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~29話~ドラゴンアイズとおまけの帰還

2話投稿です。

「それではダーリンよろしいですか?」

「ああ!」

翌日2人は宿屋の一室で向き合って、木刀を握っていた



「このトレントの枝で作った木刀に魔素を纏わせますわ!」

「魔素でいいのか?」

「最初は属性などと考えずに木刀を身体の一部と考えて魔素を纏わせるように出来る事が先決ですわ。」

「今メイサは纏わせてるのか?」

「『魔力感知』でご覧になればわかりますわ」



叡斗が『魔力感知』を発動させると、メイサの持つ木刀からうっすらと魔力が発せられている

「こんなうっすらとでいいの?」

「薄く均一でないとダメですわ。それにこれぐらいの薄さでないと、燃費が悪くて使わない方がマシですのよ?」

「なるほど!」

「それでは、ダーリンがんばって下さい!」




いざやってみると、魔素を薄く纏わすどころか木刀の中頃まで行くと魔素が霧散して消えてしまう。

「どうやって、この先に纏わすんだ?」

「フフフ、ダーリンがそこまでしか、身体の一部と認識できていないからですわよ?」














特訓を始めて3日目


「そう言えばみんな今日帰ってくるのか。」

「ダーリンと2人っきりでの特訓と観光の日々の終わりですのね。」

「そんな嫌そうな顔するなよ、王都着いたら嫌でも2人だぞ!」

「だとよろしいんですけれど・・・ダーリン?ムラが多いですわよ!」

「これ難しいな!」

叡斗は3日間で木刀の先まで魔素を纏わせる事に成功し、今は均一に纏わせつつ、素振りをしている。





「ダーリン、そろそろ今日はやめてご飯に致しましょう!」

「そうだね!俺を見ててもメイサ面白くないしね。」

メイサはずっと俺に付きっきりでアドバイスをしてくれている。


「そんな事ありませんわ!全然飽きませんわよ?はい!」

そう言って着替えを差し出すメイサ、『魔力操作』をしていると動いていなくても汗が出るので今も服が汗でビショビショの叡斗。

脱いだ服はメイサに取られる前に空納に仕舞う

「ちっ!」

メイサは悔しそうに顔を(しか)める



「とりあえず風呂入ってから晩御飯でいいか?」

「そう・・・ですわね・・・」

上の空のメイサを連れて、街の外へ転移して行く。




お風呂魔法を使う叡斗にメイサが近づく

「ダーリン・・・」

「ん?」

「先程の服を渡してください・・・」

「なんで?お前が臭って残念な事になるのわかってるのに?」

「お洗濯!お洗濯をするためですわ!」


メイサが叡斗の手を引っ張り体を引っ張り、作業が出来なる叡斗

「わかったよ!はいこれ!お願いします!」

そう言ってお風呂魔法を中断して汗の染みこんだ服を渡し、お風呂魔法を再開する叡斗



「よし!完了だ!メイサ入るぞ!?」

叡斗が振り向くと、裸で土下寝をし顔で叡斗の服を下敷きにし、痙攣する残念なサービスショットのメイサ


叡斗は驚愕する

「こ!ここまで欲情しない裸は見た事がねぇっ!」


「ハァハァ・・・」

「先に風呂入るね?」

「クンカクンカ・・・ハァハァ・・・」


お風呂から上がり服を着た叡斗がメイサを確認しに行くと、先程と同じ体勢で痙攣する生き物がいた。



「これでも欲情しないって・・・こいつが残念なせいなのか、俺が男として残念なのかどっちなんだろ・・・」

とりあえずメイサを風呂へ投げ入れる。

そのまま沈んで行くメイサ

「え?マジで?」

急いでメイサを救出に向かう叡斗、急いで抱き上げると、残念なメイサは惚けた顔で失神していた。



叡斗は溜息を1つ吐くと、メイサを洗ってやり、服を着せベッドに寝かす、ここまでの作業を叡斗は眉1つ動かさず真顔で終え、三角座りで目覚めを待つ。


「コンコンコン」

メイサを待っていると部屋の扉がノックされる

「はい!」

扉を開くと、ドラゴンアイズ達とバッポが入ってきて、ライラが叡斗の胸に飛び込み顔を擦り付けている

「只今エイトさんのアイドルが帰りましたよぉー!」

「エイト生きてるかー!?」

「戻ったっすよー!」

「師匠!魔法の威力が上がってました!」

「そうねターニャ、『魔力操作』の練習のおかげかな?」

「兄貴!姉御!稼いできやしたよー!」



「あれ?」

そう言って辺りを見回すライラ

「どうした?」

「邪魔してくるヒトがいないなぁって思いましてぇー!」

そう言って、叡斗を抱きしめる力を強めるライラ

「あぁ・・・ちょっと色々あってな、そこで寝てるよ。」

「ヌフフ!そうですか!あれ?叡斗さん石鹸の匂い!お風呂入ったんですか?」

風呂と聞いて、反応するターニャとマリア


「そんな事より、おい!そこ!隠れれてねぇぞ!なんでお前がいるんだ?」

叡斗が指を指して言うと、ベックとバッポの後ろで小さくなっていたカイジンが顔を出す

「いやぁ・・・ヘヘヘ」

頭をポリポリと搔くカイジン

「カイジンはダンジョンで助けてもらって、意気投合しちまってなぁ!」

「そうなんでやすよ兄貴!この人のおかげで稼げましたよ!」

「いやぁ・・・エイト様のお知り合いと伺いましてですね・・・」


「まぁいいや!詳しい話は飯を食いながら話そうか!今日は帰還祝いだ奢るぞ!カイジンいい店に案内してくれ!」

「え!?俺もいいんですか!?喜んでエイト様のお口に合う店に案内させて頂きます!」

「あと敬語はいらん!普通にしてくれ気持ち悪い!」

「はいわかりました!」

「エイトの奢りだ!飲むぞー!!」

「「「「「おー!!」」」」」



みんなで部屋を出ようとすると

「お待ちになって・・・」

残念な生物がいいタイミングで起きた

「なんだ?」

「私も晩御飯を頂きますわ!」

「食べるの?」

魔族に食事は必要ないので、餓死する事は無い。


「ダーリンなんでそんなに冷たいのかしら?」

「自分の行動を考えたらわかるんじゃない?」

「ダーリン・・・」

そう言って、ベッドの上で両手をついて俯くメイサの下にポタリポタリと染みが着いていく



「ぁ、兄貴!俺達先に出て待ってるんで、ゆっくり来て下さいね!」

そう言って全員が逃げるように出て行く


叡斗はメイサの隣に座って

「メイサ・・・ごめん言い過ぎたよ」

「ダーリンは私の事が嫌いになりましたの!?」

「嫌いになんてならないよ!ただ残念なだけで」

「残念とは何ですか?」

「俺の服を嗅いで、ビクンビクンする所」

「あれは・・・我慢の限界で・・・私はいつでも準備万端ですのに・・・」

「我慢の限界って?」

「いつもダーリンとしたくて、乾く暇が無いですのよ!」

メイサが恥かしそうに俯いて答える


「か・・・乾く暇がないだと?」

「はい!乾く暇がないのです!」

メイサが顔を上げ、鼻息も荒く答える

「『魔力操作』がんばります!」

叡斗は前屈みで気合を入れる



「我慢できません、今すぐに少しだけいいですか?先っぽだけでいいので・・・」

「さ・・・先っぽだけだと!?」

叡斗がメイサの肩を持ちベッドに押し倒し、キスをする


「ダーリン先っぽだけですから!」

そう言ってメイサは叡斗の顔を両手で掴み、舌を入れてくる

「え?」

キョトンとして舌を絡められる叡斗、魔素を吸われ意識が飛ぶ直前で、メイサの口が離れる。



「はぁはぁ、ダーリン今回はこれで終わらせておきますわ!」

上気したメイサが息を荒くして言う

「え?先っぽって?」

「舌の先っぽだけですわ?根元まで入れたらダーリンの意識が飛ぶまで魔素を吸っちゃいますから!」

「乾く暇がないって?」

「キスを思い出しては、ついつい下品な事に舌なめずりしてしまい、唇が常に艶々ですの!」

恥かしそうに目を閉じ、両手を頬に当てて、顔を左右に振る




「なーんか俺老けちゃったなぁ・・・」

叡斗は魂が抜けたように脱力する


「それでは、晩御飯へ参りましょうか!?」

誰もが振り返る、笑顔の美女が手を差し出してくる

「ちなみにだけど、我慢してるって言われても大体毎晩べろべろのメイサが舌を絡めてきて俺意識飛ばされてるよ?」

「え?なっ!?何ですって?」

信じられないと言った顔でアワワとするメイサ


「だから毎晩舌を根元まで入れられてるよ?」

「そんな!覚えが御座いませんわ!」

「少しお酒控えよっか?」

「はい・・・そう致しますわ・・・」

覚えてないからか、酒を控えるからか、悔しそうに顔を歪めて答えるメイサ






「お待たせー!」

叡斗とメイサが手を繋ぎ、宿の表で待っていた面々に声をかける

「兄貴ぃ・・・仲直りしたんですか?」

「大丈夫だ!」

「なんか姉御の元気が無いでやすけど・・・?」

「これは毎晩酒を飲み過ぎて記憶を無くした事を知ったからだから大丈夫!」

「そうでやすか!ではカイジンさん案内お願いしやす!」

「弟分さん任せろぃ!」

カイジンは拳で自分の胸を叩き、みんなを先導して行く





カイジンの紹介した店は、髭もじゃのむさ苦しい顔に似合わず、オシャレな酒場だった

「カイジン!いい店知ってるな!」

叡斗が看板メニューの鶏肉のソテーを頬張りながら褒める。

鶏肉のソテーにハニーマスタードが乗っていて、ハニーマスタードが美味い。


「エイト様に喜んで頂けて何よりですや!」

「それで?何でカイジンはそんなにエイトに懐いてんだ?」

「絡んできたから、ボコボコにした!以上」

「俺と同じじゃないでやすかぁ!へへへへへへ」


バッポとカイジンが2人でボコボコ仲間とか言ってグフグフ言いながらコソコソと話している。


「今回は稼ぎもよかったしぃ、エイトさんが奢ってくれましたしぃ!いい冒険でしたねぇリーダー!?」

「そうだな!カイジンのおかげで4日で金貨50枚になったからなぁ!」

「一人当たり日当で銀貨150枚以上!最高ですよぅ!」


確かに日本円だと、日当15万か・・・俺の金銭感覚がズレてきてしまってる気がする


「エイトさんも冒険してたんですかぁ?」

「まぁぼちぼちとな!」

「エイト様は「迷いの木」のオーバーフローを防いで、金貨350枚稼ぎましたもんね!?カオリンの冒険者の間では有名ですよ!」

ベック達が信じられないと言った顔で俺を見る、カイジン余計な事を!!!


「ま・・・まぁ運がよかったよねハハ」

「チクショー!!おいみんな!金貨350枚分飲んでやれ!」

「「「「おう!」」」」

ドラゴンアイズは息がぴったりである。



「ダーリン、みんなが揃いましたけど、いつまでこの街に留まりますの?」

反省モードだったメイサが口を開く

「そうだな、俺達は観光も買出しも済ませたけど、みんなが疲れてるだろうしなぁ?」

「俺達は明日は装備や備品の補充しておきたいな!」

「えー買出しですかぁ?一日ゆっくりしたいですよぅ!お金も入りましたしぃ!」

ニヒヒと笑い皮袋を耳元でジャラジャラと揺らすライラ

「俺の盾は壊れたしお前の矢を補充して、ポーションも買わねぇとダメだろうが!」



「じゃあ明後日出発だな!今日は好きなだけ飲んで疲れを癒してくれ!」

叡斗がそう言うと、歓声が上がる



初めてだろうか?酒を飲んで、意識がハッキリしたメイサとベッドに入るのは・・・

「ダ、ダーリン!?よよよ、よろしいですか?」

「いいよ、おいで?」

「で!ででで、では!」

緊張して噛み噛みのメイサが唇を合わせてくる、キスだけなら、魔素吸入に抵抗できるくらいにはなった。





数分後、唇が離れメイサが吐息も荒く

「ダーリン・・・愛してますわ・・・!」

俺の返答を待つ気もないのであろう、そのままかぶりつく様に唇を合わせ舌を絡めてくる・・・魔素の主導権を取られガンガン魔素がメイサに流れて行く・・・慣れた感覚だおやすみメイサ・・・






朝目覚めるとメイサがいつもよりも一段と優しい顔をして

「ダーリンおはよう!」

「おはようメイサ」

「私お酒は控えるように致しますわ!ですからこれから毎日・・・」

昨日の事を思い出したのか、突然顔が真っ赤になり、俺の胸に埋めて顔を隠す

「クンカクンカ・・・ハァハァ・・・」

違った・・・寝汗の臭いを嗅ぐ。



このまま放っておくと何時間でもこの状況が続く上に少々の力では引き剥がせない・・・ステータスは俺の方が上なのに何故だろうか?

叡斗は溜息を吐き、メイサを自分から何とか引き離し・・・ちなみに全力を出して引き離した。

顎クイをしメイサにキスをし舌を絡める、が数秒で顔を離す、数秒が限界なのだ

「朝食食べて、観光か特訓しよっか?」

蕩けた表情のメイサは無言で何度も頷く




朝食を食べに宿の食堂に行くとバッポがいたので一緒に食べる事になった

「兄貴は今日は何をするんでやすか?」

「俺は・・・どうしよっかな?」

「もし暇なら前みたいに俺に稽古つけて貰えやせんか?」

「えー面倒臭い!」

「ちょうどいいですわね、それでいいですわよ!」

「え?メイサ!?」

「やったー!ギルドの練習場でいいでやすか?」

「そうね!食べ終わったらそこへ伺いましょう!」


メイサがそう言うのなら、俺のためになるのだろうと、ギルドの練習場へ向かった





「え?メイサこれいじめ?」

「姉御・・・これはさすがの兄貴でも危ないですよ?」

俺はトレントの枝で作った木刀を持ち、バッポは普段使っている大剣を持っている


「ダーリン?魔素を纏わせれば、折れたり切断されたりは致しませんので安心なさい!」

「お・・・おう!」

「エイト様!がんばってください!」

「なんでカイジンがいんだよ!?依頼受けて仕事しろよ!!」

「自分見学です!」


「兄貴!本気で行かせてもらいやす!」

メイサが言うなら、木刀で遣り合えるのだろう・・・信じてるよメイサ!

「かかってこいやぁぁぁぁ!!」



メイサの命を懸けた特訓が始まる。





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