第二十五話 ビスマルク王国の建国
【ラルク視点】
僕が産み出した魔物たちが全力で復興に取り組んだお陰で、フランク王国は前よりも立派な王国として再建された。
「本当に感謝に耐えん!ありがとう!ありがとう!ビスマルク王」
「だから、僕は王じゃありませんって!」
「いや、クローヴィスの言う通り、このダンジョンが危険でないこと、それに未だ連絡の取れない者たちとの合流のためにも王を名乗るのは良いことだと思うぞビスマルク王」
「ゲオルクさんまで…」
いや、ドイツっぽい建物も立ち並ぶこの異世界だと僕がビスマルク王国を建国したとしても、侍女長のアマンダ・ストラテジーや執事長のセバスチャン・クリストフもまぁ家名と同じ国があってもおかしくないかとなりそうなんだけど。
ビスマルク家に仕えているのに2人に家名があるのは、元軍人だからなんだよね。
というか、僕も父から聞いた話しか知らないけどビスマルク家は元々武門の名門らしくて、侍女や執事といったお世話役に元軍人が多くいるとのことみたい。
「あ!そうだそうだ!もう一つ、ビスマルク王に感謝を伝えねばならんことがあったのだ。ラーニャがな、この度無事に懐妊したのだ!あの辛かった妊活でも授かることが無かったのが聖女様に見てもらってから、1ヶ月でだ!ラーニャもめちゃくちゃ喜んでいてな。そちらに控えているメイドに言われた言葉を胸に今度はきちんと悪いことをしたら叱るそうだ」
「それはそれは…でも御言葉ですが子供を育てるのは奥様だけではございません。貴方もですよクローヴィス王」
メアリーがめちゃくちゃクローヴィスさんのことを睨みつけてる!?
相手は一国の王様なんだから抑えて抑えて!
「も、勿論だとも。クロータルのことで俺も重々堪えた。生まれ出てくる子供には親として、甘やかすところは甘やかし、怒るところはしっかりと怒る…つもりだ」
「まぁ、良いでしょう」
メアリー、一国の王に対して失礼だよ!
「ワシからも伝えることがある。キャットニャンコ王国についてだが、解体する運びとなった。理由は分かるな?」
えっキャットニャンコ王国が!?
理由、思い当たらないけどなぁ。
「本当にビスマルク王は酷いことをなさる。あんなに美味しい魚料理を毎日のように出して、猫娘たちをビスマルク王国に引き抜いていれば遅かれ早かれ維持できないに決まっているであろうが!きちんと責任を取って、全員を受け入れるのだな」
あぁ、そういえば人材確保のために毎日のように友好で訪れるキャットニャンコ王国の猫娘さんたちを勧誘していたんだった…まぁ人材はいくらあっても困らないからね。
そういうことなら全員僕の国で受け入れるよ…ってもう僕も僕の国とか言っちゃってるし!
「まぁ、男連中の大半は猫勇者に夢中で、女連中の大半は料理長に夢中となれば、キャットダン王だけで何もできるはずもないのだが」
そういや猫娘たちに新しい職場を提供しようとしたら全員がホプキンスにしがみついて、離れたくないって意思表示されたっけ…だから冒険者さんたちを別の施設に割り振ることになった…この際食事でだいぶ揉めたので、従業員は全員ホプキンスの賄いを食べられるように改訂した…それでも猫娘たちは動かなかったので、まぁホプキンスに懐いてるのだろう、まぁホプキンスも満更でもなかったので、猫娘たちとのハーレム生活を満喫してもらう事にした。
猫宮さんの方も猫男たちが群がり、猫宮さん自体が猫好きな事も相まって、仲良くしている…と思う…求愛行動にしか見えない時もあるけど。
「元王様なんだから執政官をしてもらうのが良いかな」
「おぉ、それは良い。魔族のクソどもに操られるまでは立派にキャットニャンコ王国を治めていた良き王だからな」
これはヴィクトリアさんから聞いた話な話だけど、ゲオルクさんは魔族や魔物がめちゃくちゃ嫌いで、だからダンジョンの事も嫌ってたみたいなんだけど…それ以上にヴィクトリアさんとルイーゼちゃんのことが大好きで、その2人を笑顔にしてくれた僕のダンジョンだけは毛嫌いしていないらしい。
だから、僕のダンジョンをビスマルクダンジョンではない呼び方にしたいらしくビスマルク王国呼びに固執してるのだとか。
うーん。
でも、皆んなを守るなら国の方が良いのも確かなんだよね…後ろ盾にフランク王国とプロイセン王国が付いてくれるなら。
フランク王国は由緒正しい王国で、現当主が勇者の落とし子ということもあり、周りも警戒しているらしい。
そしてプロイセン王国は国民全員が自由を愛する冒険者ということもあって、他の国よりも軍事力がずば抜けて高いらしい。
まぁ、それでも魔族は関係なく侵攻して来たんだけど…。
「この国にはいくつかの大国と小国があるから、国を興すのに寧ろ誰の許可も必要ないのだがな。ワーハッハッハッ」
もしかして僕、嵌められた!?
「これで我ら三国は友誼を結びし同盟国となった。魔族のクソどもからこの大陸を守るため助力を頼みますぞビスマルク王国の王ラルク殿」
そりゃそうだよね。
僕があまりにもこの世界のことに無知だから国を興すのに大国の同意が必要と言われて、あーそうなんだって普通に思っちゃったんだもん!
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