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Log:51 幼馴染とカイゼンの愉快な仲間たち

Log:51 幼馴染とカイゼンの愉快な仲間たち


「いやぁ~、アオハルだねぇ☆」


遠くから聞こえた華城の声は、無視することにした。

それよりも、今は目の前の男だ。


俺とナズナの間に割って入り、当然のようにナズナを背後へ庇っている。


背が高い。体格もいい。

それに、立っているだけで妙なカリスマ性がある。


顔も――。


通った鼻筋に、野性味のある金色の瞳。


そして何より腹が立つのが――


ナズナと同じ白髪だってことだ!


「…………何を見ている?」


カイゼンの金色の瞳が、鋭く俺を睨んだ。


「着ぐるみのまま殺されたいのか」


怖っ。明らかに不穏な雰囲気を放っている。

だが、改めて見ても――腹が立つくらい男前だった。


「ナズナちゃん」


「なんだ?」


「今すぐ、この男(・)前(・)で筋(・)肉(・)質(・)な幼(・)馴(・)染(・)の俺様に

説明する必要があると思うのだが?」


「桐生。君は些か器が狭いな」


「俺ほどの大器を前にして何を言うんだ!」


「…………桐生」


「なんなの!? 早く説明しなさいよ!」


「なぜ女口調になる?」


「俺にも分からん!」


俺は華城の着ぐるみの巨大な頭を抱え直し、カイゼンを見る。


「彼は、カイゼンだ」


「それは名前だろ」


「彼は、おそらく私の幼馴染だ。

現在、その事実関係を確認している」


「…………」


時間が止まった。

スラムに来たら、俺の知らない幼馴染が増えていた件について。


(……いや、幼馴染って増えるもんだっけ?)


俺の拳が、ブルブルと震えた。

ゆっくりとカイゼンを見る。カイゼンも俺を見ている。


「お前が幼馴染? ナズナの?」


「…………古い知り合い。ただそれだけだ」


(なんだぁ!? その言い回し、カッコいいじゃねーか!)


幼馴染。俺以外に?ナズナの?

男の? イケメンの?


「ナズナちゃん? ほら、もっと適切な説明が必要だと思わないか?

それに、その後ろの派手で目が痛くなる2人組は何?」


「彼らは、私の兄弟になったんだ。シュガーとソルトという名前だ。

それに、二人は私の恩人でもある」


表情の乏しいナズナが、少し口元に微笑みを浮かべている。

可愛い。でも許さん。


「いいか、ナズナ。幼馴染が増えて兄弟恩人まで増えたら

俺の存在意義がなくなるでしょ! 置いて行きなさい。

うちでは育てられないから!」


「誰がペットだ! こっちは恩人だぞ!」

「恩人捨てんなクソぬいぐるみ! ぶっ殺されてーのか?」


ソルトとシュガーが同時に噛みついてきた。


「なんだぁ!? チャリティスタッフなめんなよ!

『ご自由にお使いください』だ、この野郎!」


俺は怒りに任せて、配布用のポケットティッシュを掴むと、

ソルトとシュガーの頭へ投げつけた。


パシッ! パシッ!


二人の足元に落ちたティッシュには、

爽やかに微笑む華城の写真とともに――


『平和』と、大きく印刷されていた。


「平和にしろ、この野郎!!」


「そうだよ。もう落ち着きなよ☆

ナズナちゃん、ちょっと説明が足りないよねぇ?」


いつの間にか、俺の両脇にはSG-02《ゴリラ》とAR-04《エレファント》。


ついでに、少し離れたところに華城。


そして向こうには――


カイゼン。ソルト。シュガー。

まるで二つの陣営に分かれたように、俺たちは向かい合っていた。


その中央にいるのは、ナズナだ。


「……そうだな。ただ、うまく説明できるか疑問なんだが」


ナズナは少し考えてから、口を開いた。


「彼らとはすでに寝食を共にし、三週間以上、一緒に生活している」


「ナズっち、その言い方は不味い!」


頭を抱えたシュガーが慌てて割り込んだが――


その瞬間、ブチ切れた俺は、梱包箱に入っていた華城の

『平和』ティッシュを掴み、カイゼン、シュガー、ソルトへ剛速球で投げつけた。


その光景を見た華城は、腹を抱えて笑っていた。


「あはははははは! 今回も平(・)和(・)のチャリティは大成功だね☆」


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