき、22階で野営をする


「カイジンさんは何で1人でダンジョンに潜ってるんですかぁ?」

「エイト様の旅に御付したくてその資金稼ぎでな!」

「ふーん、エイトさんなら頼めばいい返事貰えるかもしれないですねぇ?」

「そうだといいんだがなぁ・・・」

「にしてもカイジン?いいのか?本当に分け前は均等割で?」

通常ランクの違う人間がいた場合、戦闘貢献などを考慮して多く分配するのが普通なのである。



「ベック気にすんな!なんなら上層の稼ぎも俺も貰うって話こそいいのか?」

「上層の稼ぎなんざ金貨10枚もねぇ!カイジンのおかげで下層の魔物を狩れてるから微々たるもんだよ!」

「ならいい!均等割で頼む!」

「結果的にエイトのおかげでまた稼がせて貰っちまったなぁ!」

「俺もこんな楽しく狩りが出来て、エイト様との縁が出来るってんなら言う事ねぇやっ!」




「さぁ!あと2日だ!みっちり稼いでエイトの所に戻るためにしっかりと休むぞ!」

「「「「「「おう!」」」」」」



またしても叡斗の知らぬ所で外堀が埋められて行く。

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