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異世界転移に巻き込まれた坊ちゃま好きたちによる坊ちゃまを最強に育てる異世界開拓  作者: 揚惇命
第四章 再びフランク王国へ

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第七話 我がビスマルクダンジョンは人命を最優先とす!

【ホプキンス視点】


 嘘だろ?

 俺たちがモンスターの群れから守り抜いた城どころか城下町ですら倒壊してる…。

 言葉にならないってこういう時を言うんだろうな。


「皆んな!何ぼさっとしてるの!我がビスマルクダンジョンは、人命を最優先とします!ホプキンスは直ぐに厨房で指揮を取る!ミネルヴァは子供達に甘いお菓子!ヌードゥル、暖かい物得意だよね?とっとと作る!舟盛は、寿司!ソルトはみんなのサポート!早く動く!」


 ヘヘッ。

 坊ちゃんには敵わねぇや。

 街が跡形もない状態を見て、どうしようもなく立ち尽くす俺たちに出来ることをしろと言ってくださるんだから。

 俺たちは、全員両頬をパンパンと叩くと坊ちゃんに敬礼して、厨房に戻った。


【ラルク視点】


 ホプキンスたちはあれで大丈夫だね。

 次は。


「そこの冒険者集団!君たちは何のためにここに来たの?人々を助けるためだよね?じゃあ、ちゃっちゃと要救助者を当ビスマルクダンジョンに設置した病院に運び込む!言われたらさっさと動く!倒壊してから何分経ってるかわからないんだからここからは時間との勝負だよ!君たちにしか救えない命がそこにあるんだからさっさと行く!」


「お、おぅ」


 ハァ。

 こういう時、己の子供の身体が憎らしくなる。

 僕はドイツ貴族のビスマルク家のラルク君として転生する前は、こうした災害で人命救助を最優先として活躍するレスキュー隊の1人だった。

 でも、そんな災害の場を見慣れた僕だからこそ冷静に見極められることもある。

 必要な時に必要なところに人を派遣する目だ。


「要救助者を見つけたらトリアージ!」


「とりあーじ?」


 そうか、この世界ではこういう災害の時、緊急を要するか要しないかを分けたりしないのか。

 なら、それを決めてしまおう。


「対話ができて怪我もない場合は食堂!怪我があるけど対話ができる場合は宿泊室!呼吸を確認して死亡の場合は、一旦放置!呼吸があるけど意識がない場合は病院!意識があるけど簡単な受け答えしかできない場合も病院!心肺が停止してる場合は、心臓マッサージをして、心肺が動き出したら病院!」


「はっ!その一つ質問が心臓マッサージとは?」


 そうか。

 そういうのも知らない世界なのか。


「心臓マッサージというのは、心肺が止まって間もない間にする医療行為の事と思って。やり方は両肘を真っ直ぐに伸ばして手の付け根に体重をかけ、真上から傷病者の胸が5センチほど沈み込むように圧迫する。一分間に大体100回から120回ほど。圧迫と圧迫の間はきちんと胸の位置が戻ることを意識すること。できる?」


「はっ!やってみます」


「宜しく!」


 指示だけして自分は何もできないなんて、つくづく己の子供の身体が憎い。


「流石、坊ちゃまです」


「ありがとうローザ。あ!今のは、本で読んだ知識だからね」


「存じております。坊ちゃまは、昔から本を読まれるのがお好きでしたから」


 危ない危ない。

 小学生がなんで災害知識どころか専門用語にすら詳しいんだって、突っ込まれたらどうしようかと思った。

 ふぅ。

 昔から色々な本を読んでいて良かった。


【メアリー視点】


 クソッ堅物眼鏡は、人使いが荒いんだっての!

 何でアタイがコイツらの警護みたいなことしなきゃいけねぇんだっての!

 それを、あの堅物眼鏡ときたら。


「メアリーは、あの冒険者たちのサポートを」


「アァ?何でだよ。気になるならお前が行けよ堅物眼鏡。ゴホン。失礼しました。気になるのでしたらローザ様が行かれたら宜しいのでは?」


「そうですね。分かりました。せっかく坊ちゃまの評価を上げるチャンスをメアリーにお譲りしたのですが…そこまでお嫌でしたら仕方ありません。坊ちゃまには、メアリーが断ったとお伝えしておきます」


「チッ!坊ちゃまが絡んでるのならそれを先に言えよ堅物眼鏡!ゴホン。それを先に言ってくださいローザ様。そういう事でしたら私が行かせてもらいます」


 クソが!

 本当にコイツらに付いてくだけで坊ちゃまの評価が上がるんだろうな堅物眼鏡!


「メイドの姉ちゃんは危ねぇから下がっててくれよ」


「心得ております」


 テメェらの方が危なかっしいってんだよ!


「ゲロゲロ」


 チッ!

 言ったそばからカエル如きが人様の道を塞いでんじゃねぇよ!

 緑の血、気持ち悪ぃな。


「た、助かったぜメイドの姉ちゃん」


「いえ、たまたま貴方様の死角を狙おうと隙をうかがっていたのに気付きましたので、こちらで処理しておきました」


「見たこともない魔物を素手で握り潰すのか…」


「あれが魔物ですか?ただのカエルの間違いでは?」


「いや。カエルはあんなに舌長くねぇよ。俺たちを丸呑みしようとしてた。間違いなく魔物だ。それを躊躇なく握り潰すのか…。いや、さっきは申し訳なかった。下がるのは俺たちの方かもしれねぇ」


 わかれば良いんだよ。

 アタイを下がらせようなんて百万年早いっての!

 にしてもあのカエルが魔物だ?

 弱すぎんだろ。

 あんなのに倒壊させられたのかこの国?

 終わってんな。


「誰か居たら返事をしてくれ!」


「瓦礫の下から反応あり!」


「慎重に掘り起こせ!」


「坊主!よく頑張ったな!名前は」


「ケケッ」


「そうかケケか」


「んなわけねぇだろ!」


「メイドの姉ちゃん、いきなり何してんだ!?って緑の血?」


「魔物が化けてたに決まってんだろ!ゴホン。失礼しました。受け答えがおかしいと思いましたので、魔物が化けてる可能性を考えて対処させていただきました」


「お、おぅ。助かったぜ」


 おいおい、人様に化けるとかヤバすぎんだろうが!

 坊ちゃま、これ思った以上に生きてる人を探すの困難かもしれません。

 チックショー!

 あの堅物眼鏡、覚えてやがれ!

 ここまで、お読みくださりありがとうございます。

 少しでも続きが気になると思っていただけましたら評価・良いねしてくださいますと執筆活動の励みとなりますので、宜しくお願いします。

 それでは、次回もお楽しみに〜

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