第三話 ローザの鑑定結果
【ローザ視点】
坊っちゃまが保護すると決められた方を鑑定して、私は一瞬言葉を失った。
名前 倉間愛美
職業 保育士
ギフト 召喚士(建物などを呼び出すことができる)
生い立ち ラルク=フォン=ビスマルクの前世の妻。2人の馴れ初めは、友達から数合わせで呼ばれた合コンで意気投合。数年のお付き合い後に結婚。だが結婚1年目を迎えた翌日、夫は火災現場のレスキュー作業中に身重の女性を助けて殉職。愛する人を亡くしながらも心を強く持てたのは、お腹に赤ちゃんが居たから。そこから、仕事をしながら自分の子供もまとめて面倒を見れるように自宅保育士の資格を取得。近隣で両親が共働きの子供を10人ほど預かっていたところ、大規模な異世界転移に巻き込まれることとなった。
あらあら、恋に強力なライバルって、つきものよね〜。それも前世の妻とか、強すぎ〜って感じ?
ねぇ、ねぇ、今、どんな気持ち?
大好きな人の気持ちを持っていかれそうで、どんな気持ち?ねぇ?ねぇ?
本当に、私のギフトの意思は鬱陶しいぐらいにさかしいですね。
坊っちゃまが大事な人と再会できた事をお喜びしているに決まっているでしょう。
それに、昔から坊っちゃまには思うところがありました。
初めてお使いになる箸とやらの扱い方も上手でしたし、何より日本食を好まれておりましたので。
それに、赤子の頃から幾分か賢い子でしたので。
えぇ、だから驚いただけです。
名前 倉間智樹
職業 和佐田大学に通う大学生
ギフト 感知(悪意や善意を読み取ることができる)
生い立ち 産まれた時から父の顔しか知らず。その父について母から話を聞いた時に、他人の命を優先して、母と自分を見捨てたクソ野郎と認識している。12歳という若さで、飛び級に飛び級を重ねて、現在は全学部偏差値80以上というととんでもない数値を叩き出す名門校である和佐田大学の教育学部に通う大学生である。
愛する人の子供を見た気持ちはどう?
自分じゃない別の人が産んだ子供を見た気分は?
ねぇ?ねぇ?どんな気持ち?
自分の知らない愛する人の事を知って、どんな気持ち?ねぇ?ねぇ?
そうですね。
流石、坊っちゃまの御子様です。
賢いだけでなく、坊っちゃまの前世の奥方様と同じように子供に教える道へと進まれるとは、しっかりされていると言えましょう。
名前 有明龍牙
職業 倉間幼稚園の年長組
ギフト 護衛(守ると決めた対象を守り通す)
生い立ち 彼が入るはずだった幼稚園が定員オーバーとなり、途方に暮れていたところ自宅保育制度というものを知って、それをやっている倉間幼稚園に連絡をすると快く引き受けられた。初めて会った時から愛美先生に一目惚れして、年長組になった今は愛美先生を困らせる年少組を注意したり、ナイトのように振る舞っている。
名前 榊原つくし
職業 倉間幼稚園の年長組
ギフト 選別(毒のあるものか毒のないものかを見分けることができる)
生い立ち 両親が何度も幼稚園にやってきてはクレームを入れるので、幼稚園側がもう面倒見切れませんと追い出されたので、自宅保育をしている倉間幼稚園に転園してきた。愛美先生の物腰柔らかで柔和な態度、必要でしたら見守りカメラを設置して、様子をお伝えしますという言葉にすっかり安心し切った両親も一切のクレームをやめ、やっと彼女自身も穏やかな日常を手に入れることができた。愛美先生に凄く感謝してるので、龍牙と共に愛美先生を困らせる年少組を怒る。第二のナイトである。
名前 向笠武則
職業 倉間幼稚園の年長組
ギフト 笠地蔵(親切にしてくれた相手に福運を謝礼する)
生い立ち 傘職人の向笠家の跡取り息子。現代においては、幼稚園不足で自宅待機となるものたちが多く増え、彼もその1人だったのだが、自宅保育の倉間幼稚園のことを知り、両親に直談判の末、通えることとなる。龍牙とつくしが愛美先生のことで年少たちに対してよく暴走しがちなので諌める役目が多くなっている。
名前 草間日向
職業 倉間幼稚園の年中組
ギフト 太陽の手(まるでお日様のようにずっと温かいだけの手になる)
生い立ち 共働きの両親が幼稚園を探す余裕もないぐらい忙しく、半ばネグレクト手前ぐらいの環境に居たが、本人はあっけらかんとしており、愛美先生が彼女の両親に良ければ世話をさせてくれませんかと直談判した結果、まともな環境を知った。愛美先生みたいな可愛い幼稚園の先生になるのが夢。
名前 甲斐田大和
職業 倉間幼稚園の年中組
ギフト 睡魔(自分も眠るが相手も眠らせることができる)
生い立ち 世はまさに幼稚園欠乏時代の真っ只中、どこも全く申請が通らず、両親が最後の望みをかけて自宅保育、倉間幼稚園に連絡を取ると二つ返事で受け入れられた。倉間幼稚園でも遊びの時間そっちのけでお昼寝の時間が多いぐらいずっと寝てる。三度の飯より眠るのが好きな男の子である。
この他に年少組が5人と…成程。
愛美様は、合計で10人の子供を預かっておられたのですね。
立派な御方です。
子供を見捨てる人も多い中、時には自ら直談判に訪れ、子供を守られたのですから。
こんな方なら坊っちゃまの前世の妻であったとしても何ら不思議ではありませんね。
ここまで、お読みくださりありがとうございます。
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それでは、次回もお楽しみに〜




