Log:24(*Battle 2)
Log:24
鉄の灼ける匂い。
防衛ドローンが爆散し、
黒煙と炎を引きながら、
空中都市の外縁へ落ちていく。
汚染生物が視界を埋める。
防衛ラインのシールドが
ひび割れる。
火花が弾けた。
「ゴリラ、左だ!」
次の瞬間、
ガトリング砲が火を噴いた。
SG-02《ゴリラ》のガトリング砲が、敵をなぎ払っていく。
汚染生物特有の黒い液体が辺り一面に飛び散った。
黒煙と炎の夜空へ吸い込まれるように、
空になった弾倉が次々と落ちていく。
爆発音に混じって、
ゴリラの怒りの機械音声が響く。
「わかってるよ!
俺たちが弱いせいで、仲間が倒れたから怒ってるんだろ!」
<ボービービー>
「ああ、はいはい!
俺のせいだ。わかってるよ!」
SG-02《ゴリラ》の機嫌は最悪だった。
ガトリングの弾倉が空になり、
虚しい回転音と共に、銃口から白い煙が引く。
俺は弾倉を入れ替える。
未だに連絡が取れない
ナズナのことが頭をよぎった。
俺の能力を解放できないせいで――
間宮と長谷部は、
今にもシールドが食い破られそうな
防衛ライン前で耐え抜いている。
ちょうどそのとき、
ヒアラブルデバイスから、
待ち望んでいた女の声がした。
<<桐生。聞こえる?>>
「ナズナ!
おい、一体どうなってるんだ?
俺は殲滅戦に出られない。なぜかライン防衛を任された。
お前、作戦指示を聞いたか?」
<<ええ、勿論よ>>
(ええ、勿論?)
「……お前、大丈夫か?」
<<ええ、平気よ。……それで、防衛ラインの話だけど、
きっと、あなたは危ない場所にいるべきじゃないから、
そういう指示が出たんじゃないかしら。>>
(……ナズナの声だが、どこかおかしい)
「……それで、いつも通り作戦指示するのか?」
<<ええ、そうね。してあげてもいいわよ>>
「そうか?
じゃあ、いつものように俺に頑張ってって
言ってくれよ。やる気が出るから」
<<……頑張って! 桐生、愛してるわ>>
俺は、すぐにヒアラブルデバイスの回線を切断した。
「ゴリラ!
通信障害は、まだ治ってないんだな?」
ゴリラが後退しながら自動音声で話す。
<<通信障害は、現在SEALによって解析中>>
<<8時間以内、復元>>
「桐生! 次が来るぞ!」
間宮の声が戦場に響く。
俺たちの目の前には、大型の汚染生物が三体。
装甲車ほどの腕を振り回している。
しかも、まだ後ろに群れがいる。
一体が咆哮した。
地面が揺れた。
間宮の息が荒い。
長谷部のアーマーが煙を吐く。
ゴリラの弾倉は
残りわずか。
俺の能力を解放できないせいで――
間宮と長谷部が、隣にいる
「こりゃぁ……やばいな」




