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異世界転移に巻き込まれた坊ちゃま好きたちによる坊ちゃまを最強に育てる異世界開拓  作者: 揚惇命
第四章 再びフランク王国へ

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第二十三話 大人の遊技場

【フランク王(クローヴィス)視点】


 俺の馬フランクウィーズリーはよく走ってくれたが4位か。

 掲示板馬ということで、賞金を貰えるらしい。

 1着のプロイセンウオッカを所有しているヴィクトリア王妃は、1着賞金で大金貨5枚…。

 2着のアンナダイスキーを所有する冒険者のランドは、2着賞金で大金貨2枚…。

 3着のオーネストを所有するヴァルカス爺は、3着賞金で大金貨1枚の中金貨3枚…。

 4着の俺の賞金が、中金貨7枚の金貨5枚…。

 5着のプロイセンチュリーを所有しているルイーゼ王女は、5着賞金で中金貨5枚…。

 6着以下は一律で頑張ったで賞として、中金貨1枚が支払われるそうだ。

 それをポンポンと出せるこのダンジョン、とてつもなくヤバいとこの時は思っていたのだが…。


「悔しい!悔しい!悔しい!」


 宿屋の部屋に戻るなり負けて悔しがる妻のラーニャを慰め…皆まで言わすな。

 その、アレをした…アレが何かだと…それは、アレだ…男女の営みというやつだ!

 前までは、何かに押し戻される感じがあったのだが、今日は深く包み込むような感じで、珍しくラーニャが疲れてそのまま眠ってしまったので…ゲオルクに誘われていた地下7階へとやって来た。

 まさかダンジョンの中にカジノまで存在しているなんてな。


「こっちだクローヴィス!」


 俺のことを見つけたゲオルクに誘われる形で隣に腰掛ける。


「ここが子供が寝る深夜だけ営業している大人の遊技場ことビスマルクカジノだ」


 昔のゲオルクなら考えられないほどの快活さでさも自分のモノと言うかのように紹介してくる。


「すっかりダンジョンに染まってしまったな」


「いや…そうではない。ワシはダンジョンに惹かれたのではなく、オーナーの人柄に惹かれたのだ」


「その言い方だとまるでオーナーの真の姿にあってるかのようだが」


「あぁ、もう何度も会っている」


「何故、拘束しないんだ!このダンジョンが危険な事はお前が1番よくわかっているだろう!人を殺すのではなく堕落させる。そちらの方が何倍も危険で恐ろしい」


「クローヴィスよ。そう興奮して、声を荒げるな。このダンジョンにはファンが多い。王族だろうが害する者と判断されれば、追い出されかねんぞ」


「しかし…!」


「もう既にこのダンジョンに甘い汁を吸わされた我が国の冒険者はこのダンジョンを破壊することを望まない。管理も不可能な事はわかるだろ?どこのダンジョンに行けば、災厄に出会える?どこのダンジョンに行けば、ドラゴンのブレスと同等の威力の息を吐く獣に会える?どうやったら一瞬で馬の魔獣と鼠の魔獣を揃えられる?このダンジョンをもし魔王が作っていたら?俺たちに勝つことさえ不可能とは思わんか?俺たちはこのダンジョンが勇者召喚で呼び出された悪意ある者が作ってないことに感謝しなければならないだろう。そうでなければ、今頃この大陸は火の海で人の住めるところはない」


「それは…そうだが」


「それにワシは感謝している。妻や娘を蔑ろにして政務をしてきた。だが、ここでは妻と娘が毎日楽しそうにしている。週に一度の休みの日は、毎日ここで家族サービスだ。今でも魔王が作るダンジョンは憎い。だが、少なくともこんなに人々を笑顔にしてくれるダンジョンならどこかに放置されていても存在することを許せると思えるようになってきた」


「確かに…俺もラーニャがあんなに一喜一憂している姿を初めて見た」


「子供が欲しいと頑張ってたはずの妊活が辛くなっていたのだろうな?」


「そうかもしれない。それに今日は義務ではなくお互いが自然と求め合えた気がする」


「何倍も気持ち良かったであろう?」


「まるで、自分はそうだとばかり…」


 そこで俺はゲオルクの顔を見て、理解した。

 ゲオルクの前妻も子供ができないことを申し訳なく思い必死に妊活に励んでいた。

 その結果、病魔に蝕まれてこの世を去った。

 それが今となって魔王の呪いだと知ったのだ。

 俺もあのまま続けていたらラーニャが死んでいたと言われて、こんな悪辣な呪いをかけた魔王を心底憎んだ。

 でも、どうしてヴィクトリア王妃に魔王の呪いがかけられていないのか?


「フッ。ヴィクトリアには言うなよ。アイツはワシには必死に隠しているつもりだからな。ヴィクトリアも勇者召喚の犠牲者なのだよ」


「なっ!?」


 確かに前妻を愛していたゲオルクにしては再婚するのが早いとは思った。


「ゲオルク…お前。ヴィクトリア王妃のことを守ってやろうとしたんだな?」


「スキルに価値が無いからと召喚した国が追い出し、行き倒れていた。それにどこかアイツに似ていた…」


 確かにヴィクトリア王妃は、ゲオルクの前妻アーネットに良く似ている。

 だが、それはゲオルクが忘れられず似せているのかと思った。

 だが、本人の口からこの言葉を聞く限り、それは無い。

 傷心していたところに愛していた前妻とそっくりのヴィクトリア王妃が現れた…それも死にかけで運命を感じて保護するのも無理はないか。


「そうだったのか。7…7…7…ジャックポット!?」


「おぉ!久々に見たぞ。クローヴィス、お前はやっぱり持っとるのぉ」


 この1日で、国を建て直せるかも知れない資金が手に入るなんて、出来過ぎだよな?

 ここまで、お読みくださりありがとうございます。

 少しでも続きが気になると思っていただけましたら評価・良いねしてくださいますと執筆活動の励みとなりますので、宜しくお願いします。

 それでは、次回もお楽しみに〜

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