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~12話~ボッチ卒業

実は今日の朝、ギルドでカウンターが空くのを待っていて暇だったので、魔法の事を考えていた。

なぜブラックベアーグリズリーは、水矢(ウォーターアロー)で倒せなかったのか、レーザーでは倒せるのに、同じ初級魔法で同じ魔素量の魔法なのにこの差は?イメージの差?じゃあどうイメージすればいいのか?


昔テレビのニュースだったか?ダイヤモンドも切れるウォーターカッターってあったよなーなんて考える、圧縮?速度?他の要素?

とりあえず圧縮してレーザーのイメージで放てば、昨日よりも威力が上がるのでは?

そう考え、今日試すつもりだったのに・・・ぶっつけ本番かよ!



改めて周りを見ると、ライラさんと魔術師であろう女の子が壁際で弓と魔法を放ち、その隣ではシスター姿の女性は前衛2人に手をかざし、必死に詠唱を唱えて、右腕から血を流して治療も半ばで前線に立つバンダナと赤髪の男が必死にワイルドボアとクレイジーエイプを後ろに抜けられない様に抑えている。



やるしかないよねぇ・・・

新しいレインアローをイメージする。

両手を頭の上にかざし特大のウォーターボールを出し、試しに数発分の水を分離させ圧縮してから成型して、『魔力感知』で魔素の集まっている部分を意識して、弓矢を弓術スキルで撃つイメージで、心の中で『雨の弓矢(レインアロー)』と唱えると同時に、水の弓矢が次々と飛び出してゆく。

となりでライラさんが「無詠唱?」とか呟いているが無視だ、集中しないとドラゴンアイズのメンバーに当たる。



ドラゴンアイズのメンバーを避けるように、曲がりくねった軌道を描きながら、次々と魔物を撃ち抜いた。大成功だ!

まだまだ残っているウォーターボールを分離させ、放って行く。

特大のウォーターボールが無くなるまで作業を繰り返すと、オークジェネラルだけを残して、魔物は光の粒子に変わっていた。


オークジェネラルは鎧に阻まれて届かなかったようだ。

さすがにあの鎧は無理か・・・オークジェネラルはオークより2回りくらい大きい、豪華な鎧を身につけタワーシールドと短槍を身につけたオーク種の魔物だ。


メンバー全員が目を見開き、ポカーンと口を空けて、俺を見ているが気にせず、剣を抜きつつ『縮地』でオークジェネラルの目の前まで飛び、首を横薙ぎにはねる。

オークジェネラルの首が地面に転がり、残った胴体と頭が光の粒子に変わっていく、ダンジョンの魔物は血が出ないから気分的にも楽だ。



部屋を見渡して魔物がいない事を確認して、怪我をしていたバンダナの男へと歩み寄り『神聖魔法 神の癒し(エクストラヒール)』を唱えて腕を治療してやる。


その後ライラさんが間に入ってくれて、メンバーそれぞれと握手を交わす

赤髪でスポーツ刈りのマッチョな20歳、ベック

頭にバンダナを巻いた細身、18歳の好青年、リュート

三角帽子に黒いマントの顔が幼い18歳、ターニャ

修道服に身を包んだ、超ボイン娘のマリア


マリアとライラさんの歳は教えてくれなかった。

あと俺が召喚人と言うとみんな、納得した顔になり、女神様の思召しとマリアが言ったので、女神以外の神に召喚されたと、言うとマリアが怪訝な顔してこっちを見てきたけど、何でだろう?



その後みんなで魔物の素材(ドロップアイテム)を拾い集め、俺のマジックバッグで驚かれたが、もういいやと開き直ると、ライラさんが喋る


「いやーエイトさん本当にありがとうございました!」

「いいよ!俺も偶然通りかかっただけだし、本当に素材全部貰っていいんですか?」

「いいんだよ!エイトが来なきゃ死んでたんだ!命の値段にしちゃ安すぎるくらいだぜ!」

とベックが快活に笑いながら言ってきた。

「いえいえ、僕も偶然通がかったから、冒険者として当然の事をしたまでです!」



なぜかそのままの流れで一緒に行動する事になり、一緒に進む事になった。日本にいた頃から長いものには巻かれろの精神で流されてきたからか、気付いた時には、拒否できる雰囲気ではなかった。



斥候のリュートが『罠探知』をしながら進んでくれている。

暇なのでライラさんに尋ねる

「てかBランクパーティーでしたよね?中級ダンジョンなら普通に攻略できるのでは?俺がいたら邪魔なんじゃ?」

「そんなこと無いですよ!このダンジョンは13階がモンスターハウスだらけなんで1部屋が限界なんです」

「だから12階までしか人がいないんですね!」

「そうですー。魔物のレベルは中級なんですけど、一回の戦闘での魔物の数が多すぎるんで・・・エイトさんは規格外なんですよ・・・」

「そうですか、初ダンジョンだから全部こんな感じなのかと思ってましたよ」

「エイトさんじゃなかったら1人でダンジョンなんて自殺行為ですよぉ~?」

「俺はS級になる男だからな!」

冗談っぽく言ったのだが、昨日とは逆に真剣な顔で

「だから私達も最下層目指してるんですよぉ~?」

っと両手を頭の後ろに当てつつ口の端を上げながら、返してくる。


「出会ってから全然時間経って無いのに、そんな信用して大丈夫?」

「冒険者をしてると、なんとなくわかるんですよ~その人の強さが!エイトさんは強さの底が見えませんもん!」

「強さもだけど、人柄も!俺悪い人かもしれないですよー?」



「皆さんモンスターハウスっすよぉー!」

リュートの声にほのぼのと歩みを進めていた、メンバー全員が、思わず気圧されるほどに、真剣な顔に変わる。

「気を引き締めろっ!さっきみたいな失態に二度目はねぇぞっ!」

発破をかけるベックに、「「「「おう!」」」」と返事をして部屋へ歩みを進めると部屋の中を光が満たされ、魔物達が現れる、ドラゴンアイズの面々が身構える。




俺はみんなに当たらない様に天井近くにウォーターボールを出して唱える

「『レインアロー』!!」

結果、魔物は動き出す前に光の粒子に変わった。

みんなが一斉に目を見開いて振り返って来たが、何かを悟った顔をしてドロップアイテムを拾うメンバー、

「あれ?俺やっちゃダメな事しました?冒険者暦短くて常識わかんないからみんな教えて!!」


「いや・・・大丈夫ですよ。エイトさんが規格外なだけですよ。」

「そうだ、エイトは何も悪くねぇ、そう悪くねぇ、俺たちは楽だ・・し・・・な・・・・。」

「そうっすよー!エイトさんが化け物なだけッス!」

「師匠さすがです。」

「そ!そうです!ダメだなんて!」

ベックさん??後半なんて言いました?よく聞こえなかったんだけど!?

つかお前ら、フォローになってねえからな!!?あと弟子が混じってなかったか?




その後14階に下りるとモンスターハウスはなくなって普通に魔物が俳諧するダンジョンになった。

そうなるさすがはBランクパーティ、

「この通路の突き当たりの右にブラックベアーがいるっす」

奥のT字路を指差してリュートが言うと、ライラさんが無言で頷き、矢を放つと右に曲がって通路の奥へと飛んで行く

「ゴァァァァァァッ!!」

地鳴りがする様な怒声と共に頭に矢が刺さったブラックベアーが通路の奥から出てくる、即座にベックが盾で殴る、確かシールドバッシュって技だったかな?

一瞬怯んだブラックベアーにターニャが火魔法を撃ち込み、ブラックベアーは光の粒子に変わる。



さすがはBランク、今度は俺が手持ち無沙汰である。

マリアも治療の必要が無く暇そうである。

そしてマリアが怪訝そうな顔でこちらをチラチラ見てくる、ずっとだ。さすがに自意識過剰とかの勘違いではないと思う。

そして甘いフラグでもなさそうだ。


と考えているとマリアが

「エイトさんを召喚した神様はなんという名前ですか?」

「え?ヨハンって名乗ってたよ?知ってる?」

「ヨハン様と仰るのですね!よかった!てっきりヨハネスかと思いました!」

そう言って笑顔になるマリア。

ヨハンとヨハネス、響きは似てなくもない・・・初めての手がかりかも知れない。

「ヨハネスの事を詳しく教えてもらってもいい?」

「勿論です、後ほどご飯の時にでも致しましょう。」



ヨハン爺さんの事だったらいいけどなぁーでもマリアの様子を見る限り、いい神ではなさそうだよなぁ・・・なんて思いながらボッチじゃない冒険を楽しみつつ、進んで行く。

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