第二十四話 選択
【ラルク視点】
ゲオルク王がクローヴィス王と僕を合わせたいって。
僕がフランク王国が一刻も早く建て直せるようにフランク王国の国民たちの手にお金が行き渡るようにカジノで操作したのがバレたのかな?
「坊ちゃま、ご安心くださいこのメアリーが付いています。坊ちゃまに害を成そうとしたらその瞬間に首を折ります」
「それはやめて!向こうは一国の王なんだからね」
「いえ、私もメアリーの意見に賛成です。我々にとっては、坊ちゃまの命こそ最優先されるものです」
「ローザまで…。2人とも僕に過保護すぎるのも良くないんだからね」
ハァ。
でも、この2人のことだからクローヴィス王が不審な真似をしたら拘束のために腕をへし折るか暗器で身動きできないようにしたりしそうで怖い。
流石にコアルームで会うのは色々と問題なので、地下一階の食堂の奥にある休憩室で会うことにした。
「坊ちゃん!」
「ごめんねホプキンス。少し奥の部屋で、クローヴィスさんとゲオルクさんと話をさせてもらうね」
「それは別に構いませんが…」
僕とメアリーが部屋に入り、ローザはホプキンスに足止めされていた。
「どうなってんだ?坊ちゃんと王たちを合わせるなんて、何考えてんだ?俺は言ったよな?この国の連中にとって、ダンジョンは危険なものなんだってよ…坊ちゃんに何かあったらどうする気なんだ?それでも筆頭執事か!」
「煩いわね!何かしようとしたら私たちが手を汚すからこちらのことは心配せずに、お客様に料理を振る舞ってなさいよ!」
「馬鹿野郎!坊ちゃんに何かあったらって気にしながら料理しろってのか?」
「なら、美味しい料理でも届けてくださる?」
「テメェなぁ。チッ。しょうがねぇ。サンドイッチを届けてやる。坊ちゃんに何かあったら覚悟しろ」
「ほんとしつこいわね!わかってるわよ!」
なんてやり取りがあったことなんて僕は知らずメアリーと椅子に腰掛けていた。
「ホプキンスはどうしたんだろう?何か怒ってなかった?」
「さぁ、私には分かりかねます。それよりも坊ちゃま。会談中、絶対に私から離れてはなりませんよ」
「う、うん」
扉を開いてローザがクローヴィス王とゲオルク王を連れて入ってきた。
「坊ちゃま、お待たせしました。案内役が必要かと思い、外で待機しておりました」
「ううん。ホプキンスに怒られてたように見えたから」
「そのことでしたら、料理を届けさせろとしつこかっただけですので」
「そ、そうなんだ」
「では、こちらへどうぞ。フランク王国の王クローヴィス様。プロイセン王国の王ゲオルク様」
ローザに促されて、2人も椅子に腰をかける。
「あ!フランク国王陛下は、この姿では初めましてですよね。当ビスマルクダンジョンのオーナーをしていますラルク=フォン=ビスマルクと申します」
僕としたことが身内の恥を晒す前に、自己紹介が優先ってことを忘れるなんて。
「これは御丁寧な挨拶、傷み入る。今は亡きフランク王国の王クローヴィスである。貴殿の家臣であるホプキンス勇者殿には、昔我が王国を救ってもらったのだが俺の力が及ばずこのような結果となり大変申し訳なく思う」
「いえいえ。人として当然のことをしたまでです。僕も優秀な臣下を持てて幸せです。あの、差し支えなければどうして僕と直接お会いしたいと思ったのでしょうか?」
「フランク王国遠再建するに当たって、大事な国民たちを安全な場所で預かって欲しいと思い、ラルク勇者殿のお力をお借りできないかと」
「そういうことでしたら、喜んで再建をお手伝いさせていただきます」
「はい?」
僕はスラスラスラとペンを走らせると鳥杉ユウジ先生のキャラクターに似せた建設が得意そうな魔物たちを召喚した。
「な、な、な、何も無いところから魔物たちが!?」
「成程…ダンジョンの魔物はこうやって呼び出されているのか」
クローヴィス王は驚き、ゲオルク王は感心していた。
「この可愛い子たちはコンクリスと言って、地面を固めてくれます。そして、こちらの可愛い子たちはコヤラと言って、家の建設に長けています。そしてこちらの可愛い子たちは、ビバダムと言って水が街に溢れないように整えてくれます」
「ふ、ふむ」
「僕の可愛い子供たちがフランク王国再建に協力します。大体1ヶ月ぐらいで出来るかな?」
僕の言葉に皆んなが頷いてくれた。
「だそうです」
「ゲオルク…お前の言う通りだ。こんな規格外の子供を制御するなんてできるわけがない」
「だからそう言ったであろう。後、こうも言ったぞ…とても面白い少年だとな」
えっ?
僕を制御って?
まさか、縛り付けて働かされるとか?
面白い少年…エヘヘそれほどでも。
まぁ中身は可愛いもの好きのオッサンなんだけど…。
「ビスマルク王よ協力に感謝する!」
「いや、僕は王では…」
「それは良いこの機会にこのダンジョンをビスマルク国と名付けるのはどうじゃ?ワシとクローヴィスが国成立の承認となり、三国同盟を結ぼうでは無いか。それが良い」
なんか、話が勝手に進んでるのは、どうかと思う。
でも、大事な仲間たちを守るには国という大きな力を手にしても良いのかもしれない。
幸いにも後ろ盾までできるみたいなので、悪く無い話なのかな。
1ヶ月後、すっかり元通りに復興したフランク王国にて、ビスマルク王国・フランク王国・プロイセン王国による三国同盟が締結されるのだった。
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それでは、次回もお楽しみに〜




