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~外伝~愛の力は最強

尊敬語、謙譲語、丁寧語、慣れてません。間違った使い方をしてないかと色々調べましたが、多分間違った使い方をしている部分あると思います。御指摘を頂ければ直します。よろしくお願い致します。

広い部屋に響く若い女性のすすり泣く声。

存在感を全く感じさせずに、マントに身を包んだ、若い女性が部屋の隅で泣いていた。

背中の中程まで届く緑色の美しい髪、整った顔にエメラルドグリーンの透き通った瞳、体系は出る所はでて、引っ込む所は引っ込み、マントの下は必要最低限しか隠せていない露出度高めの踊り子の服を着ている女性。


「あぁあの人がいなくなってどれだけ経ったのでしょう?

あの人が置いていったマントで寂しさを紛らわせのも限界だわ・・・

私のことをきれいな瞳って褒めてくれたあの人・・・会いたい。」

体の前で手を交差させて、肩を抱くようにマントを握り締める。




「私は・・・メドゥーサは・・・あの人・・・叡斗様に会いたい。

叡斗様が魔王様に連れて行かれてから、1日も経っていないでしょうに・・・ずっと長い間会っていないように感じてしまう・・・

あぁ!魔王様に守護するように言われ、尊厳を持って守っていた部屋が、今は私を捉えて逃がさないための檻のようだわ!会いたい・・・あの人・・・ダーリンに!

そうだわ!私も同行させて頂くべく魔王様にお願い申し上げましょう!

50階の黒王龍(セバスチャン)様にお願いすれば、魔王様にお目通りも叶うでしょう!

そうと決まれば、すぐに出発ですわ!どうせこの階まで敵が来た事はないのですし問題ないはずですわ!」

驚くことに叡斗の口説きは叡斗の宣言どおりに成功していた。

そして叡斗が置いていったマントとは京平にバレないために隠れて行くために使った隠密マントである。




決意したメドゥーサは迷い無く自分の部屋にある階段を上って36階へと踏み出して行った。


36階への階段を抜けると石造りの幅、高さの1辺が5mほどの廊下が続いていて、大量のスケルトンの姿が見える

「36階・・・始めて来たけどアンデッド階層なのね?でもなぜかしら?魔物達が襲ってこないわね?・・・もしかしてこのマントが!?近くにいなくても私を守ってくれるなんて・・・ダーリンったら!」

隠密マントの効果で魔物達はメドゥーサに気付かない。


メドゥーサは手当たり次第に石化させ

「ダーリンへのお土産ですわ!きっとあの人は褒めて下さるはずですわ!骨は邪魔だから置いて魔玉だけ貰いましょう。」

そう言って、スケルトン達の魔玉を腰に付けた皮袋に入れていく。




途中でいくつかの宝箱を見つけるも、腰の布袋に入るような物ではないからと、泣く泣く諦めて歩を進めるメドゥーサ。

宝箱を開けるごとに大挙として押し寄せる、スケルトン。

「私をあの部屋に閉じ込めにきたのね!??恋路の邪魔はさせないわ!」

スケルトンを悉く石化していくメドゥーサ。


実はこのスケルトン、隠密マントのせいで感知されないメドゥーサの正体を確かめるために京平が派遣した、魔王城特製の超強化スケルトンである。

それを毎回一瞬で全滅させられるので、京平は侵入者の正体も足取りもわからず、宝箱の反応に合わせてスケルトンを派遣するしか、手がないのである。





そして魔物に気付かれることなく、一方的に魔物を石化させ、40階に到達したメドゥーサはためらう事なく、歩を進めボス部屋の前の扉を開く。

「おや?始めて扉が開いたと思ったら同族か?何の御用かな?」

門を潜り抜けると、中世の貴族服に身を包んだ、優男が優雅にティータイムを楽しんでいた

「ヴァンパイアね?魔王様に会いに行くの、通して頂けるかしら?」

「まぁまぁ、そう急がずに・・・一緒にお茶でもどうかね?」

そう言ってヴァンパイアが手を差し出すと、ポンッっと後がして丸テーブル上に新しいティーカップが一つと、対面に椅子が現れる

「それじゃあ頂こうかしら。」

そう言ってメドゥーサは椅子に座ってティーカップを手に取り、紅茶の香りを楽しみ、唐突に優雅なティータイムが始まる



「それで?貴女は魔王様に会って、どうされるつもりかな?」

「最近魔王城にいらした、勇者様の事をご存知かしら?」

「知ってるとも、食客で住んでいるヒトでしょう?」

「その勇者様が近々出発なさるので、御同行をお願い申し上げるのです!」

「なっ!?魔族がヒト如きと共に旅をすると!?」

ヴァンパイアが驚愕の表情で尋ねる


「あの人は、私の目を見てキレイだと言って下さいましたわ、私はあの人と共に生きて行く覚悟を決めましたの!あなたが、如きと侮る者ができる事ですのよ?あなたに私の目を褒められて?」

そう目を瞑っているメドゥーサが言う


「へぇ~さすがは勇者様ですね、ですがそんな理由で通す事は出来ませんね。」

「ならば力ずくで、通る事に致しますわ。」

そう言って目を開き立ち上がるメドゥーサ


「35階を守護する者が40階を守護する者に勝てる訳がないでしょう?諦めて35階へお戻りなさい。今なら不問と致しますよ。」

対してヴァンパイアは、平静にティーカップを傾けながら、言う


「そんな階層の違い、愛の力の前では、些少の違いであると、その身を持ってお知りになればいいわ!」

ヴァンパイアは立ち上がり

「では、しばらく動けなくなるでしょうが、35階にお戻り頂きましょう!」

と言ってメドゥーサに右ストレートを放つ、左手で受け止め、掴むメドゥーサ。

ヴァンパイアの右手を掴んだまま、メドゥーサが右ストレートを放つ、がヴァンパイアが同じように左手で受け止め掴む。


お互いが手を握りなおしがっぷり手四つの状態になった二人。

「非力な下等種族と一緒に生きるなどとほざく割にはやりますね!」

「訂正なさい!ダーリンは下等種族などではない!」

「ダーッ!??洗脳されているのですね!同族として恥ずかしい限りですね!」

「洗脳なんてされてませんわ!愛の力ですわ!」


そう言うとメドゥーサの髪が蠢き始め、下半身が鱗に覆われ始める。

「押し切れない・・・!?なぜメドゥーサにこんな力が!??」

メドゥーサの蠢いた髪が蛇になり、ヴァンパイアに噛み付き、下半身が蛇になりヴァンパイアの体に巻きついて行く。

「これが愛の力よ!」

そう言い放ち目に魔素を集中させるメドゥーサ。

「ぐあああぁぁぁっ!!」

肩から上を毒蛇に噛みまくられ、脇から下はメドゥーサの下半身で締め上げられ、耐性を越えた石化の瞳に耐え切れなくなった、ヴァンパイアは灰になり、灰の中から小さな蝙蝠が一羽、暗闇へと飛んでいった。



ふう、と一息付き、上に上がる前に、ダーリンへのお土産があればと、ヴァンパイアの倉庫を漁る。

ここは京平が作った、ボーナス部屋、宝物庫である。



「小汚い、マジックバックですわね。」

そう言って道中で手に入れた魔玉を入れて、腰に装着する。


「大きさの変わる槍・・・小汚いマジックバックを飾るための裁縫道具として使えるかしら?」


<聖王の槍>

魔力を通すと使用者が槍と認識出来る範囲内であれば自由に形を変える事が出来る。不壊。


伝説の武器である。



物品漁りに夢中になっていたメドゥーサが声をかけられる。

「何してんの?」

「はっ!?ま!魔王様!??」

「ヴァンパイアが倒されてきたから見に来たんだ。なんでこんな所に?」

「はっ!私をダー・・・叡斗様の旅へ御同行したく思い、それをお願いするために城を上れば魔王様にお目通りが叶うと愚考いたしまして・・・」

「で、40階を通るのにヴァンパイアに拒否されたと?」

「魔王様の御明察の通りでございます!」

「にしても・・・ヴァンパイアに勝つなんて・・・ねぇ?」

「恐れながら、愛の力でございます!」


実際は愛の力ではなく、道中の魔物を倒してレベルアップしたのである。

魔王は一瞬考えた後、悪い顔でニヤリと笑い

「いいよ!でも今はまだダメ!35階で待っててくれる?近いうちに呼ぶから

。」

「真でございますか!?魔王様ありがとうございます!」

「あ!寂しいだろうからこれで気を紛らわせててよ!」


そう言って人の顔ほどの大きさの水晶玉を手渡す

「これは・・・玉?ですか?」

「あ!目を瞑ってるからわかんないよね!遠見の水晶だよ!メドゥーサの想いが本物ならいつでも叡斗さんが見れるよ!」



<遠見の水晶>

魔素を通すと遠く離れた任意の生物の映像を見ることが出来る。念じる力が強いほど可視距離と画質が上がる。



「恐悦至極で言葉もございません!それでは早速35階へ戻り、来る出立の準備を致します!」

「うん!そう遠くないうちに、呼ぶと思うからがんばってね!」

「はっ!それでは失礼致します!」


そう言ってボス部屋から出て行くメドゥーサ。

一刻でも早く部屋に帰りダーリンを眺めつつ、ダーリンの隣にいるのに相応しい用に準備をしなければと、はやる思いを抑えつつ、道中にあった宝箱の中身をマジックバックに入れ、ダーリンへのお土産の回収して、35階へ帰っていく。



「京平様、宝箱は・・・よろしかったのですか?」

「いいんじゃない?叡斗さん自分で撒いた種とはいえ、あれは苦労しそうだね!」

「そうでございますね。私は狂気な感情を感じましたな。」

「あの子が近くにいれば、女関係での心配は無くなりそうだよね?」

「おそらくは、思惑通りになると愚考致しますぞ!」

「今はがんばって準備して貰おうか!その方が面白くなりそうだしねっ!」


「魔王様、いらしたんでしたら助けてくださいよ。」

一匹の蝙蝠が飛んでくる

「ごめんね、ヴァンパイアなら死ぬことはないかな?って思っちゃって。」

「一週間はこの姿ですよ・・・」

「大目に魔素上げるから、許してね。」

「それは有難いです!」

「あと、メドゥーサが持っていったアイテム報告して!補填できる物なら補填するから!」

「心遣い感謝いたします。」

「じゃあ僕は上に戻るからよろしくね。」



おもしろくなりそうだね、っと悪い顔をした京平とセバスチャンは話しながら、51階へと転移していく。

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